AMDのミドルレンジ向けチップセットAMD B550を採用したマザーボードが各社から登場した。GIGABYTEからは8製品がラインナップされており、ATXとMicro ATX、Mini-ITXとフォームファクターも豊富だ。またチップセットが登場する=一気にマザーボードが増えて迷うシーズンでもある。
本稿ではB550採用マザーボードのフラッグシップであるAOURS MASTERを中心に、4製品をチェックしていく。その前に、まずは全ラインナップを見ていこう。
GIGAYTEのAMD B550チップセット搭載マザーボードラインナップ | ||
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ATX | B550 AORUS MASTER | 4万2000円前後 |
B550 VISION D | 3万3000円前後 | |
B550 AORUS PRO AC | 2万4000円前後 | |
B550 AORUS ELITE | 1万9000円前後 | |
Micro ATX | B550M AORUS PRO | 1万6000円前後 |
B550M AORUS ELITE | 1万3000円前後 | |
B550M S2H | 1万2000円前後 | |
Mini-ITX | B550I AORUS PRO AX | 2万2000円前後 |
以上の8製品となっている。傾向としては、B550 AORUS MASTERが文字通りマスターになっており、他の製品はB550 AORUS MASTERから機能を間引いた構成だ。そのため、まずはB550 AORUS MASTERからチェックして全容を把握しておくと、引き算で必要なマザーボードを絞り込みやすい。
なおB550M AORUS ELITEとB550M AORUS PROは、ATXにある同名マザーボードのMicro ATX版と思っていい。
PCIe 4.0対応M.2スロットを3基搭載する最上位モデル
B550 AORUS MASTER
B550 AORUS MASTERは、すでに触れたようにフラッグシップ的な位置づけのマザーボードであり、X570感のある仕上がりだ。電源部にライトアップ機能を備えるほか、基板下部にアドレサブルLEDヘッダー×2、RGB LEDヘッダー×3を備えている。
上部から見ていくと16フェーズ電源や全固体コンデンサー、ゴツいヒートシンクが目立つ。ヒートシンク間は大口径ヒートパイプで結ばれている。
メモリレーンは、ワンピース・ステンレスシールド設計を採用したUltra Durable Memory Armor仕様だ。これはESD (静電気放電) の発生を防ぐだけでなく、メモリースロットの歪みやひねりを抑制しつつ、マザーボードの歪みも防ぐ目的で実装されている。
対応するメモリーはDDR4 3200/2933/2667/2400/2133MHz。XMPのプロファイルで5400MHzまでオーバークロックできる。容量は最大で128GBまで搭載可能だ。
拡張スロットは、PCI Express 4.0x16×1、PCI Express 3.0x4×2(レーン形状はx16)、M.2×3を装備する。金属でスロットを覆うUltra Durable PCIe Armorは、PCI Express 4.0x16レーンに施されており、重量級のビデオカードにも耐える作りだ。
またM.2スロットは3基備え、いずれもCPU直結。そのため2つ以上使用する際は、PCI Express 4.0x16がPCI Express 4.0x8扱いになる。マニュアル冒頭にあるブロック図を確認した上で、構成を絞り込んでいくといいだろう。
ちなみに、M.2×3でのRAID 0も可能であり、シーケンシャルリード12490MB/秒、シーケンシャルライト12724MB/秒と、大変トライしてみたくなる値が掲載されている。
リアパネルには2.5GbE LANがあり、ゲーミングおよびストリーミング向けとして採用されているほか、無線LANとしてインテルのWi-Fi 6 AX200も搭載しており、11axでの接続およびBluetooth 5.0に対応する。
リアパネルのUSBは合計12ポートあるため、足りなくなることはまずないだろう。サウンドはRealtek ALC1220-VBを搭載するほか、DTS:X Ultraにも対応するため、別途、音源を用意する必要は少なめだ。
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