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往年の名車シリーズ

ロータリーは死なず! マツダ「RX-8 SPIRIT R」は今でも心トキメクスポーツカーだった!

2020年09月12日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII 車両協力●マツダ

スポーツカーの性能に
ファミリーカーの実用性

 荷室も思いのほか広い。もちろんSUVやハッチバックと比べてしまうと容積は少ないのだが、深底で9インチのゴルフバッグ2個が収納可能。さらにリアシートのセンター部分を取り外せば、長い荷物も積み込める。クルマは、購入前では想定していなかった使い方をするときがある。走りを追及したストイックなクルマは、後になって荷物が載らないなど、意外と不便さを覚えることがある。スポーツカーといえども実用性は今のご時世、重要なファクターなのだ。

RX-8のリアビュー

トランクスペースを開けたところ

ラゲッジスペースの奥行きはとても深い。ここまで深いのならFD3Sのようなガラス部ごと開閉する方が使い勝手がよかったのでは? と感じた(ただし、実際に使うと天井の低い屋内駐車場で使い勝手が悪くなるのだが)

後席中央にはプラスチック製のカバーが設けられている

プラスチック製のカバーを取り外すとトランクスルーが可能

RX-8のフロントビュー

フロントマスクの開口部は、今のマツダ車のデザインに通ずるものがある

フロントヘッドライトと大きく張り出したフェンダー部。LEDヘッドライトとは異なる、温かみを感じさせるデザインだ

リアビュー。マフラーは左右2本出しで、バンパー中央部はディフューザーのような形状を採る

 エクステリアはRX-7やロードスターとつながる、当時のマツダらしいデザイン。今のマツダ車のコンセプトとは大きく異なるのだが、今見ても近未来的でありながら、どこか50年代~60年代のスポーツカーを彷彿させる温かみも感じさせ、古さを感じさせない。

 特徴的ともいえるのが、大きく張り出したフロントフェンダー。樹脂製かと思ったのだが、これがシートメタル製。樹脂では得られない独特の緊張感を覚えるとともに、よくぞここまで絞り込んだ形状を実現したな、と感心する。空力性能はスポイラーなどの付加物なしで最適な値が得られるよう、床下形状を含めデッキ形状、リヤランプレンズ形状の最適化。CD=0.30(北米・欧州仕様)という数値で、特に前後のリフトバランスは最良の値を実現していた。

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