レベル8になりたての新米エージェントのジャイアン鈴木でございます。所属するのはエンライテンド(緑チーム)、コードネームはGIGANTICSUZUKIです。私が守っているポータルは、レジスタンス(青チーム)の皆様も、慈しみ守っていただけますよう、この場を借りてお願いいたします。
レベル8というとIngress界ではペーペーもいいところで、「坊やはおしゃぶりくわえて、そこでレゾでも挿してな!」と歴戦の勇者から叱咤されるような段階です。そんなワタシがIngressの世界的イベント“証人XMアノマリー”のレポートを書くのはおこがましいと自覚しておりますが、まだIngress世界の扉すら叩いていない方にその楽しさの一欠片でもお伝えできれば幸いです。
さて“証人XMアノマリー”は日本では京都で開催されたのですが、運営元のナイアンティック・ラボの公式発表によれば参加者数はなんと“5600人以上”。その人数がどのくらいなのかというと……。
すご! この写真だけ見ても、参加者の多さがお分かりいただけるかと思いますが、実は会場の京都市円山公園音楽堂は収容人数3010名なので参加者全員が入っているわけではないのですが……。これはどういうことかと言いますと、実はこの日、入場制限で会場内に入れなかった人たちが2000人以上いたのです!
※3月29日追記:会場人数について誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
ちなみに1年前に開催されたイベントでは下記のような感じだったそうです。
次回は野球場でも貸し切らないかぎり、オープニングイベント、アフターパーティーを開催できなさそうですね。実際今回もオープニングイベントでも会場に入れず、外でアナウンスを聞いていた人がたくさんいらっしゃったそうです。
ここでちょっといい話なのですが、ナイアンティック・ラボ創業者のジョン・ハンケさんは、このオープニングイベント真っ最中に会場の外に出て、中に入れなかった人にAXAシールド(のコード)を配っていたそうです。
いい人だなあ、ハンケさん。感謝の意を込めて、たくさん撮った写真のなかから、一番カワイイ写真を選んでみました。
このオープニングイベント終了後、ワタシたちは戦いに身を投じたわけですが、今回は関西エリアのエンライテンドコミュニティーの皆様の作戦に同行させていただきました。
Ingressの予備知識がない人には少し理解しにくいかと思うのですが、“証人XMアノマリー”のような大型イベントではどこかのグループに属して回ったほうが断然楽しいです。どこで、なにをすれば戦いに貢献できるのか、ソロでプレイしているとわかりにくいのですね。とは言っても、オープニングイベント会場でどこかのチームに混ぜてもらえますし、今回も会場内外でソロプレーヤーの勧誘が行なわれていたので、次回ひとりで参加するかもしれない方もご安心ください。
さて実際にどのような戦いを行なうかというと、一言で言えば壮絶なポータルの奪い合いを繰り広げることになるのであります!
今回で言うと、14時、15時、16時、17時からそれぞれ10分間、計測対象時間が設けられていました。その計測時間帯にどれだけのポータルを確保しているかによってポイントが加算され、より多いポイントを得た陣営が勝利することになるのです。なお奪い合うポータルは上記の写真のようにマーカーで区別されており、どのポータルが対象となるかは事前に発表されます。……今回は対象ポータルが直前の2日前に発表となったため、両陣営のチームリーダーや司令部は、作戦準備が超大変だったようです。
ポータルの奪い合いは、主にバスターを撃つ(攻撃)、レゾネーターを挿す(防御)というコマンドによって行なわれます。ほかにもアイテムは使うのですが、その説明は今回は割愛しますね。
これがもう非常に熾烈な奪い合いになるのですが、その一因が計測時間帯のどの瞬間に計測が行なわれるのかわからないところにあります。つまり判定は一瞬で行なわれるのですが、その判定時間が誰にもわからないため、10分間ずっと双方が攻撃と防御をえんえんと繰り返すわけです。
「(バスターを)撃って~」、「(レゾネーターを)挿して~」、「MOD(を入れて)~」とチームリーダーの指示を聞きながら必死に行なうこの戦いは、チームとの不思議な一体感があり、一戦終えたときにはなかなかの充実です。あまりに夢中になりすぎて、ワタシは公園で戦っているときにキャチボールのボールが側頭部に直撃しましたが、レゾ挿しの指を止めることはなかったほどです、はい。
ここで強調しておきたいのですが皆さんマナーがよいです。繁華街では少し声を大きくすることもありますが、住宅の近くが戦場に指定されているときは声を極限まで抑えてチームプレイしていました。ゲーム世界と現実世界が重なっているIngressというゲームを愛するからこそ、リアルの世界に配慮している姿が印象的でした。
“証人XMアノマリー”でも、京都全域や日本を覆うような巨大CF(陣地)を作るような大規模作戦が実施されており、思わず「戦いは現場で起こっていないんだね……」と自嘲めいたこともつぶやいたりもしたのですが、司令部、チームリーダー、大規模作戦別働隊、そして現場エージェントと、習熟度に応じていろんな立場で楽しめるのがIngressのよいところだと、現場エージェントのワタシは素直に思います。
「違う景色を見たいなら上るしかないんだよ」と週アスゲーム班のムラリンが言ったときにはかなりイラッとしましたが。
さて、戦いを終えた戦士たちを迎えるのはアフターパーティーです!
DJあり、ダンスあり、物販あり、プレゼント大会ありと、さまざまなイベントが戦士たちを迎えます。ゲームとはいえ多少なりともお互い緊張感を持って対峙してきた両陣営ですが、アフターパーティーでは同じゲームを楽しむ仲間。この場にまで敵愾心を持ち込む人はいない……んじゃないかなーと思います。
新米エージェントのワタシが総括するのもおこがましいのですが、Ingressはいろんな楽しみ方ができるゲームです。“Ingress レビュー”とか“Ingress ブログ”などで検索すれば、たくさんの楽しみ方が見つかるはずです。まだ未プレイの方はIngress世界に飛び込んで、次回の大型イベントではぜひ肩を並べて戦いましょう! 世界の革新のために! ……あ、すいません。一応エンライテンドなので。
最後に、運営の皆様、すべての参加者の皆様、そして取材に同行させていただいた関西エリアのエンライテンドコミュニティの皆様、ありがとうございました!
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります