米沢市のDX化を進めるNEC PC、テレワーク促進の経験を
具体的な取り組みとして、5つをあげる。
ひとつめは、「行政機関におけるデジタルトランスフォーメーションの推進」。行政におけるIT活用をはじめ、RPAやAIを活用した業務の自動化など、米沢市のデジタルトランスフォーメーションを支援。さらに、在宅勤務をはじめとしたテレワークの支援にも取り組む考えだ。
現在、米沢市役所では、テレワーク制度は導入していない。都心部とは異なり、東京オリンピックの開催時にも交通渋滞の影響がないと見られていること、そして、新型コロナウイルス感染症についても、現時点では山形県内では感染者がいないことで、すぐに実施する必要性がないことも、その背景にあるだろう。
だが、今後は、働き方改革の一環として、米沢市にとっても、テレワークの検討は行わなくてはならないテーマになるはずだ。
その一方で、NECパーソナルコンピュータは、テレワークには率先して取り組んできた企業である。
NECパーソナルコンピュータをはじめとするレノボ関連グループ4社では、2015年12月から「全社無制限テレワーク」を制度化し、その時点で月間の利用回数に上限を設けないテレワークを開始。2016年からは、毎年3月に、全社一斉テレワークデーを実施している。今年も3月11日に、「レノボ関連グループ4社合同 全社一斉テレワークデー」を実施し、派遣社員を含めて86%の社員がテレワークに参加した。
また、新型コロナウイルスの国内感染の広がりにあわせて、2月25日からは「原則テレワークを推奨」へと移行。通常は20%だった社内の在籍状況は、3月中旬には70%以上となっている。
さらに、2020年7月下旬からの東京オリンピック開催時には、約2週間に渡り、一斉テレワークを実施する考えをすでに公表。こうしたテレワークのノウハウをまとめた「テレワークスタートガイド」を、先頃、一般に無償公開。急遽、全社員が一斉にテレワークすることになった企業や、初めてテレワークを実施する企業などが、どのように対処すべきかを紹介している。
こうしたテレワーク先進企業としてのノウハウを米沢市にも提供していくことになる。
NECパーソナルコンピュータのテビット・ベネット社長は、「新型コロナウイルスの影響もあり、テレワークへの関心が高まっているが、我々が実践してきたテレワークのノウハウを生かしながら、行政だけでなく、米沢市内の中小企業を支援することができると考えている」と語る。
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