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Google Glassをかけてみた! 実機レビュー by 石川温

2013年05月22日 22時33分更新

文● 石川温 撮影●岡田清孝 編集●ジャイアン鈴木

 現在、Googleが開発を進めているメガネ型デバイス『Google Glass』を幸運にも手に入れることができた。サンフランシスコで早速試したので、ファーストインプレッションをお届けしたい。

『Google Glass』
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 Google Glassは、名前のとおり、メガネ型のデバイスだ。メガネの右縁部分にカメラと、映像を表示するための四角いガラスが存在する。このなかに内側から映像を投影することで、目の前に画面が浮かんで表示されるように見える仕組みだ。Googleが公表しているスペックによると「目の前に25インチのHDスクリーンが見える」ような感覚だという。確かに、透明な大画面が目の前に現われる。ちなみにOSはAndroid4.0.4、ストレージは16GBで12GBを使用可能だ。

意外に軽い『Google Glass』
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 実際に装着してみると、意外と軽いことに驚く。自分は普段、近眼でメガネを使っているが、メガネの上にGoogle Glassを装着するスタイルとなる(Google Glassにはメガネにある2枚のガラスは存在しない)。メガネとの併用はちょっと違和感があるので、メガネをはずしてみたが、今度はGoogle Glassの映像がぼやけるという状況になってしまった。近眼の人はメガネが必要だし、Google Glassの導入を機にコンタクトに変えるというのも悪くない(実際にコンタクトを検討中)。

側面にタッチパッドを用意
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 Google Glassを操作するには、音声コマンドを読み上げつつ、メガネのツルの部分にあるタッチパッドを触って行なう。ツルを1回タッチすると決定、左右に動かすとメニューや履歴の選択、上から下になぞるとキャンセル、といった具合だ。
 また、WiFiの設定などにはAndroidやiPhoneのアプリを使う。スマホのテザリング機能を使い、Google Glassが接続され、設定変更やインターネットへの接続を行なう。

■Google Glassではどんなことができるのか?

 まず、得意とするのがカメラ撮影だ。「OK,Glass,take a picture」と音声コマンドを読み上げれば、すぐにカメラ(5メガピクセル)が起動し、写真が撮れる。また「OK,Glass, record av video」としゃべれば、動画が撮れる。実際に撮影してみると720pなので、意外と綺麗に撮影できる。デフォルト状態では10秒間の撮影だが、ツルの部分をタッチすると何分でも撮影できる。
 撮影したファイルは、Google+やTwitter、Facebookに共有できるし、マイクロUSBケーブルを接続すれば、パソコンに画像を吸い出せる。

 また、「OK,Glass, google?」と単語を言えば、Googleで検索をかけてくれる。残念ながらサイトなどは見られないが、言葉の意味などをWikipediaなどで探し出し見せてくれる。ただし、英語のみのサポートとなっている。

もっとも重宝しそうなナビゲーション
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 可能性を感じるのが道案内だ。「OK,Glass,get directions to?」と行きたい場所を告げれば、そこまでの道案内をしてくれる。徒歩、バイク、クルマの3パターンから選ぶことが可能だ(英語で言わなくてはいけないため、発音が難しく、なかなか認識してくれない。すぐに呼び出せるのはスターバックスぐらいなものだ)。
 実際にサンフランシスコの街を歩いてみたが、GPSと連携し、そこそこ正確にナビゲーションしてくれる。ただし、どうしてもGoogle Glassに表示された地図が気になってしまい、人とぶつかりそうになるのが弱点と言える。将来的に、街中でGoogle Glassユーザーがあふれたら、そこら中でぶつかりまくって大変なことになりそうだ。
 自転車やクルマでの利用は便利そうな半面、こちらも危険な香りがしており、実用に向けては課題が多いかも知れない。

 スマホとはBluetoothで接続されているため、Google Glassから電話を発信したり、SMSを送るといったことも可能だ。メッセージ文章も、音声認識なのでしゃべるだけで作成できる(ただし、英語のみ)。
 Google+のハングアウトにも接続でき、テレビ電話のように会話を楽しむこともできてしまう。

Google Glassが溢れていたGoogle I/O
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 先週のGoogle I/Oの期間中にTwitterやFacebook、EvernoteなどがGoogle Glass対応を発表した。TwitterのメンションがGoogle Glassでも見られるようになったのだが、残念ながら、日本語表示には対応しておらず、すべて“????”と表示されてしまった。
 Google Glass用の新しいサービスが出た際には、アプリやウェブ上から設定を行なうと、使えるようになる。今後も様々なサービスが出てくることを期待したい。

可能性に満ちたGoogle Glass
Google Glassファーストインプレッション(石川温寄稿)

 Google Glassはまだ2000名の開発者に手渡されたばかりで、これからアプリやサービスなどの開発が進んでいくと思われる。実際に使ってみると、まさに“未来”を先取りした感覚になってくる。
 安全上や運用上で解決しなくてはいけない課題もあるだろうが、ぜひとも今後のGoogleの開発には期待したいところだ。

※装着写真はイメージで、レビューは著者が現地で行なっています。

●関連サイト
Google Glass

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