アニメソングなら一生歌い続けられるよ、と
── 50年というシンガーとしての活動を振り返っていかがだったでしょうか。
堀江 子供の頃からの50年ですので、随分長かったな、というのが正直な気持ちです。当時はこんなに歌い続けられるとは思っていなかったです。アニメソングを歌い続けていたからこそ、50周年を迎えられたという感じでしょうか。昔、あるディレクターからいわれたことがあるんです。“アニメソングなら一生歌い続けられるよ”って。実際そうなって、本当に嬉しいです。
── とはいえ、50年、半世紀もの期間歌手を続けてきたのは、凄いことだと思います。
堀江 もちろん、自分なりに努力も続けてきましたが、コロムビアにいたからこそ出会えた沢山の人たち、そして何よりも聴き続けてくれたファンの方あってこその50年だったと、大変感謝しています。
中性的で透明感のある声質で
── いままで何度もお話ししていただいてることかもしれませんが、まずはデビューのきっかけを教えてください。
堀江 「日清ちびっ子のど自慢」に出場したことで同番組の合唱団に入り、のちにコロムビアにスカウトされました。同期が7人くらいいて、実は天童よしみさんも同期だったんですよ。
── そして、1969年TVアニメ『紅三四郎』の主題歌でデビューされました。
堀江 はい、当時の私の、中性的で透明感のある声質が作品にピッタリ、といっていただけまして。『紅三四郎』主題歌の歌手に抜擢され、デビューさせていただくことになりました。
それ以来、『ハクション大魔王』の「アクビ娘」や『魔法のマコちゃん』、『けろっこデメタン』、『サザエさん』の「サザエさんのうた」「あかるいサザエさん」など、沢山のアニメソングを歌わせていただきました。コロムビアがアニメソングに力を入れ始めたタイミングに、タイミング良く、私のような声を持つ子がいたんです。
── レーベル内にそういった時流があって、自然とアニメソングメインになっていったということでしょうか?
堀江 はい、そうだと思います。ただ、私のなかでもアニメソング“だけ”の歌手でいいのか、という気持ちもありました。昔もいまも、アニメソング以外の歌も数多く歌い、アニメソング歌手以外の活動も色々としていますが、アニメソング歌手の人生を大切にしよう、と思ったのは『キャンディキャンディ』との出会いがあったからですね。
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