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iTunes Storeで週末に観たい映画「気軽に楽しめるアニメ」編|Mac

2013年03月30日 22時00分更新

 今週のテーマはアニメ。各編集者が書いているように、国内外の王道アニメを外してセレクトしたケースが多かったようです。どれも気軽み見られるものばかりなので、少し時間をつぶしたいと思ったときにぜひ!!

グリーン・ランタン エメラルド・ナイト(字幕版)
iTunesMovie05

 こういうレビューをしないと絶対観なさそうな作品をチョイスしてみた。タイトルは「グリーン・ランタン エメラルド・ナイト」。タイトルからはまったく何の映画なのか読み取れませんね。グリーンのランタンのエメラルドの夜って色の系統被ってるじゃんと思いました。

 iTunesの解説には、「スーパーマン、バットマンに続くDCコミックのヒーロー、『グリーン・ランタン』ついに映画公開に先駆けて日本上陸!」とありました。グリーン・ランタンってアメコミのメジャーヒーローなんですね。このアニメ映画は、そのグリーン・ランタンたちの生い立ちやキャラを説明する構成になっています。米国では、テレビシリーズもiTunes Storeで購入できるので結構な人気なんでしょう。日本のiTunes Storeでは、アニメ版と実写版が用意されており、アニメ版でキャラの特徴をつかんだうえで、実写版をみるとより楽しめるかもしれません。

 っで、各ランタンですが、人間の姿の人がほとんどいません。宇宙を舞台にするので、スター・ウォーズ風の異星人がアニメで描かれている感じです。個人的に気になったランタンは、一反木綿のようなキャラと、顔デカキャラ。ヒーローなんだけど、思わず笑ってしまいました。一反木綿星人はどういうわけでそういう姿なのかは、この映画でもまったくわかりません。あと顔デカ星人は顔自体は人間っぽいですが、とにかく顔が巨大。こんな体型で戦闘できるのかと心配になります。

 ちなみにグリーン・ランタンは、グリーンの指輪をはめらる資格を持った選ばれた人たちです。最初は4人しかいなかったのですが、その1人はあっけなく死亡します。残り3人の物語かと思うと、それは昔の話で、いまはランタンが千人以上いるそうです。ちなみにランタンが死ぬと、グリーンの指輪が後継者を見つけ出します。

 ランタンたちは、グリーンのビームで攻撃できるほか、剣や銃、ムチなどを精神の力で作り出すことができます。例外的な使い方として、精神の力で工作機械を作って破壊された宇宙船を修理するシーンもあります。修理を終えると宇宙船は動き出すのですが、修理が結構雑な感じが笑えました。

 この映画に出てきたランタンが、実写版でどう描写されているのか気になって仕方なくなること請け合いです。実写版でどのランタンが登場するのかは観てのお楽しみです(吉田)。

グリーン・ランタン エメラルド・ナイト(字幕版)」をiTunesで見る
(HD版購入:2000円、SD版購入:1000円)

グリーン・ランタン(字幕版)」をiTunesで見る
(HD版購入:2000円、SD版購入:1000円)

パプリカ
iTunesMovie05

 アニメの作品を探そうとしたとき、ジブリやディズニーを避けると(好きな人はとっくに観てるでしょうということで)意外と選択肢が少なくなり、「知らなかったから」という理由で選びました。でも、実際観てみたら、雰囲気がかなりツボにハマってめっちゃくちゃ気に入ってしまったんですよね。

 頭に装着して眠ることで、他人と夢を共有できる装置「DCミニ」が精神医療研究所から盗まれた。夢に侵入された研究所員のなかには、精神に異常をきたして暴走する者も。装置を盗んだ犯人と事態の解決方法を、セラピストの千葉敦子とその分身である精神探偵パプリカが夢の世界で探るというストーリー。

 作画もすばらしくキレイだけど、声がいい。ヒロインの敦子とパプリカの声は林原めぐみのダブルキャスト。物静かな女研究員・敦子と、健康的な色気あふれるパプリカの対照的な声が両方楽しめて豪華です。敦子の冷たい声で静かにピシャリと叱られると痺れるわぁ……。大人の淡い恋に青春時代の苦い思い出、ハードボイルド……etc. 映画に求める要素がぜーんぶ入った、大人のアニメです。

 特に夢の中の映像がすごくおもしろい。人形やぬいぐるみ、雑貨から、薬局のカエル、家電、信号機などなど、支離滅裂なものたちが動どんちゃんパレードする様子はユーモラスでかわいいと同時に、ちょっと怖い。そして「こういう夢見たことある」と、自分の頭の中を覗かれているような気持ちにも。夢を映像にしてもらったらきっとこんな感じだっただろうなぁと不思議な感覚で見入ってしまいました。

 視聴後、さっそく同じ監督の別作品も観たくなったのですが、今敏監督は若くして亡くなっているそうです。同じ監督の新しい作品がもう生まれないのかと思うと残念です(山口)。

パプリカ」をiTunesで見る
(HD版レンタル:400円、SD版レンタル:300円)

メリダとおそろしの森(日本語吹替版)
iTunesMovie05

 洋画は字幕版で見ますが、海外のアニメは必ず日本語吹替版で見ます。小さなころから、新作が出るたびに見続けてきたディズニー映画。当然、字も読めないころは吹替版を見ていたわけで、「リトル・マーメイド」や「ロビンフッド」など何度も何度も繰り返し見てきた作品は、大人になって字幕版を見てみたものの、どうもしっくりきません。

 日本人や小さな子供にわかりやすい言葉、内容、テンポになるよう手を加えられた日本語吹替版の世界は、「洋画で吹替版はありえない」という人でも、完成度の高さを感じるはずです。

 ということで見始めたのは、もちろん日本語吹替版。AKB48の大島優子さんが主人公メリダの声を務めることで話題となった作品ですが、期待を裏切らず、とってもかわいい。

 声優がタレントということで話題になる作品の中には、どうしてもテレビで見ている本人の姿が頭に浮かび、キャラクターに入り込めないものも少なくありません。

 ところが、馬に乗って森を駆け抜けるときの心から楽しそうな声、お母さんと大げんかをして本当にうんざりしている声、王妃の血を引き国を背負う女性として国民を諭す声ーーどんなシーンも外れはなく、王女メリダは本当にこんな声なんだと思わせるくらいぴったりなんです。

 だまされたと思って、ぜひ一度、吹替版で見てみてくださいね(藤村)。

メリダとおそろしの森(日本語吹替版)」をiTunes Storeで見る
(HD版レンタル:500円、SD版レンタル:400円)

A KITE インターナショナルヴァージョン
iTunesMovie05

 わりあい色んなジャンルの映画を見るほうなのだが、アニメだけはあまり見ない。なもんで、今回はどんな作品を見ようか迷った。Pixar系は誰かとカブりそうだし、かといって「ガンダム」とか「999」とか、いまさら旧作見てもなあ。というわけで、今回は次の条件に当てはまる作品で、目についたものを選ぶことにした

 条件は、「まったく予備知識なし」「あらすじが面白そう」「上映時間が比較的短い」——の3点を満たす作品であること。それで目に留まったのが本作。上映時間が47分と短めで、レンタル料が200円と格安なこともあって、これに決めた。あらすじは、「女子高生の暗殺者が、同じような立場の男子高生と出会い、惹かれ合う」というもの。まさに、中二病患者による、中二病患者のための映画という臭いがする。嫌いじゃないぜ、そういうの。

 一応、「G」指定なので全年齢対象ではあるが、エロ・グロシーンもそれなりにあり、内容的には完全に大人向け。というか「大きなおともだち」向けね。個人的には、「女子高生の殺し屋」という設定のほかに、主人公が使う拳銃が気に入りました。近未来をイメージしたような、直線的でオモチャみたいな形状の銃。しかも使っている弾がなぜか榴弾。つまり、撃ち込んだ弾丸が、相手の体内で爆発するわけです。周囲の人や自分を無駄に巻き込む可能性があるし、返り血とかだって浴びやすいのに。しかも基本的に相手に接近して撃つのに。榴弾である必要性がまったくわからない。暗殺シーンを派手にしたかった、ただそれだけだと思います。つーかプロなら状況に応じて武器使い分けろよという気がしますが、そういうのが中二病映画のいいところなんです。

 というわけで、大人になっても中二病が治りきっていない男性にお勧めしたい映画です。それなりに人気があるのか、続編もある模様。なんか深夜に目が覚めてしまって何をしたらいいかわからない、なんて時に見るといいかもしれません。ただし爽快感はないです。

A KITE インターナショナルヴァージョン」をiTunesで見る
(SD版レンタル:200円)

アニマトリックス(字幕版)
iTunesMovie05

 シリーズもので好きな映画は? というアンケートだと、だいたい「バック・トゥ・ザ・フューチャー」なんかが1位、2位あたりに入る。最近は「スター・ウォーズ」が入ることが少なく、SWって言ったら「ストライクウィッチーズ」だったりするので、「ああ、ストパンね」などど知ったかするのに忙しいが、シリーズ通してヒットするのは難しく、「○作目がなぁ」というあたりで名シリーズの選定は難しいようだ。

 超ヒットした割に意外とこういうアンケートには出ないが、「MATRIX」シリーズは全作おもしろい。バレットタイムという撮影法が傑作で、キアヌー・リーブスがリンボーダンスのように仰け反りながら弾丸をかわすシーンは、無数のキヤノンEOSをちょっとずつズラして撮影し、あとでつなぎ合わせて作られている。

 また、仮想現実の世界が舞台なので、なんでもアリなのも観ていて安心感がある。編集のせいで飲んだ飲みものが、次のカットで増えていたりするとドキドキしてしまうのだが、これはマトリックスが介入したデジャブなのかもしれない、と自分を納得させられる。

 一作目は、なんとなく自分の生活が本物じゃないような気がしていたら、やっぱり仮想現実の世界だったという物語。中盤に、現実世界へ戻るために錠剤を飲むシーンがある。これがバカでかいうえに、ローレンス・フィッシュバーンがしばらく両手に握り込んでいるという、なかなか飲みがたいものだが、その錠剤がカッコよくって真似をした。「NyQuil」、「DayQuil」というアメリカの風邪薬があって、極彩色だわデカイわ見た目が完全に毒薬。そっくりなので、ぜひ画像検索してほしい。効きすぎで起きられず、夢の世界に行きっぱなしなのもそっくり。

 こういったシリーズ大成功のあとに作られるのがスピンオフで、だいたいうまくいかない。「アニマトリックス」は並行世界を描いたオムニバスで短編が9本も入ったお得作だ。本編では会話でしかわからない裏で進行している物語を描いたり、そもそもマトリックスシステムがどうやってできたかという前日譚まであるのだが、アニメで作られているのが不評だったよう。発売当時は本編の映像を期待していたので、室伏選手ばりに絶叫してDISCをブン投げたくなったが、時間が経った今、あらためて観るとなかなかストーリーが楽しめる。

 前述の薬を飲まずに仮想現実からおさらばする学生のとった方法が飛び降りだったり、キャリー=アン・モス演じるハッカーのことを地味に調べていた刑事の話など、うまく隙間隙間に入るエピソードが盛りだくさんなので、「MATRIX」3部作と併せてドーゾ(三宅)。

アニマトリックス(字幕版)」をiTunesで見る
(SD版購入:1000円)

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