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米沢産ThinkPad誕生から5周年、地域振興でNEC PCと米沢市が連携強化

2020年03月26日 09時00分更新

米沢に根差した企業として

 NECパーソナルコンピュータと米沢市のつながりは深い。

 NECパーソナルコンピュータのベネット社長は、「NECパーソナルコンピュータにとって、米沢は大事な場所」と語る。

NECパーソナルコンピュータ米沢事業場

 米沢市内にあるNECパーソナルコンピュータ米沢事業場は、1944年に、東北金属工業(トーキン)の疎開工場としてスタートし、1951年に米沢製作所として独立。1982年には、NECが100%を出資し、1984年からPCの生産を開始している。現在も、NECブランドのPCを生産する基幹工場として重要な役割を果たすとともに、レノボグループにおいても、「米沢品質」の言葉が使われるように、米沢事業場での品質管理の手法は、生産拠点の手本となっている。それを裏付けるように、「Japan Quality Training(JQT)」の名称で、米沢事業場の関係者を講師にしたトレーニングが、レノボグループの中国の生産拠点を対象に実施されている。

ちょうど5周年を迎えたThinkPadの生産ライン

 また、米沢事業場では、NECブランドのPCの生産に加えて、2015年3月からは、レノボ・ジャパンが、日本市場向けに販売しているThinkPadの一部モデルの生産を開始。ちょうど5周年の節目を迎えたところだ。また、2019年11月からは、法人向けデスクトップPCのThinkCentreの生産を開始。「レノボ製品は、設計、生産、物流、サポート、修理までのすべてを、日本から提供できる体制が整っている。これを実現できている外資系PCメーカーはレノボだけ」と、レノボ・ジャパンの社長を兼務するNECパーソナルコンピュータのベネット社長は胸を張る。

 2019年末からは、「JAPAN MADE & SUPPORT」というメッセージを打ち出したキャンペーンを開始したが、ここでも、米沢事業場が重要な役割を果たしているというわけだ。

 NECパーソナルコンピュータと米沢市の連携協定の締結は、地方行政にどんなインパクトを与えるのか。行政でのテレワークの実施や、GIGAスクール構想の成果にどう結びつけるのか、そして、地域活性化にどんな成果を生むのか。まずは、これから2年間の取り組みが注目される。

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