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MSブランド初のLumia 535は大画面とセルフィーに特化

2014年11月12日 07時30分更新

 米マイクロソフトは11月11日、既報の通り、ノキアブランドを廃した最初のWindows Phoneとして『Microsoft Lumia 535』を発表しました。

MSブランド初のLumia 535は大画面とセルフィーに特化
↑ブランドをノキアからマイクロソフトに変更した最初の端末、『Microsoft Lumia 535』が登場した。6色のカラーバリエーションなど、Lumiaらしさは健在だ。

 2014年4月、マイクロソフトはノキアの買収を完了して以来、ノキア製のWindows Phoneアプリから“Nokia”の文字を取り除くなど、ブランド変更を徐々に進めてきました。そして10月、ついにノキアブランドを廃止してマイクロソフトブランドに統合すると公式に発表し、今回のLumia 535へと至ったのです。

 ブランドが変わったとはいえ、Lumiaシリーズを作っている“中の人”が元ノキアの従業員であることは同じです。Lumiaシリーズの本質はしっかりと受け継がれています。

 それでは、Lumia 535の特徴を見ていきましょう。

MSブランド初のLumia 535は大画面とセルフィーに特化
↑画面上部と、端末背面に、これまでのノキアに代わってマイクロソフトのロゴが確認できる。

■500番台のLumiaとしては異例の大画面を搭載

 Lumia 535の最大の特徴は、画面サイズが5インチに大型化したという点です。

 これまで500番台のLumiaといえば、もっとも低価格なローエンド端末ということもあり、4インチという比較的小型の画面を搭載してきました。また、ミドルレンジの大画面端末として2013年夏に登場したLumia 625でさえ、サイズは4.7インチであり、現在では標準的な画面サイズといえます。

 これに対してLumia 535は、ローエンド端末にも関わらず5インチを採用してきました。これは英断といってよいでしょう。

 ローエンド端末が対象としている新興市場では、大画面でゲームや動画を楽しめる安価なスマートフォンが人気を博しています。そのためには、画面解像度が多少低くても我慢できる、というユーザーが多い印象です。そこでLumia 535も、画面解像度をqHD(960×540ドット)に抑えることで、低価格を実現しています。

■セルフィー、セルフィー、セルフィー!

 スマートフォンのもうひとつ重要な機能が、カメラです。

 日本ではフィーチャーフォンの時代から当たり前の機能でしたが、新興市場ではスマホで初めてカメラを手にするユーザーも珍しくありません。この点でもLumia 535は、思い切った仕様を採用しています。リアカメラは500万画素、そしてなんとフロントカメラも500万画素なのです。

 フロントカメラは、従来のローエンドスマホでは省略されることすらありました。しかし世界的なセルフィー(自撮り)ブームにより、いまではスマホに必須の機能となっています。

MSブランド初のLumia 535は大画面とセルフィーに特化
↑Lumia 535の紹介動画やプロモーション動画でも、高性能なフロントカメラを活かしたセルフィーをメインに打ち出している。

 Lumia 535の500万画素というフロントエンドは、Lumia 730などにも搭載されたもので、価格帯を考えればクラス最高といってもよいスペックです。iPhone 6のフロントカメラは120万画素にとどまっており、セルフィーという点ではiPhoneを上回っているともいえます。

 また、フロントカメラに24mmの広角レンズを搭載しており、複数人でのセルフィーを撮りやすい点にも注目したいところです。グループで写真を撮りたい場合、日本のように安全な地域では、通りかかった人にスマホやカメラを渡して撮ってもらうこともできます。

 しかし広角のセルフィーができるカメラなら、治安に不安のある地域でも、自分たちだけでグループショットを撮ることができるというわけです。この秋に訪れた欧州でも、観光スポットの前で「セルフィーしない?」と声をかけあっているグループを多数見かけました。

 セルフィーでは、補正やエフェクトの機能も求められます。これは独自アプリの『Lumia Selfie』で対応。好みの効果をつけて、Instagramなどに投稿できるようになっています。

■最先端トレンドを追求した本気の低価格Lumia

 このようにLumia 535は、大画面とセルフィーという、いまのグローバル市場におけるスマホに必要不可欠な機能について、絶対に妥協しないという意気込みが感じられる仕上がりとなっています。

MSブランド初のLumia 535は大画面とセルフィーに特化
↑低価格モデルながら、オプションとしてフリップ型カバーも。クレジットカード大のポケットがあるのも便利そうだ。

 一方で、シャッターボタンの省略やソフトキーの採用など、最近のWindows Phoneで可能となったコストダウンを採り入れており、税抜きの小売価格として110ユーロ(約1万6000円)という低価格を実現しています。

 発売は11月より、中国、香港、バングラデシュなどに展開予定。特に注目は、日本より狭い国土に1億6000万人が住むバングラデシュでしょう。

 市場規模としては中国やインドより小さいものの、人口の半数が25歳以下の若い国として知られており、スマートフォンの需要が爆発的に増加しています。このようなホットな市場にタイムリーに端末を投入していくという点は、“Microsoft Lumia”の本気度が感じられるところです。

■関連サイト
Lumia535(製品サイト)
プレスリリース(英語)

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