PCや他のゲーム機とも異なる方法で高速化を実現
SIEは今年3月にリードシステムアーキテクトのMark Cerny氏がハードウェアの解説を行なった。その様子は公式動画(英語)にて公開されている。
ここでは詳細は省くが、PS5はライバルであるマイクロソフトの「Xbox Series X」と同等のPCI Express 4.0×4(PCIe 4.0)相当のSSDを搭載しているという。PS4ではHDDを搭載していたが、SSDの場合はHDDのように機械的な動作によるシークタイムが存在しない。接続規格の違い以外にも、そうしたシークの遅延もないなどいろんな要素があり、結果としてPS5の読み込み速度はPS4の約100倍になるとしている。
また、PS5はカスタム化したフラッシュメモリーコントローラーをSSDに内蔵。それにより、PCIe 4.0×4でプロセッサーと接続。フラッシュメモリーは、PCとは言なる12チャンネル構成で、帯域幅5.5GB/sを実現する。バス仕様権の調停レベルも一般的なSSDのコントローラーが2段階なのに対して、PS5のカスタムコントローラーでは6段階と、優先度を付けて詳細に制御可能。そのため、ゲームのいろんなシチュエーションに応じて、データアクセスの優先度を細かく制御することで、速度向上が見込めるとしている。
さらに、PS5はデータの圧縮率もPS4よりも向上。SoC内の専用回路であるI/O Complexで読み出しているとのこと。
ちなみにPS5のストレージ容量は825GB。前述したようにメインストレージはかなり特殊なオンボードになるため、PS4のようにメインストレージの交換はできない。しかしながら、M.2スロットにSSDを増設することで、容量の拡張ができる。PS5のSSDの仕組みは、PCや既存のゲーム機と異なるが、一般的なPC用のNVMe SSDとの違いを調整する機能を備えるからだが、その増設用のSSDの速度はPS5のSSDと同じ5.5GB/s以上の帯域幅を持つ必要がある。そのため、増設する場合はPS5との互換性のあるSSDである必要がある。その互換性情報は正式にアナウンスするようなので、その情報が出るまでは拡張をしない方がイイだろう。
PS5ではPS4と同じようにUSBストレージを拡張ストレージとして使うこともできる。しかしながら、メインストレージの仕様が特殊なため、PS5専用のゲームにおいては保存できない。あくまで保存できるのはPS4のゲームとアプリのみとなっている。試しにSeagateが販売するPS4用の「Game Drive」を使ってフォーマットしてみたが、問題なく利用できた。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります