スマホの文字入力といえば日本では誰もがフリック入力を利用しています。最近ではQWERTYキーボードを搭載したスマホはほとんど見かけません。
でも、フルキーボード派の人もまだまだ多いはず。そんな方もご安心を! 実はインドネシアではQWERTYキーボード搭載のスマホがうじゃうじゃ売られているんです。
ジャカルタのスマホの聖地“ICT Roxy Mas”へ |
今年7月にインドネシアの首都、ジャカルタを訪問した際に“ジャカルタのアキバ”を回ってきました。でもジャカルタでスマホを見るならやはりスマホビルの“ICT Roxy Mas”です。
ビル内はスマホショップだらけで、新品から中古まで品ぞろえも豊富。最も目につくのは、やはりサムスンのGALAXYシリーズですが、BlackBerryもまだまだ根強い人気のようです。そしてiPhoneもちらほらと。さらにはノキアも増えているなど、各メーカーが熱いバトルを繰り広げています。
世界一BlackBerryの中古が集まっている? |
BlackBerry大国だったインドネシア。ですが最近はここジャカルタでもBlackBerryから他機種へ乗り換える人が多いようです。そんな買い替えた人たちが下取りに出した中古のBlackBerryが大量に並んでいます。ここRoxy Masは今や世界で一番BlackBerryの中古が売られているところかもしれません。
QWERTYキーボード天国のジャカルタ! |
Androidの勢いが増しているインドネシアですが、地元メーカーのスマホも数が増えています。そんなメーカーの新品が並べられているお店のショーケースを眺めてみると、どのお店にもいくつかQWERTYキーボードを搭載したスマホが陳列されています。ほかの国では滅多に見かけないQWERTYキーボード搭載のAndroid端末も、ここジャカルタでは普通に売られているようです。
BlackBerryっぽいAndroidを発見 |
こちらはそんなインドネシアの大手メーカー、“Advan”。タブレットを含め10機種以上を販売していますが、ショーケースになにやら気になる端末を発見。QWERTYキーボードがついてますね。しかもルックスがどこかで見かけたことのあるような……。
かなりクリソツだけど、キーボードに免じて許してあげよう |
このAdvan『Q7A』はBlackBerryと某デザインのコラボした、10万円以上もした超高級BlackBerryのPなんとかにかなりそっくり。お値段は1万円くらいだそうです。質感はチープなところはありますがキーボードの押し具合は悪くありません。本体サイズも細身でスリム。HVGA(320×480ドット)ディスプレーに1.2GHzデュアルコアCPUと低スペックですがお値段は1万円程度。サブマシンとしてちょっと欲しいかも。
あの“水戸”がスマホメーカーになっていた |
さて1年半前にこのスマホビルに来た時は、地元メーカーによるQWERTYキーボード搭載の端末がたくさん売られていました。そんなメーカーのひとつが“Mito”。これはもう勝手に“水戸”の英語なんだろうと筆者は解釈していますが、その水戸が今回の訪問時はすっかりスマホメーカーに様変わりしていたのです。
水戸のQWERTYキーボードスマホ! |
水戸のスマホは10機種くらいありましたが、真紅のキーボードが目立つ『Fantasy Type』はQWERTYキーボード搭載。これでお値段が75万インドネシアルピア、約6500円ってのは驚きです。やはりスペックはデュアルコア1GHzのCPUにHVGA(320×480ドット)ディスプレーと低いのですが、とにかくキーボードで文字を打つだけでいい! なんて人にはオススメかも。
こちらのQWERTY端末を購入! |
水戸にはもうひとつQWERTYキーボード搭載スマホがありました。その名も『Fantasy Text』。なんか名前が安易ですが、カジュアル感がありつつも安っぽくなさそうなのでこちらを買ってみることにしました。お値段は若干安め。約6000円でこんなスマホが買えちゃうなんて、ジャカルタは怖いところです。
久しぶりのキーボードにヨダレが出そう |
本体サイズは64(W)×9.9(D)×133(H)ミリとスリム。1.2GHzデュアルコアCPUに3.5インチHVGA(320×480ドット)ディスプレー、カメラはなんとメインが200万画素、正面が130万画素。うーん、キーボードがメインですからそのあたりは気にしないようにしましょう。
最近流行り? の革ふう電池カバー |
背面の電池カバーはGALAXY Note3っぽい革調仕上げのもの。最近中国のスマホでもこれに似たものが増えていますが、一部で流行なんでしょうかね。まぁ下手にツヤのある仕上げだと安っぽいのでこれは歓迎できます。なお本体色はホワイト、ブラック、レッド、ブルーの4色。今回はあまり他社では見かけないブルーを選択してみました。
デュアルSIMだけど組み合わせが間違っている気がする |
通信方式はW-CDMA&GSMでデュアルSIM対応。SIMサイズはマイクロと標準(ミニ)の組み合わせですが、W-CDMA+GSMのスロットが標準サイズ。そしてGSMオンリーのスロットがマイクロ。これ、スマホとして考えるとマイクロがW-CDMA側、標準側がGSMじゃないですかねぇ。設計ミスなんじゃないだろうか?
やっぱりいいわぁキーボード |
そしてQWERTYキーボードのアップ。数字キーは独立していませんが、それぞれのキーは中心側のものに盛り上がりがあるなど、指先がひっかかりやすいようになっています。このあたりはちゃんと文字入力することを考えてくれているのね。
MiTOのロゴに惚れた! |
電源を入れると誇らしげに“MiTO”のロゴが。早く文字を打ちたいぞ! なおデフォルトでスクリーン保護フィルムが貼られているのもナイスです。
BBMをプリインストール |
起動後はインドネシア語なので英語に切り替え、アカウントを登録しましょうね。面白いのはAndroid版のBlackBerry Messenger(BBM)が標準搭載されていること。購入時も「BBMの設定する?」と聞かれたほどです。インドネシアのBlackBerryユーザーは減りつつも、コミュニケーションツールとしてBBMはまだまだ広く使われているんですねぇ。
キータッチは若干ふにゃふにゃだけど平気! |
日本語入力をインストールして、さっそくQWERTYキーボードでの文字入力です。キータッチは少しふにゃふにゃした感じですが、両手を使えばそれなりに高速に入力できます。
ただし、記号がAltキーとの組み合わせなのですが、Google日本語入力だとAltを押した瞬間に未確定文字が英語になっちゃいます。その時はソフトキーボードを出せばいいのですが、長音入力のたびにそうしなければならないのがちょっと残念。とはいえQWERTYキーボード派の筆者にとって物理的なキーボードはやはり快適。買ってよかった!
ハイスペックなQWERTY端末が欲しいなー |
普通のスマホとして考えると全体の動きはやはりもっさりしています。ブラウザの利用もHVGAディスプレーなのでメインに使うには厳しいところ。ま、このあたりは値段相応なので仕方ないでしょう。しかしインドネシアでは各社がQWERTYキーボードスマホを出しているものの、現時点ではほぼ横並びの低スペック機ばかりというのもなんだかもったいない話です。高速CPUや高解像度ディスプレー搭載のモデルがいずれジャカルタで売られる日が来ることを期待したいですね。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
|
|
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります