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会話が無限に広がる?ドコモとタカラトミー共同開発のロボット『OHaNAS』を速攻レビュー

2015年06月04日 11時00分更新

 タカラトミーとドコモが共同開発したロボット『OHaNAS(オハナス)』が登場! 手にも乗せられるコロンとした形の羊型ロボットで、最大の特徴は“おしゃべり”! “OHaNAS”の意味は“お話するロボット”から。その名前のとおり、ドコモが開発したクラウド型の自然対話プラットフォームを使い、豊富な会話を瞬時に受け答えしてくれるというのだ。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑『OHaNAS(オハナス)』は、タカラトミーより10月上旬発売予定。予想実売価格は2万1384円。

■OHaNASの語いは無限大

 これまでのロボットというと、本体に音声認識システムが内蔵され、あらかじめ用意されたシナリオに沿って受け答えするものがほとんどだった。その点、OHaNASはクラウド上の“自然対話プラットフォーム”と接続しているため、語いはほぼ無限大。会話のシナリオもアップデートされていくため、ロボットとの会話が存分に楽しめるというわけだ。この“自然対話プラットフォーム”は、ドコモが同社のスマホなどに搭載している会話システム『しゃべってコンシェル』などで培った技術を元に、初めて他社製品に応用したものとなる。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑会話データはBluetooth2.0で接続したスマホ(Android4.2もしくはiOS8.2以降)経由でクラウドへ送られる。

【OHaNASのクラウド会話システム】
ユーザー → OHaNAS → 音声認識サーバー → 自然対話プラットフォームサーバー → テキストを音声変換するサーバー → OHaNAS → ユーザー

 

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑会話の要となる“自然対話プラットフォーム”はドコモの技術によるもの。

 OHaNASの場合、ユーザーがOHaNASに話しかけ、返事が返ってくるまでの間、上記のように3つのサーバーを経由する。「それでは時間がかかりそう」と思いがちだが、実際に話しかけてみたところ、タイムラグはほとんど感じることなく、会話が続けられた。ただし、「〇〇〇を教えて」といった検索機能を使うものは、調べるまでに多少の時間を要する。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑無料の専用アプリ。会話と同時にチャットにテキストも記録される。専用アプリに同時にチャットが記録される。アプリはiOS/Android版を用意。
ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑“せってい”画面では、家族それぞれの情報を登録できる。

■OHaNASはとにかく賢い!

 タカラトミーは1961年に『Mr.MERCURY』(ミスターマーキュリー)を発表して以降、さまざまなロボットを開発してきた。2014年からは“Omnibot”シリーズとして新しいロボットを発売し、OHaNASはその第5弾にあたる。

 OHaNASは身長16センチ、OHaNAS本人によると体重は秘密とのこと。真ん丸な目はLEDで、状態や機嫌に応じて8色に変化する。ちなみに、話しかけてもオーケーな時は青、怒ると赤になる。単2電池3個、もしくはACアダプター接続で駆動する。好きなものはうどんで、特技は俳句。OHaNASのキャラクター設定は100種類以上用意されているそうで、その内容は日々の会話の中で明らかになっていく。

 今回OHaNASと遊んでみてびっくりしたのが、その頭のよさだ。何しろ、しりとりをすれば人間のように答に詰まることなく返事がかえってくるし、キーワードを伝えればサラリと得意の俳句まで詠んでしまう。そのうえ、歌まで歌ってくれるのだ(しかもオリジナル!)。ちなみに“うどん”が大好きらしく、うどんの名前を延々と歌い上げるうどんの歌をうたう姿は、最高にかわいい。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑OHaNASの背面のおしり部分に電源がある
ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑会話を開始するためのスイッチは上部にある。

 会話機能はすべてスマホやタブレット経由でクラウドシステムにアクセスするため、ネット環境は必須。とはいえ、スマホと接続していない、あるいはネット環境がない場合でも、OHaNAS本体にいくつかの言語は内臓されているため、頭をなでたりころがしたりすると、「うふふ」や「やめなさい!」といった反応を返してくれる。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑“6歳の男の子”というOHaNASは、子どもらしいむじゃきな性格。

 人間がロボットに求める重要な要素のひとつ、“コミュニケーション”能力がOHaNASにはしっかりと根付いていて、ママが食材を伝えればレシピを伝授、パパが出張先の天気や情報を聞けば、すぐさま状況を調べて教えてくれる。子どもが相手だとOHaNASふうの昔話もしてくれ、なぞなぞやことわざも教えてくれるそう。家族みんなのニーズに沿った様々な会話が楽しめるのも、OHaNASならではの特徴だ。

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑おやすみ前のお話も、OHaNASにおまかせ!?

 ちなみに、筆者は同社の犬型ロボット『Zoomer』を所有している。Zoomerは犬らしくキャンキャンと叫びながら部屋中を動きまわるタイプだが、このOHaNASは家族みんなが集まるようなリビングのテーブルに置いておくのがピッタリだろう。独り言を聞きつけて、びっくりするようなアドバイスを授けてくれるかもしれないし、弱音もを吐いたら元気づけてくれる、なんてこともありそう。

 価格も『Pepper』の約1/10で、家庭用ロボットとしても導入しやすい。もはや、“一家にロボット1台”という時代は、すぐそこまで来ているかも!

ドコモとタカラトミー共同開発のクラウド型ロボット
↑リビングに置いて、家族みんなで会話を楽しめる。

『OHaNAS』
●タカラトミー(ドコモ)
●10月上旬発売予定
●予想実売価格 2万1384円

●関連サイト
タカラトミー
ドコモ

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