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50周年を迎える“アニソン界の女王”、堀江美都子さんに「アニソンの50年」を聞いた

2020年04月06日 15時00分更新

19歳のときに歌ったキャンディキャンディは転機に

── 『キャンディキャンディ』主題歌は、堀江美都子さんの代表曲といえるヒット曲ですね。

堀江 はい。実は当時“このままでいいのかな、様々な歌が歌える、もっと広がりのある歌手にならなければいけないのでは”という気持ちがあったんです。そこで、大学受験などにもチャレンジして、残念ながら失敗したり。いろいろと迷っていたんですね。そのタイミングでの、「キャンディキャンディ」のヒットでした。こんなにも大勢の人が私の歌を聴いてくれるのだったら、それを大切にして、一生懸命に続けていこうと。そう、決心がついたんです。19歳の時です。

── 話は変わりますが、むかしの男の子代表のオジサンの代表(インタビュアー)としては、『秘密戦隊ゴレンジャー』や『ボルテスV』の主題歌なども強く印象に残っています。

堀江 デビュー曲の「紅三四郎」以降、男の子向けアニメの楽曲も沢山歌わせていただきましたが、それとは別に、主人公がチームの作品が増えていて、男性だけでなく女性がはいった合唱がいいのでは、という主題歌作りが始まったんです。「進め!ゴレンジャー」や「ボルテスVの歌」は、そういった歌のひとつですね。楽しく歌わせていただきました。

歌手としての自分、声優としての自分

── いっぽうで、声優もされています。

堀江 以前、主題歌のレコーディングの時にいた関係者から“声(声優)もやってみたらどうなの?”という話をいただいたんです。いまではよくある、声優が歌うことの始まりのようなものでしょうか。『宇宙魔神ダイケンゴー』のヒロイン、クレオ役を担当させていただきました。最初は、本当に下手だったと思います。いまよりもずっと時間の流れが緩やかな時代だったので、声優をやりながら、いっぱい学ばせていただきました。

── 歌と声優では、どういった違いがあるのでしょうか。

堀江 声優は、みんなでお芝居を作り上げていく楽しさがあります。それに対して歌は、基本的に1人。ひとりで、3分半の時間で、世界を作り上げていく難しさと楽しさがあります。

── ここ最近も『リトルウィッチアカデミア』ウッドワード役や『りゅうおうのおしごと!』雛鶴亜希奈役など、声優としてご出演されていますね。

堀江 『りゅうおうのおしごと!』では笑える話がありまして、実はアニキ(アニメソング歌手の水木一郎さん)とヒロインの両親役で出演させていただいたのですが、私は“声優”としてごく自然に演技していたのに対して、アニキが“自分ばかり上手く演じて、つめたい”と。いや、そんなこと言われても(笑)。確かに、自分の立ち位置が難しいな、とは思いました。アフレコに行くと、声優としての自分になってしまって、歌手としての看板は横に置いてしまっているんですよね。

── 当時の声優と、いまの声優では、何か違いのようなものはあったりするんですか。

堀江 いまの声優さんには、とても感心させられます。別録りとか、大変だと思うんですが、しっかり演じてらっしゃる。アドリブも上手ですし、いまの声優さんて、本当に素晴らしい人ばかりだと思います。

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