パソコンにスマホにタブレット、ゲーム機と続々と増える無線LAN機器。家族全員で何らかのWi-Fi機器を持っているということも今では珍しいことではありません。
こんな状態でありがちなのはルーターを設置したリビングなどでは快適に無線LANが利用できていても、そこから離れた書斎や寝室、子供部屋などでは、十分なスピードが出なかったり、電波が弱すぎて通信ができないといったトラブルです。
電波が届かない場所で無線LAN機器を使いたい場合、パソコンならば『GW-450D KATANA』などのハイパワーアンテナを搭載した無線LAN子機を装着して受信感度・送信出力を向上させられますが、スマホやタブレット、ゲーム機などではそういった対策を取ることは難しいでしょう。
また、有線LANケーブルを伸ばして無線LANアクセスポイントを設置するという解決策もあります。ただし、家の中にケーブルを長く這わせたり、新たに無線LANアクセスポイント本体を設置するスペースを作ったり、ACアダプターの電源確保が必要になってくるため、あまりスマートな解決策ではなく、環境によっては実現できないケースも出てくるでしょう。
『忠継大王』(メーカー型番 MZK-EX300NP) |
市場価格:6151円 |
そんな問題を解決してくれるのが無線LAN中継器。ルーターからの電波を受信して中継し、家の隅々まで快適な通信環境を実現してくれるアイテムです。プラネックスから発表されたばかりの『忠継大王 MZK-EX300NP』はそんな製品のひとつなのです。
忠継大王 正面 |
忠継大王 背面 |
※上記の製品写真は開発中のものです
本機はコンセントに直付けするタイプの無線LAN中継器で、前面にWPSボタンとインジケータ類に加え、コンセントがあり、背面には電源プラグだけがあるシンプルなもの。無機質になりがちなネットワーク機器の中で、愛らしいワンちゃんのイラストがとても印象的です。
無線規格はIEEE802.11b/g/nに対応し、伝送速度は最大で300Mbpsとなります。ただし、無線LANルーターと子機の間を中継するという性質上、本機で中継して通信を行う場合、150Mbpsが実際の最大速度になります。
なお、無線LAN機器は同じSSIDのアクセスポイントを発見したとき、より電波の強いほうにつながります。よって、たとえば無線LANルーターのある部屋で無線LAN機器を使用する場合、本機(忠継大王)のSSIDを発見したとしても、より高速にデータ通信できる無線LANルーターに接続されます。つまり一般的な使い方では、忠継大王設置後はまったく意識せず使えるわけです(ただし無線LAN機器を使用する場所を移動した場合、電波が弱くなっても最初につながった無線LANルーターまたはアクセスポイントに接続し続けます。場所を移動して通信速度が低下したら、いったん無線LAN機器の無線機能をオフ→オンして、電波が強い無線LAN親機に再接続しましょう)。もし、どうしても無線LANルーターと忠継大王を明示的に接続したい場合は、無線LANルーターに強制接続するためのSSIDをひとつ登録しておくとよいでしょう。
本機の設定方法は極めて簡単です。
①無線LANルーターの近くで本機をコンセントに差し込み
②本機のWPSボタンを押して、無線LANルーターと接続
③利用したい部屋の近くのコンセントに本機を設置
設定はこの3ステップだけ。
MZK-EX300NP 忠継大王(PLANEX)設定デモ
これで本機の設定は終わりです。しかし、無線LAN中継器を利用する上でポイントとなるのは、3ステップ目の設置場所の選び方。
無線LAN中継器の設置場所は、無線LANルーターに近すぎては、電波を中継する意味がなく、かといって無線LANルーターから離れすぎていると、中継先で十分な速度が出ません。無線LANルーターの電波が十分に届く範囲内で、なおかつ、利用したい部屋になるべく近い場所を探す必要があります。しかし、電波は目に見えるものではないので、これがなかなか難しいものです。
そのため、『忠継大王』では電波状況を示すLEDインジケーターを備えています。本機をコンセントに差し込んで、インジケーターを確認すれば、その場所が無線LAN中継器の設置場所として適しているかどうかが一目でわかります。いくつかのコンセントで試して、ベストな場所を見つけられるのです。
受信状況がわかるインジケーター |
また、本機は電源プラグの差込口を一つ備えているため、中継器を設置してもコンセントを塞がなくて済むというメリットもあります。電源プラグは本体背面の上の方に設置されているため、上下に2つ並んだコンセントなら下の方に設置すれば、上のコンセントも塞がないという親切設計になっています。
■「忠継大王」を使ってみた!
実際に無線LANの通信速度に悩んでいるお宅に伺って、この『忠継大王』の実力がどれほどのものか実験してみました。
伺ったお宅は下記の図のような間取りをしており、リビングに光ファイバー回線が引いてあり、そこに無線LANルーターを接続しています。しかし、リビングから離れた場所にある書斎では、無線LANルーターの電波が充分に届いていないのか、通信速度が遅いのが悩みだということです(下図参照)。
『忠継大王』設置前の電波状況 |
まずはリビングの無線LANルーター近くで通信速度を計測したところ、40~50Mbpsの通信速度が出ています(計測に利用したハードはiPhone5で、計測アプリは「Speedtest.net Mobile Speed Test」を利用しました)。
リビングでの通信速度 |
リビングのルータ近くで速度テストを行うと約40~50Mbpsの速度になる。 |
一方、書斎に移動して通信速度を計測すると、2~3Mbpsと非常に遅い速度でしか通信ができません。
書斎での通信速度 |
書斎に移動して通信速度を計測すると約2~3Mbpsと非常に遅い。 |
そこで『忠継大王』のインジケーターを見ながら、最適な設置場所を探して、最終的に『忠継大王』をリビングと書斎の間の廊下のコンセントに設置してみました。『忠継大王』の実力が本物なら、下記の図のようなイメージで家中に無線LANの電波が行き渡るはずです。
『忠継大王』設置後の電波状況 |
計測してみると『忠継大王』の効果てきめん! 書斎で設置前の10倍に近い、25~30Mbps位の通信速度が出るようになりました。
忠継大王設置後の書斎での通信速度 |
書斎近くの廊下に『忠継大王』を設置したところ、25~30Mbpsと一気に通信速度アップ! |
さて、『忠継大王』設置の前後でどれほどの速度向上があったか、下記の表にまとめてみました。
『忠継大王』設置前 | 『忠継大王』設置後 | |
1回目 | 2.84Mbps | 28.52Mbps |
2回目 | 2.62Mbps | 24.18Mbps |
3回目 | 1.87Mbps | 26.21Mbps |
4回目 | 3.02Mbps | 27.34Mbps |
5回目 | 2.74Mbps | 25.88Mbps |
平均 | 2.62Mbps | 26.43Mbps |
もともと通信速度が遅かった書斎では、『忠継大王』を設置することで、通信速度は平均してほぼ10倍向上しました。
設置する家の構造や壁の材質、コンセントの位置などにも左右されますが、無線LANの速度不足に『忠継大王』は大きな効果を発揮することがわかりました。スマホやタブレットで家中どこでも快適に通信をしたいという方にはオススメのアイテムと言えるでしょう!
『11n/b/g 300Mbps コンセント直付け中継器 忠継大王』(メーカー型番 MZK-EX300NP)
メーカー名:プラネックス
市場価格:6151円
発売日:4月17日
製品公式サイト
PLANEX ( プラネックス ) ストア
【プラネックスコミュニケーションズより忠継大王(MZK-EX300NP)についてのお知らせ】
忠継大王(MZK-EX300NP)を使用して、無線LAN接続ができないお客様は、お手数ですが下記FAQをご参照いただき接続をお試しください。
FAQ:WPS設定が失敗した場合の対処方法について
http://faq.planex.co.jp/detail/4052
FAQ:忠継大王(MZK-EX300NP)へPSPを接続する方法
http://faq.planex.co.jp/detail/4051
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5,980円
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