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いまオススメのガラケーを探せ!ドコモ編 P-01G F-07F

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カチカチしたいのである

「通信はiPhone、通話はガラケーにしようと思うんだけどオススメある?」

 知人に聞かれ、困った。うむわからん。

 よそさまのことは言えないがスマホと格安SIMの情報ばっかりであり、ガラケー2台持ち、または硬派にガラケーメイン使いの視点で探してみたことがなかったのである。

 スマホより料金は安く(月額2000~3000円は変わる)、バッテリーももつし、「もしもし」なら十分である。ガラケーが絶えてしまうと困る人もきっといるであろう。

 てなわけでドコモで「2台持ち」「メイン使い」の視点でオススメガラケーを探してみたところ『P-01G』『F-07F』の2機種が浮かびあがってきたのであった。

2台持ちにオススメ『P-01G』

パナソニック 2014年秋冬モデル
価格:3万円前後(一括払い)

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docomo P-01G

 はじめはパナソニックの『P-01G』。

 何がいいかといえば無難さである。面白みはないが、足りない機能がないのが特徴で、お父さんお母さんにオススメという感じだ。

 おサイフケータイも使えるし、カメラは510万画素、4800枚くらい本体に記録できるくらいのメモリーはのっている。あんま使わないかもしれないけど、昔ながらのファンクションボタン(ショートカットキー)も3つある。

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ファンクションボタンが3つある。カチカチ

 画面は3.4インチ、大きめで見やすい。文字を80ポイントの巨大文字にする『超大文字』機能もある。若い人が見ると絵的にウーンという感じになるかもしれないけど、目が遠くなるとこういうのが便利だとわたしの母も言っていた。

 そんな機能がありつつも、デザインが普通なのが好感。市場には「簡単」という言い訳のもと微妙なデザインがあったりする中、これなら普通に使えると思う。

 ギミックとしては画面左側のボタンを押すと「パカッ」とひらくのがなつかしい。そういえば「パカパカ」とか言われてたこともあったな……。

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デザインが懐かしくて泣ける
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ボタンをカチッと押すとパカッとひらく

「外側にあるマナーボタンを間違えて押す」という価格コムのクチコミはまあそうよねという感じで同意した。不満はそのくらいか。

 あとは2台持ち利用を想定してか、Bluetooth経由でスマホやタブレットに写真を送れる機能もついている。操作が複雑なので使う機会も少ないかもしれないが、実家に帰ったとき、お父さんお母さんからこれで写真を送ってもらえると便利かもしれない。

 というわけでまったくアスキーらしくない機種ではあるのだが、知人には2台持ちならこれがいいよと教えることにした。

ガラケーの集大成『F-07F』

富士通 2014年春夏モデル
価格:4万5000円前後(一括払い)

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docomo F-07F

 次が富士通の『F-07F』。これがヤバい。

 いったい何を考えてるのかというほど全部入り、もうこれ以上のスペックのガラケーは出ないと思う。つか高いし。どうせなら究極の1台が欲しい人にオススメだ。

 防水・防塵、ワンセグは録画予約可能。フルHD動画が撮れる1310万画素カメラ。方位磁石にFMトランスミッター機能があり、使わないとは思うがBlu-rayレコーダーまで連携可能である(microSDHCで640×360ドットの映像が転送できる)。

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カメラは1310万画素である

 カメラには『ぼかし強調』という、撮影した後からボケを追加するライトロカメラっぽい機能がついていたりして面白い。

 Wi-FiやBluetoothも使えて、テザリングもできる。ドコモガラケーでテザリングができるのはもうF-07Fだけになったそうだ。

 まあテザリングはアクセスが超難解で、ひたすら設定の深層に潜らされる上、LTEに慣らされた体ではとても速いとは言えず、Gmailくらいなら読み書きできるかなあという速度なのであるが、できるかできないかで言われたらできる方を選びたい。

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テザリングもできる(操作ムズいが)

 個人的にいちばんオススメしたいのは高級感あるデザインだ。正直言うと他のガラケーはおもちゃっぽいものも多い。とくに天板のヘアライン加工はカッコよく、ガラケーにも所有欲というのはあるはずだというのを再確認させてくれた。

 ガラスは『ウルトラタフガードplus』という硬化コーティングを施しているようで、傷も指紋もつきにくいそうだ。そこまでやらんでも、という感じさえする。

 あとは電話の声がゆっくり聞こえる『ゆっくりボイス』機能なんてのもあった。117に電話してみたら「ごーご、にじ、じゅうごふん……」という感じで聞こえてきた。耳が聞こえづらくなったときは重宝するかも。

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デザインはやたらカッコいい

 なお多機能だけにバッテリーは減りやすい。1000mAhだが通信機能やらセンサー機能を使っているうちドンドン減っていく。

 2台持ちでこれを選ぶというのは普通ない選択肢かもしれないが、あえて選んでみてもいい。間違いなくガラケーの集大成だ。

ガラケーなくなったら切ない

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昔のレビューによくあったすごい配色の写真

 というわけで2台を見てきたところで、いまガラケー売り場はどうなっているのか。

 ドコモさんに聞いてみると、市場的にもAndroid搭載ケータイが普及しはじめ、昔ながらのガラケーは限りなく小さな市場になりつつあるという話であった。

 ちなみに『i-modeケータイ』が昔ながらのガラケー、『SPモードケータイ』がAndroidガラケーと区別しているそうだ。ただ、ガラケーが絶滅危惧種というのは変わりない。

 実際に量販店をのぞいてみると、ガラケーはすみっこにちんまり追いやられ、売り場はスマート軍団に支配されてしまっていた。

 デジタル市場がスマートフォン中心に動いているというのはわかっても、みんながガラケーのことを忘れるように動いているという気がして、ちょっとさみしい気もした。

 J-PHONEからカメラ付きの『J-SH04』が出てきたとき「なにこれ」とか言いながらどうでもいい写真を撮りまくっていた時代が懐かしい。アナログレコードが面白がられているのと同じように、いつかガラケーが面白がられる日が来る気がする。

 もしかして、ハードウェアスタートアップが今から市場に参入するならスマートフォンよりもガラケーを作ったほうが……ないな。

■ガラケー要点まとめ

2台持ちなら『P-01G』3万円前後
・シンプルでそれなりに安い
・おサイフなど必須機能はある
・デザインが普通でいい

こだわるなら『F-07F』4万5000円前後
・高いが究極最強完璧無敵
・テザリングもできる
・やたらとカッコいい

●関連サイト
docomo P-01G
docomo F-07F
NTTドコモ

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