人気の第3世代Ryzenを搭載可能なマザーボードの中でも、コストパフォーマンスに優れる選択肢と言えるのが、6月から販売がスタートしたB550チップセット搭載製品だ。GIGABYTEのB550マザーボードは原稿執筆時点で計8製品をラインアップしているが、この記事ではATXフォームファクターの主力製品とも言える「B550 AORUS ELITE」をピックアップし、紹介していこう。
派手さが抑えられて非常に落ち着いた印象の
「B550 AORUS ELITE」
「B550 AORUS ELITE」は、GIGABYTEのゲーミングブランドである「AORUS」に属するマザーボード。ATXフォームファクターのB550チップセット搭載製品に関して言えば、同じAORUSブランドからはフラッグシップの「B550 AORUS MASTER」、ミドルクラスの「B550 AORUS PRO AC」がリリースされており、「B550 AORUS ELITE」はもっとも安価かつシンプルな機能を実装した製品という位置づけになっている。
しかし、50A対応のDrMOSを使用した12+2フェーズのデジタル電源回路、2.5ギガビット有線LANの採用など、シンプルな実装の中にも光る部分があり、大型のVRMヒートシンクを採用した外観も相まって、あたかもハイエンド帯製品のような印象を受けるユーザーは多いだろう。性能的にもハイエンドCPUを乗りこなせるだけのポテンシャルを備えているので、メニーコアCPUでゲーミングPCを組みたいユーザーにはうってつけの製品であることは間違いない。
本製品の外観は、マットなブラックとグレーカラーでまとめられた落ち着いた佇まいが印象的。明るい色はオーディオコンデンサー部分と背面インターフェースに配されているぐらいなので、どのようなパーツを組み合わせても統一感を出しやすいだろう。同社のインテル系マザーボードも、最新のZ490チップセット搭載製品はLEDの発光箇所などを減らして落ち着いた外観に進化していたが、B550マザーボードに関しても傾向は同じようだ。ちなみに、本製品の発光箇所はVRMヒートシンクのスリット部分、およびオーディオ回路付近のラインのみとなっている
電源回路まわりが充実
高価なCPUを安心して載せられる
先に述べた通りCPUソケットはAM4で、第3世代RyzenのCPUをサポートする。CPU電源回路は50A対応のDrMOSを使用した12+2フェーズ、合計14フェーズのデジタル回路で、PWMコントローラーとフェーズダブラーはともにIntersil製。また、コンデンサーには過渡応答を改善して振動を最小化する全固体コンデンサーを採用している。実売2万円以下のマザーボードとしてはかなり豪華な仕様と言え、「Ryzen 9 3950X」のようなハイエンドCPUも定格であれば問題なく乗りこなせるだろう。CPU補助電源は8ピン×1で、基板は発熱の低減などに寄与するGIGABYTE独自の「2x Copper PCB」だ。
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