PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』のゲームレビュー連載、第21回はエッシャーのだまし絵のような世界でゴールを目指すパズルアクション『The Bridge』を紹介する。
『The Bridge』
●Ty Taylor and Mario Castaneda
●Steam販売ページ(関連サイト)
The Bridgeは、主人公のオッサンをドアまでたどり着かせることが目的のステージクリア型のゲームだ。世界を回転させ、オッサンをゴールまで導こう。
ちなみに世界の回転方法はとてもカンタンだ。矢印キーを押すだけで世界が傾くぞ。
まずは小刻みに左右に動かして世界を揺らし、重力でリンゴを落とそう。リンゴがオッサンの頭に当たれば目覚めのときだ!
目覚めたオッサンはAキーとDキーで左右に移動させられる。
ゆけオッサン!この不思議な世界の謎を解くのだ!(じつはオープニングとか何もないからこんな冒頭文になってしまってるなんて言えない……)
■ 世界を回して障害をクリアせよ!
ゲームが始まったらオッサンを先へと移動させよう。この坂を登って……
って、登れない!
オッサンの足腰が弱すぎるのかそこだけリアルなのか、アクションゲームとは思えないぐらいちょっとした勾配でオッサンは坂を登れなくなってしまう。
でもご安心。この程度の坂、世界を傾けてしまえばこのとおり!
オッサンでも登れる坂になった!やったね!
■ ドアの向こうは錯覚が支配する世界
激坂を登り、家にたどり着けばいよいよパズルの始まりだ。
ここまでのプレイでオッサンと世界の操作方法はカンペキなはず。さあ目の前にあるドアを開けて入ってみよう。
果たしてドアの向こうで待っているものは……。
ドアを抜けると、そこは錯覚が支配する世界だった。
まずはステージを歩いてみよう。
このままだともちろん壁にぶつかるが……。
世界を回転させればどんな壁も地面になるのだ。
そして、柱だと思っていたものは地面になる。
どこが地面でどこが壁なのか。それは世界をひっくり返してみるまで分からない。
そんな世界で無事にドアまでたどり着けばステージクリアーとなる。
オッサン、お疲れ様。
■ カギを手に入れてロック解除だ!
次のステージからはドアに大きな錠前がかけられてしまう。
……コイツ、意地でもクリアーさせないつもりだな。
当たり前だがこの錠を開くにはカギが必要だ。カギはオッサンと同じく重力に左右されるオブジェクトであり、世界を回転させるとカギは下に向かって動いてしまう。
なので、オッサンにカギを追いかけさせなければならない。
また、ほかにも室内のオブジェクトが重力によって動くため、うまく世界を回転させてドアまでの道をつくり出していこう。
■ 失敗したら時間を巻き戻せ!
さらにステージを進めると、今度はでっかい人面岩が現れる。
この謎の人面岩、少しでも触れてしまうとそこでゲームオーバーになってしまう厄介なオブジェクトだ。しかも丸いからもちろん重力に従って転がってくる。
そのため、慣れないうちはバンバン触れてしまうのだが、じつは触れてしまってもスペースキーを押せば時間を元に戻せたりする。
つまり、失敗をなかったことにしてしまえるのである。
どんどん難しくなるステージだが、「失敗した!」と思ったら時間を巻き戻そう。
失敗?ナンノコトデスカ?のーみすデくりあシマシタヨ。
■ 重力渦を制御せよ!
“I”のステージをクリアすると、家の2階に“II”と“III”のドアが現れる。
しかし、見てのとおり家のなかには階段などは何もない。
ではどうやって行くのかというと、家をひっくり返せば良いのである。
IIのステージでは、新たなギミックとして重力渦が発生する。この重力渦に一度飲み込まれると、なんらかの仕掛けにより渦が消えないかぎり身動きが取れなくなってしまう。
その代わり、重力渦に巻き込まれているあいだはどんなに世界を傾けても落下しない法則もある。それをどんなふうに利用するかは、プレイヤーの知恵次第だ。
■ ペンローズの三角形を制覇せよ!
IIのステージをクリアし、IIIのステージにたどり着くとそこからは本格的なだまし絵の世界になっていく。ありえないかたちに繋がったペンローズの三角形の挿絵が、次に登場するステージの姿を暗示しているぞ。
このステージ、どこがどう繋がっているか説明できるだろうか?
IIIのステージからは、さらにだまし絵にプラスして世界に表と裏もつくられる。見えている場所は同じなのに、色のある表と真っ白な裏で触れられるモノが違うのだ。
壁だったものが床になり、表だった世界が裏になり、といったギミック満載のステージをクリアーできるだろうか?
■ まだだ!まだ終わらんよ!
そして、そんなIIIのステージをクリアすると、今度は“IV”のドアが現れるぞ!しかも地下からだ!
このゲーム、まだまだクリアーさせてくれる気はなさそうである。
Steamの販売ページによると、全部で48レベルのパズルが用意されているらしい。世界を傾けたりギミックを動かしたりしているうちに頭が混乱していくこのゲーム、パズル好きはぜひ挑戦してみて欲しい。
『The Bridge』
●Ty Taylor and Mario Castaneda
●9.99ドル(2013年2月23日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル カジュアル、独立系開発会社、ストラテジー
●著者
篠原 修司
Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
個人ブログ:デジタルマガジン
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