第46回
硬派な謎解きと美麗なグラフィック、考察し甲斐のあるストーリーが魅力
MYSTの後継作でアハ体験! 「OBDUCTION」は謎解きの面白さと達成感が同時に味わえるADVゲーム
今回紹介するゲームは、サン電子(サンソフト)が販売、Cyan Worldsが手がけた「OBDUCTION(オブダクション)」。名作パズルアドベンチャーゲーム「MYST」を生んだランド・ミラー氏とロビン・ミラー氏が携わった作品で、MYSTを彷彿とさせる硬派な謎解き要素、美しいグラフィック、考察し甲斐のあるストーリーが主な特長だ。2016年にはPC版が、2018年にはPlayStation 4版が販売されている。
MYSTの生みの親が贈る本作の魅力とはいったい何なのか。本記事では、OBDUCTION(PlayStation 4版)を紹介しよう。
OBDUCTIONの原点であるMYSTとは?
OBDUCTIONを語る前に、まずは本作の原点であるMYSTについて軽く触れておこう。MYSTは、高難度な謎解き要素と美麗のグラフィック、ミステリアスな世界観が特長のパズルアドベンチャーゲームである。
本作は1993年にMac版が販売、その後Windows版やセガサターン版、3DO版、PlayStation版など数多くのプラットフォームで販売され、大ヒットを記録。以降、シリーズ作品が続々と輩出されていった。
冒頭でも述べたが、OBDUCTIONは、MYSTを生んだランド・ミラー氏とロビン・ミラー氏が開発に関わっている。MYSTらしさが随所に盛り込まれているため、ある意味後継作といえる。当時MYSTをリアルタイムで遊んでいた人は、本作をプレイすれば懐かしい気持ちを抱くことになるだろう。
私が小学生だった頃、MYST(PlayStation版)をプレイしたことがある。だが、あまりの難しさに開始15分であっさりと挫折…。「あんたにはまだ早すぎたんだよ…」と親に諭されるも、悔しすぎて大泣きした覚えがある。当時の私にとって、MYSTは大人の嗜好品だった。
あれから数十年後、30歳を迎えた私はMYSTの後継作というべきOBDUCTIONと出会うことに。これは運命なのだろうか…。
挫折を経験した身ではあるが、OBDUCTIONをプレイ時、故郷に帰ってきたような感覚を覚えた。世界観とストーリーは違えど、MYSTならではの魅力は色褪せていなかった。あの頃経験した悔しさがきれいに晴れ、新鮮な気持ちでプレイすることができた。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう