もちろん稼ぎ頭は相変わらずiPhoneだ(ReadWrite Japan提供記事)
コンピュータが終わるという兆候はまだどこにも見受けられない。現に先週月曜日に催されたアップルの収益報告会では第一四半期で580億ドルの総収益をあげたことを明らかにした。またそのうちの56億はMac製品で、iPadは54.3億に当たるという。
iPadの減収が1年以上続いている中、これは大きな達成ではない。iPadの売り上げは年々苦しくなってきている。去年のタブレットの出荷台数は1260万台であり、その前の年にiPadが1635万台出荷されていた頃から数字は落ちている。
この収益争いの勝者は、ご想像の通りiPhoneであり、全体の69%を占める。iTunes、App Store、iCloudを含むサービス全体の利益は50億ドル未満である。
これら数字が示すものとは
もしアップルが収益だけで物事を決定するのであれば、iPadの行く末は暗いかもしれないが、実際はそうではない。
理由の1つとしてiPadは中国では今でも人気があることが挙げられる。「中国でのiPadの売り上げおよびマーケットの成長はこれまでの四半期の中で最高だった」とはCEO ティム・クックの言であり、iPadの購入を考えている層の多さや実際のデバイスの利用頻度の高さに自信を深めている。またアップルもIBMなどのパートナーとiPadをプレミアビジネスツールに仕立て上げることを望んでいる。
他の要因として当然あげられるのは、過去最大のスマートフォンがデビューした事によりiPadの需要が食われたことだ。「需要の共食いがあったかと言われれば、答えはイエスだ。iPhoneおよびMacによるものだ」とクックは言う。後者のカテゴリーについては先日、過去最薄のMacbookが出たばかりだ。「これが現状だが我々は何も問題だと思ってはいない。何処かの段階で釣り合いが取れるものだ」とクックは言った。
アップルはApple Watchの売上額及び出荷数を明らかにしていない。分かっている数字といえば、このデバイスが3500もの十分なアプリがそろった状態で市場に打って出たということだけだ。
アップルはまた、Apple TV、AirPort、Beatsヘッドフォン、そして今季の収益のうち16.9億ドルを上げたiPodを含む「他の製品」の事についても仄めかした。もしアップルの戦略が外れた場合、iPadは来年の今頃にはこれら「他の製品」のカテゴリーに入れられてしまうのかも知れない。そしてApple TVがこのカテゴリーから飛び出して脚光を浴びるのを見ることになるのだろうか。
今の所はっきりしている事といえば、アップルはApple Watchにかかりきりになっており、このデバイスを収益チャートのトップランクに根付かせようとしている事だけだ。しかしこのアップル最小のガジェットがiPhoneを飛び越えていくのには当分時間がかかることだろう。
画像提供:
トップ画像:screen captured from Apple press event
その他画像(new Macbook):Apple
Adriana Lee
[原文]
ReadWrite Japan
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。
アップルにとってはMacのほうがiPadより利益をもたらす
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