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Oculus Rift DK2で現実化した“ナーヴギア”に米国のアニメファンが大熱狂!

2014年07月05日 08時00分更新

 IT業界で今年アツいジャンルのひとつとして、VRヘッドマウントディスプレーが挙げられる。機器をかぶると視界がすべて覆われ、ふだんの生活のように右を向けば右方向に見える映像へと自然に切り替えてくれるため、完全に3DCGや実写の中へ自分が入り込んでしまったような感覚を味わえるのが、本当にすごいのだ。

 その先駆者で、Facebookに2000億円で買収された米Oculus(オキュラス)VRが、米国ロサンゼルスのアニメとマンガの祭典Anime Expo 2014(7月3~6日)に出展した。同社のVRヘッドマウントディスプレー『Oculus Rift』をかぶって、な、なんと『ソードアート・オンライン』のキャラと“仮想空間で会える”体験を味わえるというのだ。

アニメエキスポ2014
↑会場はゲームの展示会“E3”などにも使われるロサンゼルス・コンベンション・センター。周辺はコスプレイヤーであふれ、かなりのお祭りムードです。
アニメエキスポ2014
↑Oculus Riftを装着。今年7月に出荷を迎える最新の『Development Kit 2』(DK2、第2世代開発者キット)を使っていた。

■バトルと添い寝(?)の2種類を展示 

 ソードアート・オンラインは、仮想大規模オンラインRPGをテーマにした作品。VRデバイス“ナーヴギア”を身につけて仮想世界にログインするという、まさにOculus Riftにぴったりすぎる題材。

アニメエキスポ2014
↑Anime Expoの会場において、Oculus VRのブースは入場受付があるサウスタワーのロビーに設置されていた。多くの人が入退場で通過するかなりおいしいポジション。

 初日は8席を用意し、2種類のデモを実施していた。いずれもソードアート・オンラインのアニメのシーンを再現したもので、Oculus Riftをかぶる以外は操作ナシ、というお手軽コンテンツ。ひとつは、ヒロインのアスナと一緒に74層のボスモンスターである“ザ・グリーム・アイズ”と戦う(約1分間)というもの。ソードアート・オンラインの世界にログインするところから再現されており、原作ファンにとっては「うぉぉぉぉ! マジかこれ!!」となるに違いない内容なのだ。

アニメエキスポ2014
↑リンクスタート!!
アニメエキスポ2014
↑アニメで見慣れたインターフェースが出現。
アニメエキスポ2014
↑言語設定で“Japanese”が選ばれるのがニクい。
アニメエキスポ2014
↑ユーザー名とパスワードを打つと、βテスト時に登録した“Kirito (M)”というキャラクターデータ(主人公のキリトを指す)が残っており、使用するか聞かれる。
アニメエキスポ2014
↑いよいよ仮想世界にダイブ!
アニメエキスポ2014
↑最初に見えるのはせまい洞窟。自動で前に進んでいくと……。
アニメエキスポ2014
↑開けた場所でザ・グリーム・アイズが出現! そして手前からアスナが突進していく。
アニメエキスポ2014
↑大降りの大剣を受け止めてくれるものの、横からの一撃で左奥に吹っ飛ばされてしまうアスナ。ああっ、何もできないのがもどかしいっ!!!!
アニメエキスポ2014
↑グリーム・アイズのラッシュでキリトのライフが激減!! あわやピンチというところにアスナが戻ってきてくれます。さすが嫁、ありがとう嫁!!
アニメエキスポ2014
↑あとはもうひたすらアスナの活躍を見守る。
アニメエキスポ2014
↑フィニッシュ!
アニメエキスポ2014
↑“Congratulations!!”の文字とともに、最後はアスナと握手して〆。リアルで触れないのが本当に残念です。

 もうひとつのコンテンツは、アスナがうっかり寝てしまうシーンで、彼女をじっくり眺めまわせる。Oculus Riftをかぶって辺りを見渡すと、一帯が草原に包まれていることに気づく。そのまま下を見ると……。なんとあられもない(!?)姿のアスナがっ!

 こちらは独りがけソファーに座り、見下ろした目線で体験するので少し違うかもしれませんが、国内のOculus Riftソフトで名を馳せた“3Dキャラと添い寝できるコンテンツ”と同系統といえるでしょう。

アニメエキスポ2014
↑アスナがいたー!!
アニメエキスポ2014
↑途中、ソードアート・オンライン的なインターフェースも現われます。 まぁ、草原を眺めてもいいんですが、ほとんどの人はアスナをじっと見つめてましたね。
アニメエキスポ2014
↑ああっ、目を覚ましてしまった!
アニメエキスポ2014
↑最後にあくびをしてる彼女をみて終了。体験時間がわずか1分半しかないのが残念ですが、十分にドキドキしました。

 このデモで特筆すべきは、まずOculus RiftがゲームやITではない展示会でお披露目されたという点だ。技術オタクではなく、VRヘッドマウントディスプレーというジャンルがあることすら知らないアニメやゲームのファンに体験してもらうという貴重な機会になっている。

 Oculus VRのブースは、会場の入り口というポジションを取っていたものの、やや目立ちにくかった。それでも通りがかりの人が体験中の画面を見て、「あれっ、これってソードアート・オンライン!?」と興味を持って説明員に話しかけ、待機列に加わっていたのが印象的だった。

アニメエキスポ2014
↑ビジュアル的に面白かったのが、キリトのコスプレイヤーさんが何人も体験していたということ。キリトが仮想世界でアスナに会う光景をリアルで眺める……。これは胸が熱くなりますな!

 もうひとつ忘れていけないのが、日本産のOculus Riftコンテンツが初めて海外でお披露目されたということ。Oculus Riftの活用法を見ると、米国ではFPSやシューティングなどのゲームに使おうという機運が強いが、日本ではアニメキャラと握手したり、乗馬体験を再現したりと、ゲームを離れて独自の方向に進化している感じだ。

 日本発の“3Dキャラと一緒の空間にいられる”というアイデアが海をわたり、Oculus Rift自体を知らない人に大ウケしているという状況に、また胸が熱くなる。 もともと、Oculus VRの創業者であるパルマー・ラッキーさんは日本アニメのファンで、特にソードアート・オンラインはキリトのコスプレするぐらいに大好きだったとのこと。そこからOculus VRがKADOKAWAに打診して企画が通り、日本の制作チームが制作し、晴れて今回の展示を迎えられたというのだ。

 Oculus VRの展示内容は、このAnime Expoの4日間で変わる可能性もあるとのこと。もし現地で一度体験した人がいるなら、ぜひまた訪れてみるといいだろう。


anime expo 2014 oculus ブースの周りでtheta! コスプレの方々も相まって大盛況です #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA


■スマート ドールみらいちゃんも発見!

 ちなみにOculus VRの近くには、7月7日売りの週刊アスキーから連載が始まるダニー・チューさんの“スマート ドール”ブースが!

アニメエキスポ2014
↑みらいちゃんがいっぱい!
アニメエキスポ2014
↑発売されたばかりのマニュアル版がズラリ。水着や柔道着、メイド服バージョンなども。ブースは大人気で、足を止めて興味深そうに眺めている方がたくさんいた。
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