多機能と高音質、アナログ技術や真空管にこだわった製品
Wi-Fiスピーカーへの印象を改めるとき、iFi-Audioの「AURORA」は感激の音
スマホ接続からネットワーク再生まで、非常に多彩な再生方法が選べる
AURORAでできることを簡単にまとめてみた。
1. スマホと直接つないでワイヤレス再生する
・Bluetooth:スマホ内に保存している音源や、スマホで再生できる、各種「ストリーミングサービス」の利用が可能。
・AirPlay:Wi-Fi経由での伝送となるので、iOSデバイスを使っている場合はBluetoothよりも高音質に再生できる。
2. 外部ストレージのデータをアプリ操作で再生する
・ネットワーク:Wi-FiやEthernetを経由して、メディアサーバー(NAS)内の音源を再生できる。DLNA対応のコントロールアプリが必要。
・USBストレージ:背面に接続したUSBメモリー/HDD内の音源を再生できる。操作には「MUSO Player」が必要。
・microSDカード:背面のスロットに差したmicroSDカードの再生ができる。操作には「MUSO Player」が必要。
3. 外部プレーヤーを接続して再生する
・デジタル入力:同軸(COAX)と光デジタル(TOS-LINK)の2種類があり、テレビやBlu-ray Discプレーヤーを接続できる。
・アナログ入力:RCAステレオ・ピンジャックと3.5mmミニプラグの2種類があり、レコードプレーヤーや携帯音楽プレーヤーの接続が可能。
1.は、シンプルでもっともなじみ深い再生方法と言えるだろう。Bluetoothは、伝送時に音源が低ビットレートに圧縮されてしまうが、LDACやaptX HDといったハイレゾ系コーデックにも対応しており、プレーヤー側(スマホ)が対応していれば、より高音質な再生が可能だ。ただし、LDACはデータ転送量が大きい分、距離が離れると途切れやすい傾向があるので、スマホをAURORAのすぐ近くに置くなど注意が必要だ。
2.は、もっとも高音質な再生が可能な方法だ。ただし、AURORA本体やリモコンからは、再生する音源やプレイリストの選択ができないので、操作用のスマホアプリを別途用意する必要がある。iFi-Audioはネットワーク再生用にLinkPlay社のモジュールを採用しており、この操作にはLinkPlay社純正の「MUSO Player」が利用できる。
Wi-FiなどAURORAのネットワーク設定もこのMUSO Playerから変更する。対応するフォーマットは最大192kHz/32bitのPCM音源(DSDは非対応)。MUSO Playerからはマルチルーム再生の指示などもできるので、AURORAだけでなく別のLinkPlay対応機種を一元管理することができる(筆者が別室で使っている「Harman Kardon ALLURE」も認識された)。
NASの音源を再生する場合は、MUSO Playerではなく、自分にあったDLNA/UPnP対応の各種コントロールアプリを利用することもできる。筆者の場合、アイ・オー・データ機器の「Soundgenic」というNASを使っているので「fidata」というアプリを使用したが、「8player」など好みのものも使える。ちなみにDLNA利用時は、ギャップレス再生ができない。そのため、「春の祭典」のように演奏としては連続しているが、途中途中でトラック(ファイル)が分かれているようなソースは演奏の途中で少し間が空く。
3.は、外部プレーヤーを接続する方法で、CDを聴きたい場合やテレビの音を高音質に楽しみたい場合に使う方法だ。デジタル接続とアナログ接続の両方が選べるので、テレビやBlu-ray Discレコーダーとつなぐ場合は光デジタル入力(TOS-LINK)、CDプレーヤーであれば同軸デジタル入力(COAX)、レコードプレーヤーや携帯音楽プレーヤーとつなぐ場合はアナログ入力を利用するといい。AURORAは声がハッキリ聴こえ、低域も豊かに聞かせるので、大型のオーディオシステムを置けない環境で使用したり、サウンドバーの置き換えとして使ったりするのもありだろう。2ch再生ながら音の広がり感も申し分ない。
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