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オフライン環境でも塩基配列の検索が可能に

塩基配列検索ソフトウェア「GGGenome」のパッケージ版がリリース

2020年03月25日 17時30分更新

 レトリバは3月25日、高速塩基配列検索ソフトウェア「GGGenome(ゲゲゲノム) パッケージ版」を提供開始した。

 GGGenomeは、ゲノムや転写産物などの塩基配列を、簡便かつ高速に検索できるとうたうソフトウェア。ウェブブラウザー上で利用できるツールとして、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 ライフサイエンス統合データベースセンター(以下、DBCLS)が公開しており、商用・非商用を問わず無償で利用できる。

 ウェブ版は、塩基配列の検索がDBCLSの保有するサーバー上で実行されるため、製薬企業における、秘匿情報を含む塩基配列の検索が情報管理の面で難しいという問題があったという。

 パッケージ版は、ウェブ版と同等のソフトウェアをコンテナ型仮想化技術「Docker」を用いてポータブルSSD内にパッケージ化したもの。オフライン環境でも利用できるため、ウェブ版と同様の塩基配列を自社内のコンピューター上で検索可能。これにより、検索内容の漏洩を防止できるという。

 また、ウェブ版に設定されている制限(検索可能なミスマッチ・挿入・欠失の制限、ヒット件数の制限、検索実行時間の制限)を緩和しているため、使用するコンピュータの性能に応じてより詳細な解析を実施できるとのこと。

 そのほか、ソフトウェアとデータベースのバージョンを固定できるため、基配列データベースの更新にともない検索結果が変化する場合があったウェブ版と比較して、過去の検索結果をいつでも再現できるというメリットがあるという。あわせて、大量の検索を自動化する支援スクリプトとその活用例も提供する。

 さらに、ヒトおよび実験動物の塩基配列の検索用データ22種を同梱する「GGGenome パッケージ版 創薬基本パック」も提供する。3月末まで、通常価格220万のところ、20本限定で107万8000円の特別価格で提供する。

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