みなさん、こんにちは。いまは週刊アスキーの吉田でございます。さて、(株)ケイ・オプティコムが展開中のau回線のMVNOである「mineo」が、ドコモ回線の取り扱いと新料金プラン、海外向けサービスを発表しましたよ。
従来のAプランに加えDプランが登場
mineoは、数少ないau回線のMVNOとして注目されましたが、iPhone 6シリーズやiOS 8以上にインストールしたiOSデバイスでは事実上利用できないなど、使い勝手の面で万全とは言えませんでした。今回新たにドコモ回線を手に入れたことで、iPhoneでの利用はもちろん、ユーザーは2キャリアから回線を選べることになります。mineoでは、ドコモ回線とau回線を利用するプランをそれぞれ、Dプラン、Aプランという名称で区別しています。なお、ドコモ回線を使うDプランは9月1日からの契約となります。
新料金体系は最安700円から
ドコモ回線の料金プランに加え、既存のauの料金プランも発表されました。データ通信専用のプランは、いずれも同じ月額利用料で利用可能。最安で月額700円/500MBからとなります。大手キャリアのデータ通信プランとして一般的な5GBのプランが、ドコモ、au回線とも1580円と安いのも魅力です(いずれも税別)。ただし、SMSを利用する場合はDプランでは月額120円が必要ですが、Aプランでは無料という違いがあります。
音声通話が可能なプランでは、AプランのほうがDプランに比べて月額で90円安い価格設定となってます。月額最安となるのは、Dプランが1400円/500MB、Aプランが1310円/500MB(いずれも税別)。
MNPの即時開通が可能
また、格安SIMへMNPする際のネックとなる、旧SIMの解約から新SIMが届くまでの移行の空白期間が数時間というのもmineoの特徴。コールセンターに連絡後、1時間程度でMNPの処理が完了します。実店舗を持つ格安SIM業者であれば、店頭でのMNPの即時開通が可能ですが、大手キャリアに比べると店舗数がかなり少ないですし、ネットでの契約が前提の他社だと空白期間が数日に及ぶこともあります。MNPの即時開通は、他社と比較する際にかなりのアドバンテージになるでしょう。
DプランとAプランでのデータシェアや格安MNPが可能
マルチキャリア対応を生かしたサービスもあります。mineoのDプランとAプランを契約している場合、キャリアを超えてデータ通信量をシェアできるのです。
さらに通常は5000円程度かかるMNPの転入・転出の料金が、mineoのDプランとAプランのMNPなら2000円で済むというメリットもあります。
海外渡航者向けのプリペイドSIMも登場
9月1日から海外渡航者向けに「海外用プリペイドSIM」も発売します。こちらは、3000円はチャージされた状態で販売されており、不足分は追加チャージが可能なタイプです。料金体系は2つあり、米国、中国、香港、台湾、タイと欧州の一部の国で合計33カ国で利用できる定額制の「データバックチャージ」は650円/30MBから。
もうひとつは、使ったぶんだけ課金される「従量チャージ」で、こちらは世界100カ国以上をカバーします。従量チャージの料金は国や地域によって、1MBあたり32円、92円、858円の3つに分かれています。
↑海外用プリペイドSIMの実際のパッケージ。 |
↑訪日外国人向けのSIM『Prepaid SIM for Japan Travel』も10月から提供開始。 |
mineoでは、ドコモ回線の取り扱いを記念した「ドコモ回線プラン スタート記念キャンペーン」を10月31日まで実施します。このキャンペーンを利用すると、最大で30カ月、月額800円の割引となります。
なお、本日の記者発表会のあと質疑応答の時間が設けられました。
—直近の契約数は?
7月末現在で8万人、解約も増えたが申し込みも増えた。想定通りの純増。
—この料金設定にした理由は?攻めていくならもう少し安くできたのでは?
別の回線を使えるので十分戦っていけると思っている。2キャリア別々の料金も考えたが、わかりやすさと不公平感が発生するので合わせた。
—6カ月無料プランは縛りがないぶん不利ではないか?
6カ月後に転出する人はいると思うが、品質は満足していただけると思う。それで辞められてしまったら仕方ない。
—Aプラン(au回線)でiPhoneは利用できる?
今も検証している。現状の段階では、プロファイルを変えることで使えるケースと使えないケースがある。iPadなど通話しない端末は安定しているが、iPhone 5cや5sは途切れたりするなど不安定。iOS 9のリリースを待って一度公表したいと思っている。
—ドコモ向けの回線製品は用意しない?
正直に言うと間に合わなかった。現在、端末は検討中。年内にはセット端末を出したい。
—海外SIMは他社のサービスを活用しているのか?
アイルランドのキュービックテレコムと提携している。全世界で200カ国のローミングを提供している会社。7つの国と地域で日本人の渡航先としては8割程度はカバーできていると思う。
—両キャリア対応SIMを出す予定は?
5月に発表した内容から現時点で大きな進捗はない。技術の調査やメーカーと検討している。時期もはっきりとは言えない。
—国内のユーザーは海外で使おうとする場合はSIMの差し替えが必要だが、どうアナウンスする?
LINEやIP電話であればSIMを差し替えても使えるので、これらを活用してもらいたい。差し替えについてはまだ浸透していないが、これから取り組んで2020年などに備える。
記者発表会後の囲み取材では、キャリア回線との接続形態などについて話が聞けました。ドコモ回線もau回線と同様のレイヤー2接続とこと。また、ソフトバンク回線の取り扱いについてはまだ検討段階で、ソフトバンクとは話をするまでには至っていないとのこと。VoLTEについては11月には開始できる予定で、Dプランは既存SIMをそのまま使えるが、AプランはSIMの差し替えが必要なうえ端末のSIMロックを解除をしないと使えないそうです。
↑ケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏(写真左)。 |
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