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増税後も安心 クラウド会計マネーフォワードでお金の管理でラクをする方法

2014年04月02日 07時00分更新

 マネーフォワードは金融機関などを登録し、自動で家計簿を作成できるウェブサービスだ。インストール型の家計簿ソフトや会計サービスではソフトのアップデートやXPからの乗り換えが必要になることもあり、追加の投資が必要になるかもしれない。それに比べサービス側が対応すれば、増税やOSのバージョンの影響がなく使えるのはウェブサービスの強みでもある。

マネーフォワード

 そのマネーフォワードが提供する“マネーフォワード For BUSINESS”は金融機関のサービスから情報を収集、会計や経理手続きを半自動化できる、より高機能なウェブサービスだ。確定申告書B、青色申告の作成、e-Taxにも対応する個人向けのサービス“マネーフォワード 確定申告・青色申告”と、月額1800円で使える経営情報をひと目で把握できる法人向け“マネーフォワード For BUSINESS(法人会計)”を提供する。

 使い方は簡単。銀行やクレジットカード会社など1419の金融機関に対応し、サービスに登録して連携すると入出金データを取得できる。初めに取得できるデータは金融機関のデータ提供期間に依存するが、一度でも登録してしまえばあとは毎月自動でデータを取得できる。オンラインの連携以外に、金融機関のサービスからダウンロードできる“CSVファイル”の取り込みにも対応。オンライン連携だと3ヵ月ぶんのデータしか取り込めないサービスでも、CSVファイルだと1年ぶんダウンロードできるといったところもあるので、これから始める人はチェックしてみるのもいいだろう。あと、セキュリティーが心配な人も安心。

 こうして取得したデータは、文言を元に半自動で取引先と細目とで仕訳を行なってくれる。もちろん自分で個別に登録することもでき、“仕訳学習機能”があるので一度入力したものは次のデータ取得からは自動的に同じ仕訳を行なってくれるので、使えば使うほど手間を減らすことができる。

マネーフォワード

 仕訳されたデータから個人では確定申告に必要な”確定申告書B”、”青色申告決算書”を作成でき、e-Taxでそのまま提出も可能だ。法人向けではキャッシュフローレポート、収益費用レポート、財務申告に必要なフォーマットを作成できる。ここまでがマネーフォワードの基本的な機能だ。実際に使ってみたところ口座とクレジットカードから光熱費などのデータがしっかりと自動仕訳されて、正直データを眺めているだけでも楽しかった。口座とクレジットカードだけでも自分の入出金が管理できてる感が強い。

マネーフォワード
マネーフォワード

 マネーフォワードの辻庸介代表取締役社長は、「クラウドの流れは止まらない。個人向けの資産管理、家計管理サービス“マネーフォワード”でスタートし、ウェブ、iPhone、Androidと開発してきたが、最近はアプリのほうが多い。お金に対する“めんどくささ”をなくすサービスをつくりたいと。“マネーフォワード For BUSINESS”は会社の経費精算など、お金に関する課題を解決したいと思い、本業の時間が削られるので簡単にやれる仕組みをつくった」と話す。将来的には、「勤怠や給与システムなども法人向けに提供したいと考えている。社員は2014年2月時点で25名、7~8割がエンジニア。とくにユーザーインターフェースが得意で、週2回アップデートで何かしらの機能改善をしている。ユーザーのフィードバックもすぐ直す」と、インストール型の専用ソフトと違い、開発とアップデートの速さがクラウド型サービスの魅力だ。

マネーフォワード

 センシティブなデータを扱うサービスだけに「サーバーの構成や、暗号化など金融機関並みのセキュリティーでシステムを運用している。社員もアクセスできない。データのバックアップも3重にしている」という。辻社長自身もマネックス証券に在籍しマーケティングを担当していたこともあり、このあたりは金融機関出身らしい、気の使い方だろう。

 基本の機能以外にも「ユーザー招待し税理士の先生にログインできるようにできる。監査だけをしてもらえるようにするなど、アクセス権限もカスタマイズが可能。法人の規模も中小かなと思っていたら、上場企業もテスト的に使い始めている。また、お金に関する情報サイト“マネトク!”(関連サイト)を運営している」と、サービスには証券会社なども連携しているが投資の前にお金のことを学んでほしいという。

 個人的に気になった機能は請求書の作成だ。このサービスで請求書を作成すれば、銀行口座と連携して入金されたかの管理も簡単にできる。ぜひフリーランスで活躍する人たちに使っていただきたい。

■関連サイト
マネーフォワード For BUSINESS

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