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『カオスだもんね!』漫画喫茶で漫画を読まずにネームを描いた結果

2014年04月11日 23時00分更新

文● シャクライ 編集●アカザー 漫画●水口幸広

今回は漫画喫茶の取材に行くそうですが、たしか漫画喫茶って去年も行きませんでした?

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やっぱり行ってましたね。それでも問題が無さそうなアカザーさん・・・・・・これは何か裏がありそうです。

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やって来たのは東京の高円寺にある漫画喫茶『漫画空間』。

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店内は落ち着いた雰囲気で、利用料金は1時間600円でワンドリンク付きだそうです。

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入店したふたりに近づいてきた店長ふうの男性が、不思議な質問を投げかけてきました。

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「描かれますか?」ってどういうことでしょうか? しかし、待っていました! と言わんばかりにすかさず「描きます!」と返答するアカザーさん。

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なんと! ここは漫画の作画作業がオーケーの漫画喫茶とのこと!? いやー、そんなお店があるんですねぇ。

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たしかにミズグチさんにしてみれば余計なお世話でしかない感じですが、どうやらこれが今回の取材の目的のようです。

ちなみにこちらは漫画空間の2号店だそうで……。

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と説明を聞いたうえであらためて店内を見渡してみると……。

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なるほど、作画作業をしているお客さんがチラホラ。さらにひときわ大きな、作画作業中とおぼしき机も……。

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そこは店長の深谷さんの机!? なんと、深谷さんは現役の漫画家でもあるとのこと!

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いまもウェブ連載の漫画『ティガチャンティック』の執筆作業中とのことで……。

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見せていただいたラフ原稿がこちら。

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しかもそれだけではなく、深谷さんは専門学校で漫画の講師をしていた経験もあり……。

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受講できる講座(無料)はふたつ。

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なんか当初の予定と違ってきましたが、カオスではよくあることなので問題なしです。

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たしかにミズグチさんの言うことは一理ありますね。プロの漫画家同士がぶつかるよりはアカザーさんが受講したほうが何かと収穫がありそうです。

ということでアカザーさんが漫画担当の編集者として、ネーム講座を受講することに。敏腕編集者の片鱗を見せてください! がんばれ!

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そして、出されたネーム講座の課題がこちら。

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シンプルながら奥が深い内容です。しかも深谷先生は教え慣れているせいか、先に初心者が描きがちな悪い例も提示してくれました。

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このように展開だけ追った単調なネームはダメだそうです。

あと、本編では描かれませんでしたが、最初にアカザーさんは1ページまるまる使って「好きだ」と叫ぶ案を思いついたそうなんですが、その奇をてらった案も即座に却下されたそうです。アカザーさんの手抜き心まで即座に見抜くとは、さすが深谷先生!

以上を踏まえた上で、深谷先生のネーム作画の注意点はこちら。

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作業時間は45分です。漫画編集のプライドを掛けてネームに臨むアカザーさん。

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が、ここでまたしてもダメ出し。

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気持ちはわかるんですが、「あくまで絵で見せるように」と余計な説明文もNGだそうです。

そしてそんな様子を後ろで見守るというか、むしろアカザーさんが苦む様子を楽しんでいるミズグチさん。

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ここからはアカザーさんひとりでネームと格闘。深谷先生は自分の作業に戻り、ミズグチさんは店内の作画用資料を閲覧。時間はあっという間に過ぎて行きました。

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そして45分後。できたアカザーさんのネームがこちら。

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なんかけっこういい感じにも見えますが、どうなんでしょうか? ここから深谷先生の添削が始まります。

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まず1コマ目。ここは意外にもお褒めの言葉が!

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良かったですねぇ。しかしその先のコマにはダメ出しが……。

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具体的にはこんな感じで、アカ入れをされたそうです。

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これにはアカザーさんも納得。

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さらに肝心の告白シーンですが、ここは大掛かりなご指導&アドバイスが。

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本編ではページの都合で省かれてしまいましたが、この時の深谷先生のコメントは……。

深谷先生「ここはあえてコマを分けずに大胆に大ゴマを切って、人物のアップで最後にふたりがすれ違う瞬間に「ごめんなさい」のセリフをいれましょう!」とのアドバイスだったそうです。

たしかにそうすることでメリハリが付き、アングル的にもこの漫画最大の見せ場として演出されていると思います。

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アドバイスにより明らかに良くなるネームをみて喜ぶアカザーさん。

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今回の講座でネーム作成の新たな視点を身につけたアカザーさん。このアドバイスをぜひカオスに活かしてください! あ、あとバンナイズの4コマにも活かせますね。

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ちなみに、このアドバイスは深谷先生が新人漫画家の頃に、原稿を持ち込んだ先の編集者によく指摘された基本的なコトの一部なのだそうです。

さらに深谷先生はアカ入れした内容で、自らネームを切り直してくださいました!

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そのネームがこちらです!

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これはもはや別物!? まさかアカザーさんのネームがこんなかっこ良くなるなんて。ミズグチさんも思わず唸るほどの作品に早変わりです。

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そんな漫画を描く楽しさを再認識させてくれた漫画空間。取材を終えた帰り道にその余韻にひたるふたり。

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そしてあらためてこう思ったそうです。

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漫画空間(外部リンク)

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