iPadで長いテキストを入力するときに、外付けキーボードはとても便利です。ただし、「メール」、「メモ」など使用アプリを起動するには、タッチパネルで操作しなければなりません。せっかく外付けキーボードを使っているのに、意味がありませんね。
実は、iPadの「VoiceOver」機能を使うと、キーボードショートカットでアプリの切り替え、アプリの起動、スクロールなどができます。「VoiceOver」とはMacにも搭載されている機能で、機能ひとつひとつを音声で読み上げてくれるなど、視覚障害者や学習障害者の方向けの機能です。
まずは外付けキーボードを接続した状態で、「設定」アプリの「一般」→「アクセシビリティ」で「VoiceOver」をオンにしてみましょう。
※「VoiceOver」機能をオンにすると、iPadを通常どおり指で操作する場合、タップで項目を選択し、ダブルタップで実行できるようになります。スクロールは「3本指でスクロール」です。
万が一操作に慣れずにVoiceOverをオフにできなくなった場合は、iOSデバイスをパソコンのiTunesに接続し、「○○○のiPhone/iPad」→「オプション」→「"ユニバーサルアクセス”を設定」にある「視覚」を「VoiceOver」から「なし」に切り替えると解除できます。
すると、iPadのボタンやアイコンが黒枠で囲われた状態になります。この個所を音声で読み上げるというのが本来のVoiceOverの機能なのですが、外付けキーボードの使用が目的の場合は「control」+「option」+「S」キーで読み上げをオフにします。
■ホーム画面に戻る
さっそくキーボードショートカットでiPadを操作してみましょう。最近は外付けキーボード自体に「ホーム画面に戻る」機能を備えているものもありますが、「control」+「option」+「H」キーを押すと、ホーム画面に戻ります。
■任意のアプリに切り替えて開く
ホーム画面に戻ると、アプリアイコンが黒枠で囲まれているのがわかると思います。「→」キーで任意のアプリを選び、「↑」と「↓」キーを同時に押すとアプリが開きます。「↑」と「↓」キーの同時押しが「選択」の役割を果たすわけです。
また、ここで「option」キーを押しながら「←」または「→」を押すと、2ページ目のホーム画面やspotlight画面に移動できます。
■アプリ内の操作を実行する
例えば「Safari」アプリを開いた場合、一番左上のボタンが黒枠で囲まれます。「→」キーで黒枠を動かして検索ウィンドウに合わせ、「↑」と「↓」キーを同時に押すと入力可能になります。キーワードを入力し、「return」キーを押すと検索できました。
■画面内をスクロールで移動する
iPadを指で操作しているとき、画面を上に向かってスワイプすれば、ページの下部へ移動できますね。これをキーボードで実行するには、「opition」キー+「↑」または「↓」キーを押しましょう。
■次に使用するアプリを開く
アプリの操作が終了したら、「control」+「option」+「H」キーを押せばホーム画面に戻ります。または、「control」+「option」+「H」+「H」キーで、ホームボタンを2回押したときと同じようにマルチタスクバーを表示できます。
ここで黒枠を「→」キーで移動すれば、別のアプリに切り替えられます。ホーム画面と同じく、「option」+「→」キーでマルチタスクバーの次のページに切り替えられますよ。
いかがでしたか? 慣れるまでには少し時間がかかるかもしれませんが、ぜひ一度試してみてくださいね!
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