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NYクリエイター事情インタビュー:プロジェクションマッピングの使い手、日本人女性ビデオアーティスト|Mac

2014年06月07日 16時00分更新

 海外のクリエイター達は何を考えてMacを選び、どのように活用しているのだろうか? クリエイターの巣窟であるニューヨークでアートスペースを経営するオーナー池澤 崇氏に、いまアツい注目アーティストを取材してもらう連載「NYクリエイター's Dream」がMacPeople 7月号からスタート! その一部をお送りしよう。

 今回取り上げるのは、プロジェクションマッピングの黎明期から質の高い作品を作り続けているCHiKA氏。在米10年以上になる日本人女性ビデオアーティストで、銀座のアップルストアでプロジェクションマッピングアプリのレクチャーを行ったこともある。

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LED照明を使ったCHiKAの最新作「SHiKAKU08」。四角、視覚、視角、死角の4つのSHiKAKUをテーマに音と光を通じて観客が混じり合うインタラクティブな空間を作り出す。

 CHiKAの作品作りでは、まず彼女が描くアイデアに沿ってサウンドアーティストやプログラマーが素材を作成し、それらを基に彼女が動画を完成させ、インスタレーション(構成)する。自らVJとしてパフォーマンスを行うこともある。

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 彼女が長年使っているアプリは、スイス・ガレージキューブ社の「Modul8」と「MadMapper」。画面右下のエリアに写真や動画をドラッグすると、右上のエリアにミックスされた映像が表示され、左の部分で細かいチューニングが可能。面白いのは、マイクを通して音に反応させられるところ。例えばMacの前で拍手をすると、それに反応して映像が踊るように動くのだ。

 昨年、マンハッタンで行われたライブイベントでのアクトパフォーマンスは圧巻だった。主催者から提供された、決して使いやすいとは言えない素材を巧みに編集して無限の広がりを見せ、観客の視線をスクリーンに釘付けにした。作品だけでなくパフォーマンスも一流という映像 アーティストは実は珍しい。

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 CHiKAというアーティストを語るうえもうひとつ欠かせないのが、教育者としての顔だ。彼女はアーティストとしての活動のほかに、プロジェクションマッピングのワークショップ「MAPPATHON」を主催している。

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 CHiKAは次のように語る。

 「教える過程で自分の知識の再確認になるし、逆に私自身が学ぶこともある。(中略)勘違いしてはいけないのは、プロジェクションマッピングはしょせんテクニックにすぎないということ。映像を通して何を伝えたいかというコンセプトが最も大事」。

 一見、当たり前のことに聞こえるが、自身のアート作品と教育プロジェクトを通し、インタラクティブなコミュニケーションを重視している彼女が言うと説得力が違うものだ。僕が経営するアートスペース・RESOBOXでは日本舞踊や墨絵などさまざまな日本文化のクラスを開いているが、これは外国人の方々に見てもらうだけでなく、自ら体験してもらうことでより深く理解してもらいたいという想いでやっている。CHiKAが観客との対話を重視するのは、他人の意見を受け入れることが自身の成長に必要不可欠だと感じているからに違いない。

●CHiKA所属ギャラリー「REVERSE Gallery」(外部リンク)
MAPPATHON(外部リンク)


 さらに詳しい内容は、MacPeople7月号(5月29日発売)の204〜205ページに掲載中です。

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池澤 崇 Takashi Ikezawa

東京都出身。1980年生まれの33歳。慶應義塾大学商学部在学中に富士山の登山ガイドとして得た報酬を株式運用し、その資金を元手に世界20カ国をバックパッカー旅行。大学卒業直後に単身渡米。現地金融機関で融資業務に携わったのち、ニューヨーク市立大学でMBA取得。現在はアートスペース、RESOBOX, Inc.代表兼取締役

fromNY
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RESOBOXは、東日本大震災を契機に’11年6月、ニューヨークのクィーンズ地区に設立されたアートスペース。世界中からニューヨークに集まる多国籍のアーティストとのコラボを通し、「日本」をテーマに文化発信している

RESOBOX(外部リンク)
RESOBOX公式Facebook(外部リンク)


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