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パワーカバーでSurface Pro 2のバッテリー駆動時間はどのくらい延びるのか

2014年04月21日 16時30分更新

 マイクロソフト製タブレット『Surface』シリーズ用のオプションとして、『パワーカバー』が4月11日より発売されています。

パワーカバー徹底レビュー
↑バッテリー付きのキーボードカバー『パワーカバー』がついに日本でも発売に。Microsoft Storeでの価格は2万551円。
パワーカバー徹底レビュー
↑第一印象ではタイプカバーに近い外観だ。

 Surfaceシリーズの必須オプションともいえるキーボードカバーでありながら、バッテリーを内蔵。Surfaceの駆動時間を70%も伸ばすことができる点が特徴です。果たしてどれくらい駆動時間は伸びるのか、重さはどうなのかなど、レビューしてみたいと思います。

■キーボードカバーにバッテリーを内蔵、専用端子も

 パワーカバーは、Surface用のキーボードカバーのひとつである『タイプカバー』をベースに、バッテリーを埋め込んだような外観をしています。バッテリーを搭載しているだけあって、厚みが増しているのが特徴です。

パワーカバー徹底レビュー
↑薄型のタッチカバーやタイプカバーに比べて、バッテリーのぶんの厚みがある。
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↑パワーカバー(左)とタイプカバー2(右)の厚さ比較。バッテリーのぶんだけ厚さが増している。

 また、従来のタッチカバーやタイプカバーとはコネクターが異なり、給電用と思われる端子が新たに加わっています。

パワーカバー徹底レビュー
↑パワーカバー(上)とタイプカバー2(下)のコネクタ比較。給電用の端子が増えている。

 ただし、Surface本体側にこの給電用端子を備えるのはSurface Pro、Surface 2、Surface Pro 2の3機種のみとなっています。初代Surface(旧Surface RT)はこの端子を持っていないため、パワーカバーの対応機種リストから除外されています。

パワーカバー徹底レビュー
↑Surface下面の端子を比較。上から初代Surface、Surface Pro、Surface 2、Surface Pro 2。初代Surfaceにも凹みは確認できるが、金属の接点を備えていない。

 なお、試しに初代Surfaceにパワーカバーを装着してみたところ、バッテリーとしては認識されないものの、キーボードやタッチパッドについては問題なく利用することができました。

■使い勝手はタイプカバー2と同様

 パワーカバーのキーボードとしての使い勝手を一言で表せば、タイプカバー2と似ています。バッテリーにより厚みは増しているものの、キーストロークは変わっていません。そのため、キータッチの感覚はタイプカバー2と同等となっています。ただし、タイプカバー2で新たに採用されたバックライトには対応していません。

 タッチパッドも、タイプカバー2と同じフラットな形状のものが採用されています。

パワーカバー徹底レビュー
↑パワーカバーのタッチパッド(下)は、タイプカバー2(上)と同じフラットなタイプ。

 実際にSurface 2やSurface Pro 2にパワーカバーを装着してみたところ、特にドライバーのインストールなどは必要なく、すぐに2個のバッテリーが認識されました。

パワーカバー徹底レビュー
↑Windows 8.1上ではバッテリーが2個あるものと認識される。ちなみに#1が本体のバッテリー、#2がパワーカバーのバッテリーを表している。

 バッテリーが2個ある上で気になるのは、どちらのバッテリーが先に使われるのかという点です。この点についてパワーカバーはよく考えられており、パワーカバーを装着した状態ではパワーカバー側のバッテリーが先に減っていきます。これにより、Surface本体のバッテリーをなるべく温存することができるわけです。逆に充電時には、Surface本体のバッテリーが優先的に充電されるようになっています。

 運用面で気になるのは、やはり重量です。タイプカバー2の266gに対して、パワーカバーは549g(いずれも実測値)と確実に重くなっています。Surface Pro 2に装着した場合は1467g、Surface 2との組み合わせでも1194gと、ちょっとしたノートPC並みの重量となってしまうのが難点といえます。

■Surface Pro 2のバッテリー駆動時間が1.5倍以上に

 Surface Pro 2はパワーカバーなしの状態でも9時間17分と十分な駆動時間がありますが、パワーカバーを使うことで、駆動時間はどれくらい延びるのか、実際にテストを行なってみました。

 まずはSurface Pro 2にパワーカバーを装着した状態で『BBench』によるテストを行ないます。測定条件としては、画面の輝度は40%に、自動輝度調節は無効化し、キー入力とWiFiによるWeb巡回を有効にした状態で、バッテリー残量が5%になるまでの時間を測定したところ、実に54%ほど延び、結果は14時間20分でした。丸1日の駆動はもちろん、1泊2日の出張でも充電が不要なレベルといえます。

 また、Surface 2とパワーカバーの組み合わせでは実に19時間49分も動作しました。Windows RTではBBenchが動作しないものの、Wi-Fi接続状態でWebページを定期的に巡回するBBench相当のスクリプトでテストを行なっています。本体のみで測定した場合の13時間31分に対し、47%ほど長く使えることが分かります。

 このように、パワーカバーは重量面での難点はあるものの、Surfaceシリーズを長時間運用したい人にとって、要検討のオプションといえるのではないでしょうか。

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