週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

「西武線に蒸気機関車型の未来車両を」夢の銀河鉄道999現実化プロジェクトMakuakeで

999
©Leiji Matsumoto

「蒸気機関車型の未来車両を西武線に走らせる」

 松本零士先生の「銀河鉄道999」を現実化しようという果てしないプロジェクトがクラウドファンディングの『Makuake』で始まった。

 具体的には銀河鉄道999のコンセプト車両を走らせる。電車は8両編成の新しい車両20000系を使用し、走行区間は西武線全線。今年12月に初走行の予定で、内装までラッピングするとのことでガチである。

 出資者は1万円で初搭乗権(400人限定)、2万円で一般公開前の電車撮影権(40人限定)、1万5000円で吊り革に自分の名前を入れる権利などが得られる。おそらく早晩瞬殺されるであろう。資金の目標金額は2999万円、9月29日まで。

 名誉実行委員長は松本零士先生。西武鉄道、練馬区などが協力する。

空想科学的プロジェクト

train
去年まで走っていた「銀河鉄道999」ラッピング電車
© Leiji Matsumoto,SEIBU Railway Co.,LTD.

 プロジェクトではただ電車を走らせるだけでなく、ストーリーの事象や技術を科学的に分析、さまざまな製品や事業を開発していく。アニメを科学的に検証する往年のベストセラー『空想科学読本』を地で行く、すさまじい企画である。

「ホテルをつくる」「登場人物が亡くなった場所に墓地を建てる」など新たな企画を検討していくという(墓参りが観光資源ってすごい)。司会のおねーさんも「食堂車のビフテキはお願いしたいなと個人的には……」とおっしゃっていて、同意した。

 企画開始のきっかけは西武鉄道と練馬区の共同企画『銀河鉄道999』デザイン電車が昨年、惜しまれつつも終了したこと。ファンから「いつ復活するんだ」という声を受け、関連企業が集まって第2弾を実行することになった。

 思いきり気合いを入れたラッピング電車は、最初にお披露目を済ませたあとは普段どおり乗客が乗れる車両として運行する予定だという。とくに内装面、西武鉄道がどこまで本気を出してくれるかが楽しみだ。

外国人にもアピールしたい

999
©Leiji Matsumoto

 アニメと漫画の聖地ねりま創世会の岡尾貴洋事務局長は「線路の上に蒸気機関車は重すぎるので走らせられないが、軽くする方法はある。煙は水蒸気で作れる、無害のモクモクができるということがわかり、夢が大きくなった」と夢を語った。

 また昨年まで走っていた「999号」は訪日外国人客(インバウンド)の人気も高かったそうで「地元商店街やファンのみならず、日本と世界をつなぐよすがとしてもぜひ本気のプロジェクトを実現させたい」と岡尾事務局長は熱い。

「アニメ・マンガが世界に向けて発信されているだけに、盛り上がりのきっかけとなった電車を復活させたい」(岡尾事務局長)

 プロジェクトは『タモリ倶楽部』などで知られる「西武鉄道が誇る鉄道マニア」こと手老善氏などが参加するガチ企画。松本零士先生は「いい思い出になる電車ができれば。希望に満ちた明るい電車に」と、プロジェクトの成功に期待をかけていた。

reiji
松本零士先生

●関連サイト
ファンの力で新銀河鉄道999電車を走らせよう ~「銀河鉄道999」現実化プロジェクト~

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります