サムスンは4月8日、都内のイベントにおいて『Galaxy S6』および同『S6 edge』に加えて、没入型HMD『Gear VR Innovator Edition for Galaxy S6』を発表した。発売は5月上旬からで予約は4月23日から。Galaxy Shopでの体験は4月8日、つまり本日から行なえるという。予想実売価格は2万4800円前後。『Galaxy S6』シリーズユーザーであれば、比較的安価に没入型HMDを手に入れることが可能だ。
Gear VR Innovator Edition for Galaxy S6 |
発表会場で『Gear VR Innovator Edition for Galaxy S6』(以下Gear VR)を体験する機会があったので、新Galaxyのレポートは既報に任せるとして、ここでは『Gear VR』のインプレッションをお伝えしていこう。
まず、Galaxyステキなポイントがある。『Oculus Rift』などのヘッドマウントディスプレーの多くは、メガネ民に厳しい存在だった。ぶっちゃけ筆者はいつものメガネを着けたままで楽しめないし、メガネを外して視度補正しても見えない製品ばかりだったので、スルーしっぱなしだった。
しかし『Gear VR』は視力0.1まで対応しており、多くのメガネ民の福音になるだろう。ちなみに、筆者の視力は右0.08、左0.1である。右目だけで見た場合、さすがちょっとぼんやりしていたが、両目の場合はしっかりと見えたため、ともあれ、視度補正が合わないという理由で敬遠していたユーザーはぜひ試してもらいたい。
ゴーグル上部にあるものが視度補正リング。両目で0.1まで対応する |
では本体へ。『Gear VR』は『Galaxy S6』シリーズ専用のアクセサリーだ。スマホをディスプレーとするため『Gear VR』側にはマイクロUSB端子が用意されており、『Gear VR』に搭載された加速度センサーやジャイロセンサー、近接センサーのセンサニング情報を取得して、『Galaxy S6』シリーズへとフィードバックしている。取付自体はとてもカンタンで、重量も約271グラムとそれほど重さを感じるものではなかった。視野角は96度で目の前に大画面な感じである。
またスタンドアロンであるためPCからの入力ケーブルもなく、ローアングルからよりナチュラルに眺めるといったアクロバティックなアクションもしやすい、というのも強みだといえるだろう。
『Galaxy S6』シリーズをセットしない場合は、画像のようになる |
ゴーグル内側には近接センサーが用意されている。そのため、装着しているときのみ動作する仕様だ |
『Galaxy S6』を取り付けているところ |
ゴーグル右側にはマイクロUSB端子があり、これでセンサニング情報などのやり取りを行なう。接続する部分はここだけで、ケーブルレスなのは魅力だといえる |
ユニークな点としては本体右側にバックボタンとタッチパネルが用意されており、『Galaxy S6』シリーズを接続してからの操作に対応するほか、ゲームなどのコンテンツの部分的な操作などもできた。
スマホ本体をディスプレーとして使うため、着信や通知の扱いが気になるところだが、着信については画面に表示されるそうだ。通知については対応予定とのことだが、このあたりはソフトウェア次第なので、発売以降の動きに期待すべき点だ。
右側面にはバックキーとタッチパネルがある。装着時の操作に対応するためのものだ |
実際に操作しているところ |
ワイヤレスコントローラーでのプレイに対応するタイトルもアリ |
対応アプリは発表会時点で60タイトル以上とのことで、体験コーナーでは『白猫VRプロジェクト』『ユニティちゃん Candy Rock Star VRライブ』、『VR Introduction』、『ANSHAR WARS』が用意されていた。いわゆるゲームプレイだけでなく、目の前に広がる大画面や全天周ライブ映像なども視野に入れているようだ。
『Galaxy S6』シリーズで撮影した写真や動画を『Gear VR』で楽しむことも可能だ。この部分の仕様はまだいまいち不明だったが、オトナの動画やアニメなども楽しめそうな予感だ。
最後になるが、気になる画面の見え方だ。ディスプレーは5.1インチ有機EL、解像度は2560×1440ドット(577ppi)。とくにppiが高く、あまりドットは気にならないものだった。それもあって没入感は上々だといえる。撮影しようがなかったのでお伝えしにくいが、店頭での体験で快適なHMDであることはよくわかるハズだ。
再現してみると、写真なくらいの見え方に近い |
なお『Galaxy S6』シリーズをセットしない状態だと眼がアニメキャラなみに大きくなる。当然ながら、太陽などの眩しい光源を見ると眼に深刻なダメージを受けるため、ネタとして遊ぶ場合には注意してほしい |
■関連サイト
・サムスン
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