2013年の3月にリリースされて以来、App StoreやGoogle Playでランキング上位をキープする人気アプリ『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』。その人気のヒミツについて、(株)コロプラのプロデューサー浅井大樹氏にインタビュー。アプリが生まれた経緯や開発方法について聞いた。
▲(株)コロプラ Kuma the Bear開発部 プロデューサー 浅井大樹氏
──「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」は、どのようなアイデアから生まれたのでしょう ?
浅井 コンセプトを考えたのは当社の代表の馬場で、日本人はクイズが好きなのでクイズゲームを作りたい思いがありました。一方、ジブリ作品のような親しみやすいファンタジーテイストのRPGを作りたいという思いもあったようです。ならば、両方を組み合わせたらどうかということで「クイズ×RPG」というコンセプトが生まれ、当時カジュアルゲームを手がけていた我々のチームが、それを具現化して出来上がったのが「黒猫のウィズ」です。
──実際のゲームに落とし込むうえで、苦労した点はありますか?
浅井 最初はバトルに戦略要素を盛り込むなども試していたんですが、しっくりきませんでした。企画から2〜3カ月くらい経過したころ、シンプルにクイズを解く現在のスタイルに落ち着いたのですが、クイズを解く行為自体が楽しいのだという本質に気がつくのに時間がかかりましたね。
▲ゲームの戦闘は、4択のクイズに答えるかたちで行う。
──プレーヤー同士が対戦するトーナメントはとても臨場感がありますが、どのようにして実現したのでしょう ?
浅井 当時は完全なリアルタイム対戦は技術的に難しく、またユーザーも時間的な制約なく、シンプルに遊べるものを求めているのではと考えました。そこから、いつでも対戦でき、なおかつリアルタイムに近い臨場感を出すにはどうすればいいか考えた結果、ターン制でクイズに答える現在のスタイルになりました。
──ストーリーを楽しませるうえで、工夫している点はありますか?
浅井 ストーリーはバトルと並んで、RPGの重要な構成要素のひとつです。「黒猫のウィズ」でも壮大なバックストーリーを用意し、文化などの背景設定にこだわりながらもスマートフォンでストレスなく楽しめるよう、タップの回数を減らして進めやすくするなどの工夫をしています。また、キャラクターが息づいている感じを演出するために、さまざまなキャラクターから依頼を受けつつ、ストーリーを進めるかたちをとるようにしています。
▲小人数のチームで開発しており、社内の打ち合わせスペースを使ってアイデア出しをすることもある。
──世界観は王道的なファンタジーですが、「精霊」の世界観がかなり多様ですね。
浅井 108の世界があるという世界観を先に構築し、登場する精霊はそれら異なる世界の住人という設定にしました。これにより和風や機械風など「何でもあり」の精霊を実現できるようにしています。
▲精霊(カード)からサーシャのラフ画。
さて、MacPeople 9月号(7月29日発売)の第4特集「アプリ開発者のアイデア発送術!」では、ここで紹介しているコロプラ浅井氏をはじめ、人気&注目のアプリデベロッパーの方々のアプリ開発方法を大特集しています。
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