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広告収益をアップさせよう! アプリ用サーバー選びの基本|Mac

2014年10月05日 18時00分更新

時間をかけずにサーバーを実装するなら「MBaaS」がお勧め

 せっかくアプリを作っても、日を追うごとに稼働率は低下するばかり。そんな悩みを解決してくれるサーバーの選び方を紹介しよう。

 アプリ開発に使われる仮想サーバーとひと口に言っても、「VPS」「IaaS」「PaaS」「MBaaS」などさまざまな種類がある。「VPS」は古くから使われている仮想専用サーバー。「IaaS」はインフラを提供するサービスで、提供された仮想環境にユーザー自身がOSを導入したり、データベースを構築したりする必要がある。一方、米マイクロソフト社の「WindowsAzure」で知られる「PaaS」は「IaaS」と違い、OSは事業者から提供される。そして、「MBaaS」はスマホのアプリ開発を想定して提供されるサービス。アプリ開発に必要な機能があらかじめ実装されているのが特徴だ。

 例えば、コストをできるだけ安くしたい、ある程度サービスに人気が出てからグレードアップを検討したい場合は、月額料金で安心して利用できる「VPS」や「IaaS」を選ぶといいだろう。ただし、「IaaS」はOSのインストール直後の白紙の状態からスタートするため、環境構築やセキュリティー設定などすべて自分で実装する必要があるので注意が必要だ。また、アップデートといった保守作業も自分でやらなければならない。一方の「MBaaS」は、もともとアプリ開発に特化したサービスのため、これらの保守管理作業をサービス提供事業者がすべて引き受けてくれるのが最大の特徴。こうした作業負担を軽くすることでゲーム開発に注力できる。

失敗しないサーバー選びの基本|Mac
白色がユーザー独自で開発や保守作業をする範囲、赤色が事業者のサポート範囲だ。「MBaaS」のほう が自分でメンテナンスする手間が省けるが、自由度は狭まる。一方の「IaaS」などはプログラミングの自由度は増すが作業の手間が増える

「MBaaS」のKiiCloudならチート対策にも対応

 ゲームのようにサーバー側に判定ロジックや課金管理システムなどのAPIを自作する必要がある場合は、「PaaS」か「IaaS」、「VPS」を使うしかない。一方、用意されている機能しか使えない「MBaaS」でも、KiiCloudであれば、APIアクセス時に値をチェックするトリガー処理「ServerHook」や、定期的に処理させる「cron_expression」を提供しているので、チート対策や日時によるイベントアイテム配布といったことが可能だ。では、実用系アプリの場合はどのサーバーを選ぶべきだろうか。サービスの仕組みとしては、サーバー側にロジックを組み込む必要がないことが多く、APIの利用頻度もゲームほどは多くないので、無料枠のある「MBaaS」を積極的に使うといい。

失敗しないサーバー選びの基本|Mac
上図はKiiCloudのログイン後に表示されるダッシュボード画面だ。会員ユーザー数、APIアクセス量などがグラフで表示されている。このような管理画面を採用している「MBaaS」は多い

初期コストは安価でも容量によっては割高になることも

「PaaS」や「MBaaS」の場合は、初期の導入コストは非常に安価で済むのが特徴。特に「MBaaS」であれば基本機能も実装されており、作業効率が比較的高い。しかし、APIや通信量などの利用無料枠を超えると従量課金になるため、注意が必要だ。通信量によっては割高になってしまうこともあるからだ。ただし、ほとんどのサービスでは事前に利用可能金額を設定したり、限度額を超えるとメールで通知したりしている。サービスを始める前にあらかじめ確認し、設定しておくことをお勧めする。

 「VPS」や「IaaS」は、月額利用料が定められているので月々の予算が立てやすい。また、前述のとおりアプリの構築からメンテナンスまですべて自分で実装しなければならないが、逆にいえばコストパフォーマンスは高い。ただし、自前で作らなければならない範囲がサーバー構築からサーバーアプリ、そしてスマホアプリと多岐にわたるため、学習にかかるコストは非常に高くなる。また、アプリ開発に割ける時間が相対的に少なくなってしまうのも難点だ。最初は「PaaS」や「MBaaS」を使い、慣れてきたら「VPS」や「IaaS」を使うという手もある。


 さて、9月29日発売予定の「MacPeople11月号」では、手軽にサーバーを導入できる「MBaaS」サービスについて解説。サーバー選びの基本からサービス徹底比較、いますぐ始められるサーバー実装入門まで盛りだくさんの内容でお届けします。

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