こんにちは、ナベコです。先月、アラサーが女子大生に成りすませるか?という企画をやって以来、“JD”と呼ばれることが多くなりました。そんな私ですが、実はかつて女子大生以上に羨望していた存在がありました。それは“ギャル”です。
ギャルに憧れすぎて映画『ビリギャル』のTシャツを着てます! |
派手な化粧や挑発的なファッションでかつてブームの中心だったギャル。ですが、ギャル全盛期は1990年代中盤から2000年代初頭で以来は落ち着いてきていると言われています。特に、顔を黒く塗りたってド派手なメイクをする“ヤマンバギャル”、“ガングロギャル”は絶滅したようにも見えますが……。実はまだ健在なのです。
渋谷のガングロカフェに行ってきた
そんな絶滅危惧種(?)であるギャルを実際に目の当たりにできるのは、渋谷にある『ガングロカフェ』。
■コテコテのガングロギャルたちに会ってきた
左からえりもっこりさん、ぽみたんさん、あゆゆんさん、あゆたまさん。 |
店内に入ると、目に飛び込んでくるのは黒光りする体躯にすっごいカラーの髪の毛、ギラギラした衣装を身にまといコテコテした化粧を施したthe・ギャルのお姉さまたち。一瞬、コ、コワイと後ずさりしたくなるかもしれませんが、けして取って喰われたりはしません(笑)。
左からこのみんさん、りなたろすさん。 |
「くろーーーーいっすね、みなさん」
と、私が思わず漏らすと、「いやいやまだ白いっす」と自嘲気味に首を振るギャルが多かったです。ご謙遜? かと思いきや、肌が本格的に焼けるのは夏なので、今の時期は季節柄、彼女たちにとって黒さの濃度が足りないようです。つまり、夏に向けてまだまだ黒くなるんですね……。
左からまみぴいさん、みゆぴょんさん。 |
彼女たちはみんな、黒肌ギャルユニットー“black diamond(ブラックダイヤモンド)”のメンバーなんですって。お店は「ガングロギャルに会える」というのがコンセプトで、接客スタイル的にはあくまでメイド喫茶に近く、いわゆるキャバクラのように席に一緒に座ることはありません。ギャルたちが飲食を提供してくれる合間合間にお話ができるというイメージです。
トリップアドバイザーに紹介されていることもありお客さんは外国人観光客も多いのですが、最近“漢検1級を持つギャル”としてこの店で働くあゆたまさんがテレビで紹介されたりメディアへの露出が多くなったことから、話題を聞きつけて男女問わずいろんな層のお客さんが殺到しているそうです。
“漢検1級を持つギャル”としてテレビに出演し話題をさらったあゆたまさん。 |
料金システムは入場料が1500円で90分制。加えてソフトドリンク600円、アルコール800円、フード600~800円などのメニューをオーダーする必要があります。
■自分もガングロギャルになれちゃう!
そんなガングロカフェでは飲み食いメニュー以外にも、お客さんがその場でガングロギャルメイクを施してもらえる“スペシャルメニュー”も提供しています。料金は3900円。
記者ナベコですが、アムラーブームの時には小学生。部活でめちゃくちゃ焼けでも黒ギャルならぬ黒ブタにしかなれなかったため、この機会を幸いに“スペシャルメニュー”でギャルメイクをやってもらうことにしました。
凡女ナベコがガングロメイクをしてもらった
メイクは特に化粧室に移動するわけではなく、そのまま客席でギャルにやってもらえました。今回メイクを施してくれたのは、えりもっこりさんとこのみんさんのおふた方。二人ともとても親切できめ細やかに化粧をしてくれましたよ。
■このギャルたちにメイクをしてもらった
えりもっこりさんはガングロカフェのポスターにメインで登場するイメージガール。明るくて話しやすく、とてもチャーミングな人柄でした。 |
このみんさんは17歳。実はその若さでこのガングロカフェの店長を務めています。10代とは思えない落ち着きとクールビューティーっぷりクラクラきましたね。 |
■ガングロメイク、いざスタート
上の写真が平常時の私、ナベコです。ガングロギャルと並ぶとスッピンのように薄い顔に見えますが、化粧をしていないわけではありません。この顔がいったいどうなることやら……。
ギャル「これけっこう黒いけどいっちゃいますね」 ナベコ「はい」 |
大切なのは顔面の黒さ。メイクは、はじめに黒いファンデーションを塗ったくって、鼻筋やポイントに白いラインを入れ、アイメイクを丁寧に施していくという手順になります。
ギャル「お姉さん、鼻のカタチがキレイで化粧しやすいです」 ナベコ「なにお世辞言ってるんですか~」 |
ちなみに、日焼けサロンで肌を焼いているギャルのみなさんの場合、黒いファンデーションは必要ないんじゃないかと言ったらそうではなく、彼女たちはなんと顔だけは焼いていないんですって。顔を焼くと化粧ノリが悪くなったり荒れたりするため、日焼けサロンでは顔にタオルを置いて保護しているとか。だから意外なことに、ガングロギャルのみなさん、素顔(首から上だけ)は白いそうなんです。びっくりですよね。
ギャルの爪はみなキンキンに長いのだ! |
驚くべくはギャルたちの器用さ。ガングロカフェのギャルたちはみんな、10㎝くらいある長ーい爪を付けています。 つけ爪ではなくジェルでコーティングしているため簡単には外せません。なので、みんなこの長い爪で日々生活し、つけまつげなど込み入ったメイクもやっているわけですが、人にメイクをするのだって、ほら、簡単。
ギャル「はい、アイライン描きまーす」 ナベコ「はい」 |
ギャル「上むいてくださーい」 ナベコ「……」 |
ナベコ「……(忘我の境地)」 |
ちなみにギャルたち、“家ではメイクを剥がす派”(←メイクを落とす、ではなく剥がすと表現していました)と、“家でもメイクを剥がさない派”に分かれるそうです。寝るギリギリまでメイクを剥がさない人は「素顔を人に見られるのが絶対にイヤ」ということ。同じ女子としてスッピンを見られたくない気持ちは激しく同意です。同意ですが。(素顔のほうがカワイイんじゃないかという言葉はグッと飲みこみました)
ギャル「押切もえにちょっと似てますねー」 ナベコ「え!?(うれしい)」 |
ギャル「やっぱり押切もえにそっくり。そろそろ完成ですよ」 ナベコ「(ワクワク)」 |
メイク開始から40分程度経ったところでようやくガングロメイクが終了。仕上げにウィッグを貸してもらいました。
■ついにガングロメイクが完成した
私、この時点で鏡で自分の顔を見ていませんでした。メイクしているえりもっこりさんとこのみんさんから、「押切もえに似ている」、「ガングロメイク似合う、かわいー」と言われ、鏡で見る新しい自分を楽しみにしていたのですが……。
「どれどれ、私の顔はどう仕上がったことやら」
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「うわーーーーーーーーーーーー(笑)」
自分で自分の顔に仰天。鏡に映っているのは本当に私?
これが押切もえに似ていると言われたガングロメイク姿
いかがでしょう!? これがギャルたちに「押切もえに似ている」と絶賛されたナベコのギャル姿です。
あらためてメイク前の顔と比較してみましょう。
■ガングロメイクのBefore、After
これが上の方にあったガングロメイクをする前のナベコです。これがどうなったかというと……。 |
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こう変貌を遂げました。いったい誰だかわかりませんよね。 |
黒光りする顔面に白いシャドー、目には無理ある曲線のたれ目アイラインをひき、バッサバサのつけまつげを装着したガングロのワタシ。
はじめは自分でも思いがけない顔にビビったのですが、「アレ? もしかしてこれカワイイ?」と次第に思えてきて、徐々にテンションが上がってきました。ギャルたちに「似合いますよー、(私たちの)仲間入りしちゃいましょ」と言われ、え、いいの? と愛想笑い半分、本気半分できき返しちゃいました。えへへへ。
パラパラショーに参加した
メイクをして気持ちはガングロギャルの仲間入りできたところで、ガングロカフェ名物、スタッフ一同によるパラパラショーを見させてもらいました。パラパラっていうと確かにギャルが一世を風靡した時によく耳にしましたが、最近だと懐かしく聞こえますよね。今回披露してもらったのはガングロカフェのテーマソングでもある『Shibuya Nation』という曲。
■ギャルたちのパラパラを拝見!
どうでしょうか!? キレッキレでかっこいいですよね!
このパラパラショーにせっかくなので参加したい! ということでお願いしてアタマの部分だけ振付を教えてもらいました。
振付を教えてくれたのは、メインボーカルを務めるぽみたんさん。関西出身でハイパーテクノ系のパラパラが得意なんですって。
■パラパラを教えてもらった
私一応学生時代チアをやっていまして、ダンスや体を動かすのは好きっちゃ好きです。ですが、この一見簡単そうに見えるパラパラの振付って実はめちゃくちゃ難しかったです。
ギャル「はじめはこのポーズです。右の腰に手を回して……」 ナベコ「ふむふむ」 |
ギャル「手を斜めに伸ばします。肘を伸ばしてください」 ナベコ「(ついていけない)」 |
一見小手先の動きに見えるパラパラのダンスですが、実は全身でリズムをとりつつ指先の神経まで気を遣ってピシピシと素早く動かすので、そう簡単ではないです。その場で教えてもらって急場しのぎの踊りでパラパラに参加させてもらいましたが、その時の様子はこちらです。
ぜんっぜんついていけてなくてオロオロしているのがわかりますよね。でも、こんな私でもガングロギャルのみなさんのパラパラに参加せてもらえて一緒に踊れたのがとてもうれしかったです。感謝が止まりません。
パラパラについていけなかったけど、参加させてもらえて楽しかったです。 |
めいいっぱいガングロカフェを満喫しました
■ガングロカフェ名物『ガングロボール』
そんなガングロカフェの名物料理がこちら『ガングロボール』。見た目は黒くてコワいけど中身はステキ、というガングロギャルをイメージして考案されたメニューということ。料金は600円。
イカスミを練り込んだ生地の中にソーセージとチーズが入っていてイタリアンたこ焼き風の味でした(たこは入ってないけど)。バジルの香りが香ばしく、ビールに合う味わいです。たこではなくてソーセージが入っているのは、外国人観光客への配慮の意味もあるとか。なるほど、見た目は黒いけど、中に詰まっているのは優しさだったんですね。
■最後に記念撮影ですが……
記念撮影1枚目。なぜだかみんな下を向いている。 |
すっかり打ち解けてきたガングロギャルたちともお別れ。最後に記念撮影を……、と集まってもらったのですが、あれ、どうしてみんな下向いちゃうの?
「ギャルは写真で下を向くんですよ」
と言われそういうもんかと思いつつ、今回はカメラ目線で!ともう一度撮影させてもらうと。
記念撮影2枚目。ちなみに写真中央がナベコです。(溶け込んでいる) |
しっかりみなさんの黒くてキレイなお顔が写った記念写真が撮れました。ありがとうございました!
時間の都合で短縮させてもらいましたが、今回お願いした“スペシャルメニュー”は、本当は近くのゲームセンターに行ってプリクラを一緒に撮影するまでがセットです。“スペシャルメニュー”を頼んだあかつきにはガングロメイクをしてもらってさらに記念のプリクラまで手元に残りますよ。
ガングロカフェの営業時間は11時~19時。夜は19時までと早い時間に閉店するのは、同じ店で夜はまた別途バーが経営されているからなんですって。見た目にパンチがあって近寄りがたい印象があるガングロギャルたちの、気さくな素の部分に触れられるガングロカフェ。ある意味メイド喫茶に次ぐ癒し空間の気がします。
ガングロカフェ(GANGURO CAFE)
営業時間:火・金・土・日のみオープン 11時-19時
住所:東京都渋谷区宇田川町34‐6 M&Iビル 5A
番外編
ちなみに、ガングロメイクのままガングロカフェをあとにしたナベコですが、仕事の連絡が突如入ってきて、急遽近くにあったコワーキングスペース『Jelly Jelly Cafe』に訪れて対応することにしました。
クライアントからの電話に応じるナベコ。……なんかおかしい。 |
なんか変ですよね……。
さらに後の話で、この後このメイクのまま飲みに行ったのですが、顔を知ったはずの人がことごとく「あんた誰?」と私の素性を見抜けずに慌てふためいていました。ですが、唯一女性だけが「ナベコ!」と、瞬間的に私とわかってくれて、女性の洞察力の素晴らしさを改めて感じましたよ。男性のみなさん、浮気ってできないですねー(←そこに決着かい)。
■関連サイト
New tourist spot in Shibuya "GANGURO CAFE" (ガングロカフェ)
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