インテルは6月2日、秋葉原のベルサールで第4世代コアiプロセッサー『Haswell(ハスウェル)』のイベントを行なった。
イベントステージには、インテルの吉田和正社長が登壇。内蔵のGPU性能が格段に上がったことで、今までよりもさらに快適になり「CPUだけでゲームなども楽しめるようになった」と、Haswellの魅力について語った。
さらに、話の中で現在第3世代の“IvyBridge”を搭載した、手のひらサイズのPC“NUC”について触れ、Haswell搭載モデルも用意しているとの発言が飛び出した。実際の発売時期や価格などの話は出なかったが、現行のNUCが発売された際にmSATAのSSD需要が延びたように、自作PCでの盛り上がりが大いに期待できそうだ。
↑お弁当箱よりも小さいサイズのNUCで2K、4K出力も可能になることをアピールするインテルの吉田和正氏。
■ジサトラ“イッペイ”がオーバークロックの魅力を語る
ジサトラ“イッペイ”
会場では、自作を扱う我らがジサトラメンバーの“イッペイ”が、Haswell搭載PCと第2世代である“SandyBridge”搭載PCでオーバクロックの性能比較デモを行なった。
検証には『CINEBENCH 11.5』を使用。SandyBridge、Haswellを搭載したデモ機2台を用意し、オーバークロックをしていない状態と、オーバークロックした状態と2回に渡ってのデモを行なった。
■比較デモ機スペック
オーバークロックなし(左Haswell搭載機、右SandyBridge搭載機)
オーバークロック時(左Haswell搭載機、右SandyBridge搭載機)
いずれも当然ながら最新のHaswellのほうが上だが、オーバークロックしたときのほうが、約3割増しと、高い性能ぶりがうかがい知れた。Haswellは、従来はマザーボード側に搭載されていたCPU用の電源“VR”を統合することで、電源管理が容易になっている。そのため「オーバークロック向きでは?」というのがイッペイの見解。自己責任にはなるが、この機にオーバークロックの道に足を踏み出してみてもおもしろいかもしれない。
■ジサトラ“アキラ”が性能の上がったGPUを斬る!
ジサトラ“アキラ”
グラフィックボード担当のジサトラ“アキラ”は、Haswell内蔵のGPU性能比較のデモを行なった。デモ機は、イッペイが使用したPCと同じもの。
Haswellのコア構成
↑ロゴが一新されたことで、パッケージを見るだけで“Haswell”かどうかわかるということにも言及。
はじめに『3DMark』でCloud Gateで解像度1280×768ドット、高画質といった設定で3D描画をテスト。宇宙船が飛び出すシーンなど、動きの大きな個所でSandyBridge搭載機がカクついたところ、Haswell搭載機はスムーズに描画されていた。
3DMarkテスト(左Haswell搭載機、右SandyBridge搭載機)
↑スコアーは4000以上の差が付き、性能差が異なることがはっきりわかる。
次に6月にサービス開始予定のスクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア』のベンチマークワールド編を使い、解像度1280×768ドット、画質は高画質でテスト。冒頭からSandyBridge搭載機がもたつき、戦闘に入るとその差は歴然。
FF14 新生エオルゼア ベンチテスト(左Haswell搭載機、右SandyBridge搭載機)
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↑Haswell搭載機は、SandyBridge搭載機と比べ1.8倍もスコアーが上。ゲームの推奨スコアーは3500なので、Haswll搭載機ならば比較的快適に遊べるといった結果に。
ベンチの結果からHaswell搭載機なら、別途GPUを用意しなくても、3Dゲームがそこそこ遊べると言える。ただし、現状動作が重いと言われている『シムシティ』は、解像度1280×768ドット、画質が高品質で描画速度の指標となるフレームレートが、通常30fps欲しいところ17fpsと、プレーするには厳しいとのこと。
プレーの厳しいゲーム
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しかし、動きがあまり激しくないライトゲームなら十分遊べるので、今後PCを購入、買い替える人は参考にしてほしい。
以上、数々の検証から高い性能をうかがい知ることができた新世代CPUの“Haswell”。「しばらくパソコンを買い換えてないなぁ~」、「ちょっとしたゲームも動くパソコンが欲しいなぁ~」といった人は、搭載モデルやCPUを購入して、快適なPCライフを体感してほしい。
■関連サイト
インテル
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