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プリペイドSIMとSIMロックフリースマホをワルシャワ中央駅地下街で入手せよ

2013年09月19日 13時30分更新

 東西冷戦時代には数々のスパイ映画の舞台にもなったポーランドの首都・ワルシャワ。その名前の響きにはどことなく怪しさも漂います。表玄関とも言えるワルシャワ中央駅はまだ古きよき時代の面影も残っていますが、旅行者としてうれしいのはプリペイドSIMやスマートフォンの入手が容易なことです。

近代的なワルシャワ中央駅
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 ワルシャワの表玄関の中央駅ですが、実は内部の構造はちょっと複雑。ドイツやチェコなどからの国際列車と国内長距離列車が発着するワルシャワ中央駅(Warszawa Centralna)があり、そこに隣接する形でワルシャワ空港からの列車も発着する近郊鉄道のワルシャワ都心駅(Warzsawa Srodmiescie、シルドメシチェ駅)が位置し、さらにそのすぐ東側にじゃっかん離れて地下鉄の中央駅(Centrum)と、3つの駅があるのです。東京なら東京駅と大手町と丸の内、大阪なら大阪駅と梅田駅、そんなイメージですね。

地下迷宮に向かうような連絡通路
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 空港から鉄道で都心駅に着いたら、後方に進みワルシャワ中央駅に進みましょう。なぜなら中央駅は遠距離から多数の乗客が集まるためか、地下に商店が多数あってプリペイドSIMの入手も容易だからです。とはいえ中央駅への連絡通路には簡単な案内があるだけ、コンクリートむき出しの通路はいかにも旧東欧な造りです。

きれいなワルシャワ中央駅
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 中央駅側の地下に入ってみると、これが意外や結構綺麗。というのもこちらの駅は2012年に改築されたばかり。地下のホーム4本にはひっきりなしに各地からの長距離列車が到着します。中央駅も都市駅もホームへの出入りは自由。ヨーロッパでよく見られる切符を買ったら日付けを入刻して乗車する信用乗車方式が取られています。

モスクワ発プラハ行きの列車
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 何気なくホームに入ってみたら、ちょうどモスクワからの長距離列車が到着したところでした。まるで軍艦のような味気のない灰色のボディーは、いかにもロシアな香り。このあとプラハまで走るようで、冷戦時代から走り続けている旧東欧圏の主要都市を結ぶ重要な列車なのでしょう。

地下には小奇麗なお店が並びます
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 さて中央駅の地下のコンコースを歩いてみると、2012年の改築から間もないこともあり通路は綺麗。ファーストフードやカフェ、そして売店など様々なお店が並んでいます。

おっとこれはプリペイドSIMの案内かな
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 新聞や軽食を売っている売店に行ってみると、入り口などにキャリアのロゴが貼られているお店を多く見かけます。OrangeやVirginなどは海外旅行をよくしている人には見慣れたものではないでしょうか。そう、ポーランドではこのように売店で普通にプリペイドSIMが売っているのです。購入には身分証明書も登録も必要ありません。

レジ付近に売ってるプリペイドSIM
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 店内に入るとたいていレジの横にプリペイドSIMが置かれています。見当たらない場合は「SIMカード?」と聞けば指差して教えてくれるでしょう。なおポーランドでは英語は通じにくいのですが、駅の売店だと英語できる店員さんがいることもよくあるようです。オススメは“Plus”か“Play”の2キャリア。どちらも300MBや1GBと書かれたデータ特化プリペイドSIMを売っています。開通操作もなく、SIMフリースマホに入れると即使えます(APNはどちらも“internet”)。

さらに西側へ進むと怪しくなってくる
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 地下コンコースはホームの上を囲うように四角形に位置していますが、さらに西のほうへ向かってみます。するとコンコースより一段低い場所にべつの地下街を発見。照明もじゃっかん暗く、昔からある地下街なのでしょうか?

古くからの中央駅という佇まい
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 こちらは通路の作りも古く、雑然とした雰囲気は先ほどまでのコンコースとは雰囲気が大きく異なります。撤去した店がそのまま放置されていたり、警戒する警察官の数が多いなど古くからある長距離列車の駅構内って本来はこんな感じなのかも。でもこの手の雰囲気の場所って、どこの都市でも携帯屋があったりするものなんですよね。

早速発見、携帯屋がいくつもあるぞ
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 ということでなかを歩いてみると“Tel”で始まる名前のお店がいくつか。これらはいずれも携帯屋さんです。この旧構内を一回りしてみたところお店の数は10軒どころではなくそれ以上、あちこちで見かけました。場所柄なのか英語が通じる店員さんも多いようです。もちろんプリペイドSIMを売っているお店もあります。

最新のスマホも売っている
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 ポーランドはSIMフリー販売が多く、このあたりで売られている携帯やスマートフォンもSIMロックはありません。まぁ海外からの国際列車も到着しますから、SIMフリー端末じゃないと買ってもらえないでしょうしね。それぞれのお店の品揃えを見るとGALAXY S4やらiPhone5があったりなど、最新のものも並べているようです。とはいえこの手のお店でいきなり数万円の端末を買うのはちょいと勇気がいるところ。

やっぱり多い中古のお店
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 また中古を扱っているお店もかなり多くあります。駅に到着後に現地用の安い端末を入手したい場合は中古を買うのもいいかもしれませんが、程度はまちまち。なので旅の記念のつもりで買うという心構えがいいかも。あるいはお店をはしごしながら「こんな携帯、昔あったねー」なんて博物館のように、各店のショーウインドーの中古端末を眺めて楽しむ程度がいいかもしれません。

ちゃんとしたものも欲しいんだよなあ
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 てなことで中央駅の地下街2ヵ所をゆっくりと歩き回れば、1~2時間くらいはあっという間に経ってしまいそうです。携帯関係のお店もそこそこあってそれなりに楽しめるものの、じっくりと端末をいじれるようなお店はありません。やっぱり家電店とかキャリアとか、ちゃんとしたお店にも行きたいところですねえ。

駅の横にはショッピングモール、Saturnもある
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 実は中央駅の横には大きいショッピングモールがあり、そのなかにドイツ系の家電量販店、Saturnが入っています。最初からこっちに行くのもいいかもしれませんが、営業時間が日中なので早朝に中央駅に着いた場合はやはりSIMの入手は駅で仕入れたほうがよいかも。一方昼間に時間があるなら地元で売っているスマートフォンを見学がてら、ここのSaturnにはぜひ立ち寄りたいもの。

各社スマホ、最新機種も売られています
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 Saturnはきちんとした家電量販店ですから、各メーカーの最新機種がずらりと並べられています。もちろん実際に手に取って触ることも可能。なお価格はSIMフリーなので定価相当です。

実はLTEも始まっているポーランド
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 SaturnではプリペイドSIMも売っています。お勧めはPlusかPlayと書きましたが、そのPlusはLTEも提供中。パッケージに“LTE”と書かれたプリペイドSIMなら、1800MHz対応のスマートフォンでLTEを利用することも可能です。価格は300MBが9ズロチ(300円弱)と安いのもうれしいところ。

モバイル環境も悪くないワルシャワに惚れた!
ワルシャワ中央駅地下街でプリペイドSIMとスマホを攻略せよ

 中央駅の旧地下街は昔ながらの雰囲気がありましたが、Saturnの入っているモールに行ってみればその内部は先進国とあまり変わりません。しかもLTEが始まっていてプリペイドSIMも自由に購入可能。ワルシャワって意外と悪くない都市なんですね。ドイツ旅行のついでに数日立ち寄ってみるのも面白いかもしれませんよ。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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