Shoninを1週間後に控えた3月21日。徳島県青少年センターとIngress四国有志の会などの主催により、徳島駅近くのとくぎんトモニプラザで『capture88 in Tokushima』が開催された。
これはIngressを使って“四国八十八カ所霊場と遍路道”を2018年に世界資産登録するためには?というシンポジウム。
シンポジウムにはGoogle社内スタートアップNiantic Labsプログラムマネージャーの廣井隆太氏、四国霊場19番札所立江寺の庄野副住職などが参加し、Ingressの地域における活用事例などについて熱い議論を交わした
↑会場は、徳島駅近くの「とくぎんトモニプラザ」大会議室。司会は、FMびざんのパーソナリティー松本幸子さん。 |
第1部の「もっと知ろうIngress」では、Niantic Labsのプログラムマネージャーである廣井隆太氏から、いくつかのムービーを観ながらIngressのコンセプトに関するお話が。
ここで、廣井氏が強調していたのは「Ingressは、外に出てリアルに遊ぶゲーム。スキャナーを通して街を観ながら歩くことで、新たな地域の魅力を発見することができる」という点。
また、「Ingressというのは人間関係構築力を試されている」という、あるエージェントの言葉が印象に残っているとのこと。
廣井さん自身が、学生時代に地域コミュニティについて学ばれていたこともあり、このようなイベントを通して、エージェント同士の繋がりが大きくなり、コミュニティとなっていく点には強い思い入れがあるよう。
そして、第1部終了後には来場者の皆さんとIngress体験会へ。廣井さんも参加者の皆さんと会話が弾んでいました。
↑この日のために「capture 88 in Tokushima」Missionを運営スタッフのエージェントが作成! |
第1部での講演内容を体現するかのように、Ingressをプレイすれば自然と会話が生まれ、みんなが笑顔に。
↑レベルが高いエージェントが、初心者エージェントに教える場面も。 |
↑レベル1→2→3 にあがっちゃった!やった♪ |
↑Mission終了。最終地点は、徳島城公園の下乗橋でした。短時間のミッションでしたが、ポカポカ陽気の中で皆さん楽しんだよう。 |
Ingress体験会の後は、会場にもどって再びシンポジウム。第2部は「四国88カ所霊場世界遺産登録実現に向けて、Ingressでできること」です。
四国霊場19番札所立江寺の庄野副住職による基調講演では、「Ingressなどのゲームをしながら88ヵ所を回る。ということは新たな視点での88ヵ所めぐりであり、大変興味深く魅力的なことである。どのような形でも回ることに意義がある。ゲームをしつつも四国遍路に注目しながら巡礼して欲しい」とのお言葉。
そして、再び廣井氏による講演「Ingressの地域における活用状況について」。
岩手県陸前高田市、岩手県、神奈川県横須賀市の事例を交えて紹介され、Niantic Labsという立場よりも、個人としての思いや考えを中心に話す姿が印象的でした。
「“徳島、名産、食べ物”と検索して、最もよくでるのが“徳島ラーメン”でも地元の方に聞くと“鱧(ハモ)”も有名で、京都の料亭に多くを卸しているということを知った。コミュニティの素晴らしさは、個人の持つ知をコミュニティに共有することでみんなの知となることではないでしょうか?」
今回のイベントは、世界遺産登録推進の助力となるべく「Ingressと一緒に何ができるか?」を、Niantic Labsのメンバーに加え、有識者、行政関係者、四国Ingressエージェントを交えて行なったシンポジウムでした。
普段のプレイでは気付かなかった、社会貢献の必要性や地域の新たな魅力の発見。そしてそれを共有し拡げていくことで、地域の魅力を再発見することができたイベントになったことを嬉しく思います。
また、地域コミュニティのおもてなしという点で、お遍路とIngressの共通点が非常に多いことも実感できました。今後も四国88ヵ所の世界遺産登録実現に向けて、Ingressを使ったこのような地域貢献のイベントを開催出来ればと考えております。
■ 関連サイト
とくぎんトモニプラザ
四国遍路世界遺産登録推進活動
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