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SUBARUのスポーツDNAの集大成「WRX STI EJ20 Final Edition」の加速に衝撃

2020年09月23日 12時00分更新

徹底したこだわり!
WRX STIの細部をチェック!

WRX STI EJ20 Final Editionのフロントビュー。チェリーレッドのアクセントが美しい

専用19インチBBS製鍛造アルミホイール、シルバーのブレーキキャリパーを備える

WRX STI EJ20 Final Editionのリアビュー。リアバンパーにタイヤハウス内に発生した乱流を排出するエアダクトを備える

WRX STI EJ20 Final Editionのサイドビュー

サイドスカートにさり気なく置かれたSTIのエンブレムと、ボルテックスジェネレーター

WRX STI EJ20 Final Editionのリアバンパーのクローズアップ。エアアウトレットのほか、よくみるとフラップも設けられている

WRX STI EJ20 Final Editionのリア。マフラーは左右2本づつの4本出し。大型のディフューザーのみならず、エアロが設けられていた

 「WRX STI EJ20 Final Edition」は、WRX STIの「タイプS」をベースに、ゴールド塗装の19インチBBS製鍛造アルミホイール(ブレーキのシルバー塗装も専用品)、グリルやリアバンパーのチェリーレッドアクセントと、リアバンパーにエアアウトレットを備えるなど、特別装備を装着したモデル。これらは見た目こそ派手であるものの「もともと装備されていた」という感が強くうけるほどの視覚的マッチングがよく、特別仕様車にありがちなバッチもないことから、パッと見てこのクルマが「EJ20 Final Edition」と気づく人は少ないでしょう。

WRX STI EJ20 Final Editionのエンジンルーム

大型の空冷インタークーラー、赤いインテークパイプが目を惹く

エンジンルームにさり気なく配されたEJ20 Final Editionのオーナメント

 ですがボンネットを開けると、このクルマが今までとは異なることがわかります。「EJ20 Final Edition」と控えめにオーナメントが貼られたエンジンは、回転部品の重量公差・回転バランス公差を、通常の量産版より低減して組み立てられたバランスドエンジン。ピストンとコンロッドは重量交差50%低減、クランクシャフトの回転バランス交差85%低減、フライホイールとクラッチカバーは回転バランス交差50%低減と、レーシングエンジンに迫る精度を誇るとのこと。まさに最後にふさわしい究極の市販EJ20型に仕上げられています。その最高出力は308馬力(6400回転)、最大トルクは43kgf・m(4400回転)というから驚き。ちなみに89年のデビュー当時の最高出力は220馬力でした。

WRX STI EJ20 Final Edition(FULL PACKAGE)のドライバーズシート

FULL PACKAGEではレカロ社製シートを搭載

WRX STI EJ20 Final Edition(FULL PACKAGE)の室内

センターコンソール下部には、USBとHDMI、アナログ音声入力を各1系統備えられていた

エアコンダクトの上に設けられたインフォメーションディスプレイ。カーナビ動作時は、車線や方向を表示していた

WRX STI EJ20 Final Edition専用装備であるウルトラスエード巻きステアリングホイール

 室内はウルトラスエード巻きステアリングホイールに、つや消しカーボン調のインパネ加飾パネルが特別装備である程度。他社スポーツモデルのように、ステアリングに赤いステッチや赤の加飾パネルといった、これ見よがしのスポーツ車両感はなく、おちついた雰囲気。強いて言えば試乗車が「フルパッケージ」というレカロ製スポーツシートなどを備えてスポーツ感を高めている程度。STIとレカロのダブルネームシートは座り心地とホールド感が見事。ちなみに電動リクライニングでした。

メーターパネル。中央にデフおよびスポーツモードの状態などを表示するインフォメーションディスプレイを備える

センターコンソールに設けられたスロットル特性およびデフの変更スイッチ類

 インパネ周りを見ると、280km/hまで刻まれたスピードメーターとレブリミット8000回転のタコメーターの間に、インフォメーションディスプレイが装備されています。走行モードはインテリジェント、スポーツ、スポーツ#の3種類で、スロットル特性が変わる模様。そのほか、フル電子制御化されたDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)の調整も別途可能。スイッチでセンターLSDの調整ができ、マイナス方向でロック率が弱まりリア寄りに、逆にプラスにすればフロント駆動力が強まります。

リアドアを開けたところ。開口は狭く乗降はややしづらい印象

リアシート。座面はフロントと同様、ウルトラスエード調だ

 折角なのでリアシートもチェック。これが思いのほか広く居住性も十分で、オトナがしっかり座れるもの。家族クルマとしてWRX STIはイイ選択肢なのでは? と素直に感じます。

リアゲートを開けた様子。広い間口で荷物が取り出しやすい。なおウイングがついている都合、リアウインドウに当たることはないが、勢いよく開くので注意が必要

ラゲッジスペースは想像を超える深い奥行きで、9インチのゴルフバック2個を収納できるほどの容積を持つ。リアシートを倒せば、さらに長尺の荷物が積載可能

ラゲッジスペースを斜めから見た様子

 さらに家族クルマ向きかもと思わせるのがラゲッジスペースの広さ。特に奥行きが深く、ちょっとしたコンパクトSUVも顔負けな容量には驚くほかありません。スポーツセダンだから使い勝手の面で期待していなかった取材班ですが全員「コレ凄い!」「十分すぎる」と感嘆の声をあげてしまいました。

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