昨今、外出自粛の影響で自宅でできる趣味を新たに始めた、という人が増えてきている。Nintendo Switchなどのゲーム機も品薄が続いているなど、この機にゲームを遊び始めた人も多いようだ。
日本においてはコンシューマーゲームの人気も根強いが、近年はシューティング系ゲームを中心にした「eスポーツ」の盛り上がり、YouTubeやOPENREC.tv、Twitchなどを通したゲーム配信の増加、ゲームを生業にする「プロゲーマー」の登場などもあり、若年層にもPCゲーミングが普及してきている。
PCゲーミングにおいて人気が高いのが、BTO(Build To Order、受注生産方式)メーカーのPCだ。BTOのPCはユーザーの注文を受けてから組み立てるため、CPUやビデオカードのアップグレード、ストレージの追加、メモリーの増設など、スペックの一部を自分好みにカスタマイズできる。コスパが高い製品も多く、“ゲーミングPCといえばBTO”というイメージを持っている人もいるだろう。
そんなBTOメーカーの1つ、「STORM」をご存じだろうか。STORMはPCパーツ商社のアイティーシーが母体となっている、BTO PC製造20年の歴史を誇る老舗メーカーだ。
メモリーやSSDなどのメーカーで人気の高い「Crucial」の国内正規代理店を務めていることもあり、信頼性の高いCrucial製パーツをPCに採用するパーツ選定のこだわりなどが特長になっている。
今回、そんなSTORMの工場にお邪魔して、実際の組み立て現場の様子を見学する機会を頂いた。さらに組み立て作業を担当しているビルダーの方からもお話も伺えたので、そのPCづくりへのこだわりを紹介したい。
田んぼの真ん中の工場から
パーツ&PCを出荷
工場の場所は茨城県の某所。のどかな田園風景のど真ん中にある。一目で工場と分かる感じの佇まいではないが、もとは農家の施設だったらしいというから納得だ。
なかに入ると、うず高く積まれた段ボールが目を引く。パーツ単体での販売用の在庫や、BTOのパーツでもかさばるPCケースなどが主に置かれているようだ。PCケースは1つ1つが大きいというのもあるが、同社が取り揃えているケースの種類の豊富さがわかる。
また、なかには正規代理店を務めているCrucial製のメモリーやSSDなどが置かれた棚も。一般のユーザーにはなかなか馴染みのない、箱いっぱいに詰められたメモリーやSSDの商用パッケージなども見られた。
組み立てを行なっている場所は、在庫が置かれているところを抜けた奥のスペースにある。入り口から入るとBTO PCに組み込むパーツ類が置かれており、作業場はさらに奥に設置されていた。
向かって右手側がPCの組み立てを行なう場所、左手側が組み上げたPCの動作検証スペースになっている。筆者がお邪魔した時には4人ほどで作業していた。
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