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初心者が美人すぎるレーサー軍団とドキワクRCレース初体験!?(練習編)

2015年03月06日 22時45分更新

それは、1本の電話から始まりました。「いつも俺のRCカーレースを、指をくわえて見てるだけのアンタに朗報だ!」声の主は、週アスきってのRC大好き編集者アカザーさんです。

なんでも、2月14~15日の『KYOSHO MINI-Z CUP 2014 THE FINAL ~全国各地のミニッツマイスターによる総決戦!~』(以下ミニッツカップファイナル2014)と同時開催のプレス対抗レースに参加しろ、とのこと。

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ミニッツカップとは、全長約17センチの京商製1/27RCカー『MINI-Z Racer』(ミニッツレーサー)によるRCカーレースです。


今回12回目の開催となるミニッツカップファイナル 2014は、昨年開催された全国6ブロックの地区予選などを勝ち抜いてきた強豪達が、一堂に会すミニッツレーサーの日本一決定戦。記者が出るプレス対抗レースは、そのミニッツカップファイナル 2014と同日に行なわれるというのです。

そんな栄えある舞台で開催されるレースなら、数々のRCカーレース経験があるアカザーさんが出るべきでは? と質問したところ「今回は俺は出られねーんだよ」との返事。

どうやら今回のプレス対抗レースはエキシビションレース『NISSAN JSCC JKBクラス』で、一般参加者と一緒に走行するらしく、そのNISSAN JSCC JKBクラスの参加資格は女性または京商主催のレースに出場経験が無い人。

そのため、プレス対抗レースの参加者もRC専門誌以外のメディア関係者で、さらにRCカーレースの出場経験が無いことが条件。そこでRC歴が長いアカザーさんは出ることができず、チーム週アスとして記者に白羽の矢が!

「レースには出たことがねぇが、今まで俺の素晴らしいレースをレポートしてきたアンタならまぁやれるだろ?」とアカザーさん。ということで、今回のプレス対抗レースには、監督=アカザーさん、ドライバー=記者という変則体制の週アスRCチームで臨むことになりました。

まずはレースに向けて今後の方針を決めるため、アカザー監督のヒアリングを受けます。

アカザー監督「アンタがRCカーを走らせていて、最も面白いと感じる瞬間はいつだ?」。
記者「思い通りにマシンをコントロールして、コースを回れた時です」。
アカザー監督「ならアンタが思い通りにマシンをコントロールできるように、俺が仕込んでやる。だが、週アスの看板を背負ってRCカーレースに出る以上、甘えは許さねぇ!」

これが、約1ヵ月間にわたる初RCカーレース出場への、楽しくも険しい道のりのスタートでした。

■初レースに向けて猛特訓開始!

●2月4日 マシンチェックでダメ出しが!

アカザー監督から「今までアンタが遊びで走らせていたミニッツを俺に見せに来な」との指令を受け、マイマシンを持参。すると「なんじゃこりゃぁ~!? ホイールナットの締め過ぎでタイヤが回転してねーじゃねぇか! こんなデタラメにチューニングしたマシンでレースに勝てるワケねーだろ! いきなりガッカリさせるんじゃねぇー!!」と一喝。アカザー監督に睨まれながら、マイマシンを調整し直すはめに……。


●2月5日 美女とのRC練習でイチャイチャ・・・したかった

『スーパーラジコン東京秋葉原店』で、プレス対抗レースに向けた参加者による合同練習に参加。

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合同練習には、NISSAN JSCC JKBクラスに出場する、JKB女子RCクラブ部長の塚本奈々美さん(右)と同部員の佐々木澪さん(左)も参加。練習を忘れて、しばしふたりに見とれていたのはアカザー監督には内緒にしておきました。

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そう、この日はアカザー監督は取材のために不在。しかし、記者にはある練習課題が出されていました。「アンタが自己流で覚えてきたRCカーの操作法はすべて忘れろ。合同連取では、スロットルトリガーとステアリングホイールの丁寧な操作だけを意識しろ。他のマシンは気にするな」という指令です。

そして「当日支給されるレース用マシンには一切手を触れるんじゃねぇ! 自分のマシンでその2点だけ注意して走行しろ」とのこと。

レースに出場できないマシンで練習して、他のプレス関係者からは白い目で見られましたが、「それはレースのプレッシャーに負けないための、レースに向けたメンタルのトレーニングになるんだよ、たぶん!」とはアカザー監督の後日談。

この日は言われたとおりに、とにかくスロットルトリガーとステアリングホイールのそれぞれの中間域を意識して、マシンをコントロールすることに徹しました。


●2月7日 レースマシンはR32スカイライン

アカザー監督と『TOKYO東雲CIRCUIT』にて、レース用マシンのセッティングを開始! いよいよレース用マシンの開封です。

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今回のレースで使用するのは、この『日産 スカイライン GT-R R32アルティメイトメタルシルバー LEDライト標準装備』(1万8144円)です。プロポも同梱されているので、電池を入れるだけですぐに走らせることができるレディセットです。

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シェイクダウンに箱から出したままのノーマル状態で走らせてみました。マシンをコース上に置いたら、まっすぐ走るようにプロポのステアリングトリムを調整します。ドノーマルにもかかわらず、思っていた以上にコントロールしやすいです! 

このマシンは、初めてミニッツで遊ぶ人には最適だと思います。プラモデルに見紛うほどのリアルな塗装が施されたR32スカイラインGT-Rボディに、走るとLEDが点灯するヘッドライトとテールランプもナイスです!


1時間ほど初心者コースを走って、ノーマルマシンの動きに慣れてきたところで、レースに向けてチューニング開始! 今回はオプションパーツをひとつ取り付けるたびに走行して、その効果を体感しながらチューニングしていきます。

アカザー監督が最初に取り出したオプションパーツは、『レーシングラジアルタイヤ(30)』(540円)と『レーシングラジアルワイドタイヤ(30)』(756円)です。

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フロントにレーシングラジアルタイヤ(30)、リアにレーシングラジアルワイドタイヤ(30)を装着します。「ミニッツカップでも使用されるウレタン製のコースには、このタイヤが合うんだ。あとタイヤをホイールに装着する時に、回転方向があるから間違えないようにな。タイヤの内側にリブのある方が、シャーシ側になるように取り付けろよ」とアカザー監督。

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タイヤを交換して走らせてみると、コーナーでは今までよりもスピードを上げて曲がれるようになりましたが、マシンの挙動が機敏になったせいかコントロールが難しい……。そこでステアリングホイールを回した時のタイヤの舵角を抑えるために、プロポ側でデュアルレートを調整。他車の邪魔をしないようにゆっくりとマシンを走らせ、左右共にコース幅よりやや小さい円を描けるように合わせます。

なんとかタイヤ交換後のマシンにも慣れてピットテーブルに戻ると、アカザー監督は『ボールベアリングセット』(2592円)を手に待っていました。

フロントホイール軸受けの内側と外側に入っているプラスチックパーツと交換します。リア側はモーターマウントの左右軸受け部分と、右リアホイール外側の計3ヵ所に使用します。また、取り付ける前にベアリングに潤滑油を1滴差しておくと良いそうです。

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ボールベアリングは穴に入りにくいことがあります。無理やり押し込むと十分な効果が得られないので、その場合は穴の内側を軽く削ってスルリと入るように調整します。

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ボールベアリング装着後、再びコースイン。駆動効率が良くなったため、加速力や最高速の向上が体感できました。スロットルトリガーを緩めた時にマシンが転がる感じにも、周回を重ねるうちに慣れてなんとかコントロールできるようになりました。

そしてこの日、アカザー監督が最後に取り出したオプションパーツは『ボールデフセット』(3456円)! ボールデフは、コーナリング中に左右のタイヤの駆動力の差を軽減しトラクションを増す効果があり、走りが安定するとのこと。

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ボールデフの取り付け時のコツは、スムーズな効きを得るために左リアのホイールハブとシャーシの間にほんの少しだけ隙間をあけておくコトだそうです。

ただ、コーナーの立ち上がり加速はノーマルのギアデフ(写真下)のほうが鋭いので、上級者はあえて装着しない場合もあるそうです。

とはいえ、レースでは一発の速さよりもクラッシュせずに安定して周回を重ねるコトが重要なので「アンタみたいに、繊細なスロットルコントロールができねぇ初心者にはマジオススメ」とアカザー監督。

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さっそくコースインして、ボールデフ効果の確認です。すると、装着前と同じようにステアリング操作しているのに、マシンが滑らかにかつ安定して旋回します! 

ボールベアリング装着後は、ノーマルに比べてスピードが格段に上がったため、恐る恐る操作していましたが、これで少し余裕を持ってドライブ出来るような気がします!

ノーマルマシンに比べて安定しかつ速くコースを回れるようになり、調子に乗ってマシンを走らせていると、コース外壁に接触!

アカザー監督から「あーダメダメ。また悪い“握り癖”が出始めたわ。今日はもう帰るぞ! 今の何周かを見てたら、マシンがヨロヨロしてて集中力が無くなってるのがまるわかりだ。そんな状態でいくら走らせたって、練習にならねーよ」とのこと。

やはり3時間以上も走らせると集中力が続きませんね。(笑)


●2月11日 サーキット巡業で武者修行

練習&セッティングのため、アカザー監督に連れられ『イエローサブマリン戸田美女木店 RCカーズ スタジアム1』へ。

なぜ前回と違う店に行くのかを尋ねると、「ミニッツカップは、開催当日までコースレイアウトが分かんねーだろ? 色々なサーキットを走ることで、初見のコースへの適応力を高めるためだ」という答えでした。

この日のセッティングは、まずモーターに取り付けるピニオンギアの交換から。

ノーマル状態に付いていた6枚のギヤ(6T)から、7枚(7T)に換えます。ピニオンギア交換時には、合わせてモーターマウントとモーターの間に挟むスペーサーも対応するものに換えなければいけないので注意が必要です。因みに7Tのピニオンギアは、6Tに比べて加速力は落ちますが、最高速は伸びるようになります。

 

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ピニオンギアを交換して何周かしたところで、アカザー監督から嬉しいコメントが。

「アンタは気が付いてねーみたいだが、だいぶんスロットルのパーシャル(半開)ができるようになってきてるぜ。スピードをあまり落とさずにコーナーを抜けられているから、7Tにして加速力が落ちるデメリットより、最高速が伸びるメリットの方が大きい。ラップタイムは確実に良くなってるはずだ」と初めてお褒めの言葉をもらいました。

7Tのピニオンギアの効果をさらに生かすために、次にアカザー監督が手にしたのは『FRPリアサスプレートセット』(1296円)。ノーマルのプラスチック製Tバーと交換するオプションパーツです。同セットには、H(ハード)、M(ミディアム)、S(ソフト)の3種類が含まれています。

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今回は、ノーマルからマシンの挙動が大きく変化しないように、3種類の中で最もノーマルに近いHを選択。リアサスプレートは、見た目だけで種類を判別しにくいため、サインペンなどで印を書いておくと、後でセッティングを変更する時に便利なのだそうです。

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このリアサスプレートの取り付けには、重要なポイントがあります。シャーシの中心線とまっすぐになるように取り付けないと、その効果を十分に発揮しないということです。

適当に付けてしまうと、微妙に斜めにずれて左右でフィーリングが変わるそうです。アカザー監督もまっすぐになるように、慎重にリアサスプレートを取り付けていました。

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リアサスプレート装着後は、コーナリング時にリアが粘る感じで挙動が安定し、更にコントールしやすいマシンに! 

セッティングの仕上げとして、トラクションが上がったリアとのバランスを取るために『フロントスプリングセット』(1080円)を開封。ソフト、ミディアムソフト、ミディアム、ミディアムハード、ハードという硬さが異なる5種類のスプリングのセットで、スプリングには色が付いています。

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ノーマルよりひとつ柔らかい紫のミディアムソフトを装着することにしました。パッケージ内には、スプリングの色と硬さの関係を記載した紙も付属されているので、残りのスプリングと一緒に保管しておきます。

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フロントスプリング交換後、コースで最終確認。ところが、フロントに加重が乗りやすくなったためにステアリングが敏感に! 結果、初心者の記者にはコントロールしにくくなったと感じたので、ノーマルに戻します。

アカザー監督曰く「パーツを交換して合ってないと思ったら、あえて前の状態に戻すこともセッティングのうち。パーツの効果をしっかりと理解して、コースや路面の状態に合わせてベストのセッティングを見つけ出すことも、RCカーの楽しみ方の一つだということを忘れるな」とのこと。

その後は、ただコースを走らせるだけでなく、レースを想定した練習を開始! 走行時間をレースと同じ4分間とし、その間にコースの壁に衝突する回数をできるだけ少なくする練習をしました。走り込むこと約2時間。最後には外壁に衝突する回数が当初の半分くらいまで減少。このレースを想定した練習は、上達度合いが数字で分かるので、モチベーションアップにもつながりました。

そして特訓開始当初は不安だった初RCカーレースが、この頃には楽しみに。レースに出るという目標があると、やっぱり身の入り方が違います。アカザー監督の特訓により、デタラメチューンのガッカリRCレーサーは、本当に成長したのか? レースの結果や如何に!(レース編につづく)

 

【ハリウッド的予告】激闘のミニッツカップファイナル【トレーラー詐欺注意】

(動画協力:月刊モデルアート)


京商(外部リンク)

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