PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』のゲームレビュー連載、第29回目は架空の大陸“カルラディア”の統一を目指し、部隊を率いて戦うアクションRPG『Mount & Blade: Warband』を紹介する。
『Mount & Blade: Warband』
●Minority Media Inc.
Steam販売ページ
Mount & Blade: Warbandは、中世ヨーロッパ風の世界で大暴れできる3Dアクションゲームだ。プレイヤーはカルラディアを舞台に、王に仕える騎士となったり、街を襲う盗賊になったり、はたまた自分で王を目指したりといったロールプレイが楽しめる。
気付けば数時間、数十時間と遊び続けてしまっていることもあり、個人的には3Dアクション界の『Civilization』だと思っている。
■ キャラメイキングで自分のアバターをつくり込め!
そんな熱中できるゲームだが、まずはキャラメイキングで自分のアバターをつくり込もう。ゲームを開始すると、ステータスやスキルを左右するいくつかの質問に答えたあと、カルラディアにおける自分の分身となるアバターを作成できる。
めんどくさがりな人はテキトーに決めてしまうかもしれないが、こんなキレイななすび(進ぬ!電波少年で一躍有名になったあの人)にするとあとで戦場で見たときやマルチプレイのときに後悔するから気をつけろ!
オススメとしてはランダムをいくつか試し、気に入った顔が出てきたら肌の色、ひげ、髪型などを変更するのが楽である。
うーん、渋い。将来こんな渋いオジサマになりたい。
アバターを作成したら、あとはカルラディアでの冒険に出かけよう。いきなり戦闘が始まるが、基本的な操作はFPSやTPSと変わらないため、落ち着いて対処しよう。
大丈夫、左クリックで剣を振ってれば勝てるって。
■ 世界を旅しながら手下を集めよう
無事に戦いを切り抜けたら、次は世界へと旅立とう。Mount & Blade: Warbandでは、ほかの部隊と戦う戦闘モードと、ワールドマップを移動するモードの2つのモードを行き来する。
ワールドマップ上には村や街、城、そしてシンボルエンカウントできるほかの部隊が配置されている。
そのなかで序盤は村々を周り、「オラも戦場で一人前になるだ」と意気込んでいる田舎の若者たちをかき集めてまわるのだ。
あとは彼らを率いながら盗賊を退治しよう。べつに世直しがしたいわけではなく、レベルが低いため盗賊くらいとしかまともに戦えないのだ。
こうして盗賊との戦いを繰り広げていくうちに、手下たちは民兵から歩兵、散兵(投げ槍や弓などの遠距離攻撃型の兵)へとアップグレードして育っていく。
ただの村人Aでしかなかった民兵が勝ちどきをあげる姿を見ていると、「お前らも大きくなったなぁ」という親心で胸がいっぱいになれるぞ。
■ 序盤はつねに金欠!
このまま部隊を大きくしていけばやがては領主に……と夢を見たいところだが、そうは問屋が卸さない。具体的には懐事情がそれを許してくれない。
じつは手下たちは給料のために戦っているだけであり、勤続年数が……もとい兵士として育っていけばいくほど給料の額が増えていくのだ。ようするに金の切れ目が縁の切れ目なのである。
所持金が足りないときは借金ということになるが、部隊の士気が下がり、さらに逃亡者も出るのであまりオススメはできない。
そうならないためにも盗賊や海賊を襲い、彼らの遺品を回収して街で売りさばこう。
まあ街の人もお金を持ってなかったりするけどね!
そのほかトーナメントに出場し、自分で自分の優勝に全財産を賭けて賭け金を総取りする、といった金稼ぎ方法もある。
ただ、負けてしまったときは賭け金がパーなので、よっぽど腕前に自信のある人しかできない金策だ。ああっ、お金が欲しいっ……!!
■ 王様に仕えてみよう
そんな金銭的な事情を解決したいときは、王様に仕えるのもひとつの手だ。盗賊や海賊を退治し、ある程度の名声がたまると家臣になることができる。
家臣になると村をひとつ領地として与えられるので、そこからの税金収入で手下たちを養うことができるぞ。
ただし、家臣になるということは王様の言いなりになる、つまり戦争をしなければならなくなるということでもある。
これまでは賊軍を相手に自由に戦ってきたかもしれないが、家臣になったからには国のために戦わなければいけないのだ。
今までとは歯ごたえの違う正規軍を相手に、弓、剣、斧、槍など、自分の得意な武器を使って戦い抜こう。
ワールドマップ上の街や城を攻め落とす攻城戦も楽しめるぞ。
■ 戦闘がイチバンアツい!
しかし、イロイロな仕組みは用意されているものの、やっぱりこのゲームの醍醐味は戦場である。育てた部下たちに命令を下し、戦場で勝つ!これに勝る喜びはない。
騎馬対騎馬では、高速でフィールドを駆け抜けながら相手と斬り結ぶという、手に汗握る展開を味わえる。
返り血で真っ赤に染まった剣を握りしめながら、頼れる手下とともに戦場を駆け回ろう。
まあ敵が強すぎたり流れ矢に当たったりして、やられてしまうこともしばしばあるが。
ちなみにやられてしまうと、捕虜にされてゲーム内で数日“CPU”に連れ回される。味方もアイテムも失ってしまうが、死にはしないので大丈夫だ。頑張れば再帰できる。頑張れば……。
実際のところ、ゲームの仕様としてリアル系というかプレイヤーがかなり死にやすくつくられているので、初めてプレイする人は設定でプレイヤーへのダメージを2分の1に、味方へのダメージを4分の3にすることをオススメしておきたい。
この設定でようやく「普通のゲーム」くらいになる。海外のゲームなので、設定の普通が最高難易度になっている。簡単に設定してようやく日本のゲームのノーマルくらいなのだ。
なお、基本的に英語のゲームだが、有志が日本語化MODを用意してくれているのでそちらを利用すると日本語でゲームを楽しめる。
Mount&Blade : Warband @ wiki - トップページ
また、日本語化MOD以外にも兵士の種類や世界の設定が変わる大型MODがいくつか用意されているので、通常のプレイに飽きたらそちらを遊んでみるのもオススメだ。
今週の土日はMount & Blade: Warbandでカルラディア統一を目指そう!
『Mount & Blade: Warband』
●TaleWorlds Entertainment
●19.99ドル(2010年3月31日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル アクション、RPG
●著者 篠原 修司
Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
個人ブログ:デジタルマガジン
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