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Apple Watch、緊急通報が単体で使える「ファミリー共有設定」見守りに最適【太田百合子】

 前回の「Apple Watch Series 5」を見送ったので、今回は2年ぶりに買い換えるつもりで発表を見ていました。「Apple Watch Series 6」は選べるカラーが増え、バックルのない伸縮性の高い新しいバンドも登場。筆者はキーボードを打つときに手首のバックルが当たるのが気になるタイプなので、バックルなしは大歓迎です。カラーは新色のブルーアルミニウムケース、バンドはブレイデッドソロループの組み合わせかなぁ……なんて考えていたのですが、その後お手頃価格の「Apple Watch SE」が発表になって、新機能の「ファミリー共有設定」が利用できることがわかり、自分の買い換えよりも家族のために買い増しをした方がいいんじゃないかと思い始めています。

 「ファミリー共有設定」は「Apple Watch Series 4」以降のGPS+Cellularモデルで利用でき、①家族が使うApple Watchを自分のiPhoneでセットアップできる。②GPS+Cellularモデルに個別の電話番号を割り振って、単体でつなげられる。という2つの特徴を持つ機能。③のためにキャリア契約が必要になりますが、日本ではauが「ウォッチナンバー」というサービスで対応するようです。

 「ウォッチナンバー」には「ピタットプラン 4G LTE」が適用されるとのことで、1GBまでの料金は3150円(2年契約N適用時2980円)。すでにiPhoneとApple Watchのどちらでも同じ番号宛の電話が受けられる「ナンバーシェア」を契約していて、そこから乗り換える場合は「ナンバーシェアからの移行キャンペーン」が適用され、12ヵ月間は1630円の割引になります。家族割など諸々適用されれば、キャンペーン中の最低料金は350円~とのことですが、キャンペーンがなければ、Apple Watch単体の料金としてはちょっと少し高いなぁという印象。またドコモの「ワンナンバー」やソフトバンクの「Apple Watch モバイル通信サービス」から乗り換える際の手続きが、どうなるのかも気になります。

 発表イベントで流れた映像では「ファミリー共有設定」で子供に「Apple Watch SE」を持たせて、いつでも連絡がとれたり、位置情報をチェックできることが紹介されていました。月額料金はかかりますが、確かにスマホデビューにはまだ早い、小さな子供に持たせるのに良さそう。一方で、「Apple Watch SE」には転倒検知や緊急通報機能も備わっているので、シニアの見守りにも役立ちそうです。

 私の両親はスマホを持っているので、連絡も位置情報のチェックもやろうと思えば可能なのですが、使っているのはいわゆるシニア向けのスマートフォンでiPhoneではありません。そのためにこれまで、Apple Watchを薦められずにいました。「ファミリー共有設定」はいわば、転倒検知や緊急通報機能を持ったApple Watchを、iPhoneなしでも使えるようにするものです。

 最近、Apple Watchの心電図機能や心拍数モニタリング機能が、日本でも家庭用医療機器として承認されたとの報道がありました。海外のように今後、Apple Watchで得られるデータが医療にも役立てられるようになれば、離れて暮らす親用のスマートウォッチとして、かなり心強い存在になるでしょう。「Apple Watch Series 6」では加えて、血中酸素ウェルネスセンサーを搭載したので、いつまでも健康でいてほしい父にはこっちの方がいいかなぁとも思ったり……。奇しくも9月21日は敬老の日という、絶妙な発売タイミング。でも、自分のもそろそろ買い換えたいし……と、うんうん唸りながら財布と相談しているところです。

太田百合子氏。テックライター。身近なデジタル製品とそれら通じて利用できるサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている

 
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