週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

1999年のリムーバブルメディア『Clik!』をChromebookで使ってみた:レトロデジギア・ハンター

2015年03月28日 13時00分更新

 前々回のレトロデジギア・ハンターでは『Zip(ジップ)』をご紹介しましたが、私のTwitterに読者様から一通のメッセージが届きました。

「うちにClik!(クリック)というリムーバブルメディアがあるのですが、記事ネタになりますか?」

 そんな聞いたこともないガジェットは大好物です!というわけで、はるばる遠方より、私のところへ匿名希望の読者様より送って頂きました。しかも「私には活用法が見いだせないので差し上げます」とのこと。ありがとうございます。そして、そんなClik!がコチラでございます。

レトロデジギア・ハンター
レトロデジギア・ハンター
↑NEC製Clik!を読み込めるUSBドライブでございます。

 Clik!は、1999年に登場したZipと同じアメリカのアイオメガ社によって開発されたリムーバブル磁気ディスクメディアです。磁気ディスクを独特な形状の金属製カートリッジに収納した構造で、メディアの直径は約5cmとコンパクトなのが特徴。

レトロデジギア・ハンター
↑Clik!メディアは50.1×54.9×1.95mmと小さく、当時はデジカメなどの記録メディアとして普及することが期待されていたようです。

 1999年と言えば、6月にソニーのAIBOが発売されています。Click!のメディアもそうなんですが、メカニックなデザインが流行っていたような気がします。PC関連で言えば、Windows 98 SEが発売されて、Internet Explorer 5.0でWebを楽しんでいた時代です。

 さて、話をClik!に戻しましょう。まずはWindows PCで動作をチェックします。ノートPCとドライブをUSBケーブルで接続してみたところ、Windows 8.1マシンで問題なく認識。USBなので当たり前といえば当たり前ですね。しかし、ここで私は余計なことを思いついてしまいました。

Chromebookで動くかな?

レトロデジギア・ハンター
↑無謀にもChromebookで使っちゃいたい衝動。

 実証現場に到着しました。別に外出する必要は一切ないのですがファミレスです。カップルや女子学生達の目が気になりますが、とりあえずドリンクバーとケーキセットを注文しました。

 では早速ChromebookとClik!ドライブを取り出し、USBで接続することにします。約15年の時を超え、新旧の電子機器がつながる瞬間です。胸がドキドキします! ウェイトレスさんに挙動不審のオッサンだと思われたかもしれません。そんな中、テーブルの上のChromebookが認識開始! そしてその結果、な、なんとリムーバブルメディアとして認識してるじゃないですか! 偉いぞChromebook!

レトロデジギア・ハンター
↑動いちゃったClik!を褒めるべきか、動かしたChromebookを褒めるべきか。

 というわけで、認識してつながった記念にClik!にコピーしておいた動画でも見てみましょう。意気揚々とChromebookで動画を再生! ぬかりなく音量レベルはサイレントに……が、ハイ、まともに見れませんね。ぶつ切り再生状態です。

 動画形式が影響しているせいでしょうが、最近のMP4動画はムリそうです。デジカメで撮ったJPEGならいけるんですけどね。

 なんだかんだで最近のWindows PCやChromebookでも動いたClik!。せっかくなので私のモバイルアイテム群に加えようかと思いきや、無理なのでございます。だって、容量が40MBしかないんですもの……。SDカードも16GBや32GBが当たり前ですからね。Clik!にとっては生きづらい時代になったということです。

 そんなClik!ですが歴史を振り返ってみると、マイナーな道を歩んでいたようで、実は途中から普及のためにアイオメガ社のヒット商品であるZipの名称を付した『PocketZip』に改称していたようです。しかし、それでもマイナーなリムーバブルメディアとして、ひっそりその歴史に幕を下ろしたのでした。というエピソードを知るとなんだか情が湧いてしまうのは私だけでしょうか。

 さて、次回のレトロデジギア・ハンターですが、いよいよWindows CEなアレを出しちゃいます。次回のレトロデジギア・ハンターも乞うご期待ください!

レトロデジギア・ハンター
↑次回のレトロデジギアは一世を風靡したアレです。

レトロデジギア・ハンターでは、今後もホコリをかぶって忘れられていた珍品やお宝を紹介していこうと思います。皆様からのタレコミも大歓迎です。「我が家にスゲーのあるぞ!」、「この珍品に光をあててくれ!」という方はコチラ(@ksgkkai)までご一報を!

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります