今、最も勢いのあるベンチャー企業15社が集まった“RISING EXPO 2014”が2014年8月8日にサイバーエージェントベンチャーズ主催で開催された。国内外のベンチャーキャピタルや大手事業会社、個人投資家の前で事前審査を経た国内のベンチャー企業10社、東南アジア、韓国、中華圏から選ばれた5社が自社サービスのプレゼンを行ない、資金調達、事業提携を狙うマッチングイベントだ。すでに一定のユーザーベースを持ち、1億円以上の資金調達を検討していることと応募条件は高いだけに、今後IT業界だけでなく日本だけでなく世界へ進出していけそうな、ベンチャー企業のサービスが集まっていた。前回の記事では、上位3社を掲載したが、今回は国内の注目サービス7つを紹介する。
■CREVO(PurpleCow)
最近、放送中のHuluのテレビコマーシャルも作成しているクラウドワークス型動画作成サービス『CREVO』を運営しているのがPurpleCowだ。アニメーションに特化し、18万円からとシンプルな料金設定で、制作は9割を海外にアウトソースし、徹底的にコストカットを行なっている。低コストでもテレビCMにも通用するトップクリエーターをそろえ、高クオリティーの動画を作成する。中小企業にも動画を使える環境作りを提供している。
■Catchball(iCARE)
社内のメンタルヘルスを可視化できるサービスが『Catchball』だ。人事と産業医と連携し、企業が勤怠管理と健康診断、ヘルスケアなどのデータを一元管理して、企業が社員の健康状態やコンディションを把握できるプラットフォームとなるもの。データ管理自体のサービスは無料で使え、データの解析や外部カウンセリング、メンタルケアなどとの連携は有料で提供する。ストレスチェックが義務化する中で、今後重要性を増していきそうなソリューションだ。
■瞬間日記(ウタゴエ)
ソーシャルでは公開できない、自分だけが見られる思い出や写真などを保存できるiOSとAndroidのスマートフォンアプリサービス『瞬間日記』。すでに世界212ヵ国で使われ特にアジアで人気となり、累計3000万ダウンロードを突破、ユーザーの8割が女性という。月額190円でクラウドにデータを保存できる。女子大生の間では「瞬間日記に願い事を書くと夢がかなう」と話題になっているとか。
■カオスセンチュリオン(オリフラム)
『カオスセンチュリオン』は今冬、米国でサービスインを予定するリアルタイムストラテジーゲーム。注目なのは今年設立のゲームスタジオ“オリフラム”のメンバーで、スクウェア・エニックスでキングダムハーツ、ファイナルファンタジーシリーズでプログラマーを務めた池田隆児氏を代表に、初代バイオハザード、ファイナルファンタジー11を手掛けた岩尾賢一取締役、ブレスオブファイアシリーズのアートディレクター吉川達哉氏などそうそうたるメンバーが集結したゲームベンチャー。ゲームエンジンはイチから自社開発し、ビジュアルはすべて3Dデータでつくられている。スマホ以外にもPCなどマルチプラットフォームに対応。非常に楽しみなタイトルだが、海外を視野に展開するため、初めから北米市場に挑戦する。国内での提供はその後になるとのこと。
■アンテナ(グライダーアソシエイツ)
280以上の媒体の記事と47都道府県にいる100人の記者が参加するキュレーションマガジンの『Antenna(アンテナ)』は、PC、タブレット、スマートフォンで閲覧でき、20代、30台を中心にこの2年で360万ユーザー規模に成長し、6割が女性の利用者だ。記事の中に自然と広告を入れるネイティブアドを展開。また日本の情報を海外に発信し、国内の製品を海外に広めるよう活動もしている。
■インズネクスト(トイロ)
保険商品の比較サイト『INSNEXT(インズネクスト)』は、独身で14項目、夫婦で19項目の質問に答えていき作成したライフシミュレーションをもとに自分に最適な保険商品を選び出せるサービス。知識がないのでわかりにくい保険商品の内容を、基礎知識から選び方、見直し方法などサイト内で解説している。
■rinkak(カブク)
3Dプリンターを使ったクラウド型ものづくりプラットフォーム『rinkak』は、3Dデータをアップロードするだけで、製品をひとつから製造販売できる。素材はプラスチック、ラバー、陶器、金属、フルカラー石膏を選択できる。ものづくりに掛かる時間とお金を一気に解消できるソリューションだ。
■関連サイト
RISING EXPO 2014
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