会社の近くにある靖国神社の桜が満開になりつつあり、社内でもお花見気分が漂う今日この頃。早く原稿出せよ、早く原稿読めよ、早く再校出せよ、この原稿意味不明じゃん、汚い字で赤入れんじゃーよ……など、一歩も外に出られない編集部員の心がどす黒くすさんでしまう時期だからこそ、閉塞感をぶち壊すような爆発シーンを観てスッキリしたいところ。
エクスペンダブルズ(エクステンデッド・ディレクターズ・カット)[字幕版] |
いつもは自宅で鑑賞するんだけど、今週はちょっと帰りそびれたので深夜に編集部で観るはめになった。爆発系の映画は特に詳しくないけど、まあスタローンが出てるなら爆発するだろうと思ってレンタルしたのがこの映画。通常版も観たことないけど、どうせならというわけでディレクターズカット版を選んでみました。
HD版をレンタルしてさあ観ようとしたら、いきなりiTunesから「選択したムービーは、お使いのディスプレイでは再生できません」というダイアログが。
私が使っている30インチのApple Cinema HD DisplayがHDCPに対応していないからダメなんだと。この液晶モニターのコネクターはDVI(Dual-Link DVI)なので「Apple Mini DisplayPort − Dual-Link DVI アダプタ」を経由してMacBook Pro(Early 2011)と接続している。アップルのサポートサイト(外部リンク:Apple Mini DisplayPort adapters:よくお問い合わせいただく質問 (FAQ))では、このアダプターを介して接続した場合でもHDCP対応になると書いてある。いったいどういうことなの? 仕方ないのでMacBook Proの内蔵モニターのほうで鑑賞することにした。
おそらくそんなに詳しくない人でも絶対見たことがあるスターが勢揃いの映画。個人的にはやっぱり、ロッキーとドラゴがとりあえず味方で共演しているだけで満足。内容は、クライマックスがエンディングで爆発で盛り上がるという典型的な娯楽映画です。あと、シュワちゃんとかブルース・ウィリスとかもちょっと出てきます。
1回目の爆発シーンは50分すぎ、2回目の92分すぎからはもう間断なく爆発しまくりです。最初にあのあたり爆破しとけばもう少し楽に制圧できたような気もするけど。でも、中盤までは爆発よりも銃撃戦と格闘のほうが多かったんですよ、ジェット・リーも出てるから。あと、しかし主人公側はさすがに豪華メンバーだけあって誰も死なないですね。敵役のみなさんはマシンガンとかナイフとかでバンバン殺されるのに、主人公側は捕まっても殺されない。気になったのは、スタローンの疾走シーン。どう見てスピード遅い、あれで飛行機に追いつくのはムリ。
ちなみに2012年に公開されたパート2では、パート1でヤク中で使い物にならなかったドラゴ(ドルフ・ラングレン)も戦力になります。敵もジャン=クロード・ヴァン・ダムになってパワーアップします。金使いすぎ、うらやましい(吉田)。
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(HD版レンタル:500円、SD版レンタル:400円)
ソードフィッシュ(字幕版) |
爆発あり、銃撃あり、カーアクションあり、お色気あり……。これぞアメリカ映画という安定感で、しっかり楽しめました。ちなみに最初の爆発シーンは開始後7分くらいです。
主人公は、元凄腕ハッカー。刑務所に入ったことで妻と別れ、愛娘ホリーとも会うことを禁じられている男。金髪+無精ヒゲで、ちょっとワイルドなのに萌えましたw 元妻はポルノ映画監督と再婚して豪邸に住んでいるものの酒びたりで、娘は小学校から自分でタクシーで帰宅する始末。そんな娘の親権をなんとかして取り戻したいという弱みにつけ込まれ、再びハッカーの腕をふるうよう脅迫されます。ジョン・トラボルタ扮する冷徹なボスに「60秒でセキュリティーを破れ」と銃を突きつけられ、必死でキーボードを叩くシーンとか、結果はわかっちゃいるけどハラハラドキドキです。
もちろんお約束的シーンも満載。ボスの女が抱える秘密、因縁の刑事との乱闘、街中をオープンカーで爆走などなど。あと私が個人的に大好物なシーンもあったんですよ! 「男女が緊迫感ある口論をしているところに通行人がやってきて、やり過ごすためにブチュー」ってやつ。え、中二病ですか?
終盤では、600台のカメラを使って撮られたというハイスピードカメラのような爆発シーンも楽しめます(山口)。
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(HD版レンタル:400円、SD版レンタル:400円)
戦国自衛隊1549 |
今回、「爆発」というテーマで選んだのは「戦国自衛隊1549」。460年前の日本にタイムスリップした男が織田信長として戦国時代を生き、その時代に現代兵器を持ち込む――という設定に惹かれ、見てみることにしました。
陸上自衛隊での実験中に460年前にタイムスリップしてしまった的場隊長率いる精鋭部隊。その的場は戦国時代を生きていた織田信長を斬殺し、自らが織田信長として生きていた。江口洋介演じる鹿島や鈴木京香演じる神崎は、それを知らずに彼らを助けるため、過去に向かう――というストーリーです。
開始1分から、爆発ではありませんが、バチバチと光る火花の中、精鋭部隊が過去にタイムスリップ。その30分後には、1549年の戦国時代にやってきた鹿島たちが2年前にこの時代に来ていた的場らに攻撃を受けて偵察機が大爆発!と、ドンパチなシーンが続きます。
本作の何より面白いところは、現代の戦車、戦闘機、機関銃などが、馬に乗り、刀や弓矢を使う武将たちと同じシーンに存在していること。的場らが現代の技術を戦国時代の人々に教えたがために、城の後ろに時代に不似合いな工場が立ち並ぶなど、こんなことがあっていいのかとドキドキしてしまいました。
ラスト30分で繰り広げられる、爆発あり、刀あり、機関銃あり、素手で殴るもあり、といったとにかく何でもありの戦闘シーンは本当に一見の価値ありです!(藤村)
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(HD版レンタル:300円、SD版レンタル:200円)
ボーン・スプレマシー The Bourne Supremacy(字幕版) |
カミングアウトしますけど、僕ね、ソムリエなんです。爆発ソムリエ。自称ですけど。爆発シーンがうまく撮れているアクション映画は、まず面白いです。もちろん例外もあります。ブルース・ウィリス主演の「ティアーズ・オブ・ザ・サン」ていう戦争映画があるんですけど、これがもう超つまらない。でもクライマックスに壮大な爆発シーンがあるんです。爆発つーか爆撃ですけど。この映画はね、ここだけ見ればいいです。ちなみに僕、ブルース・「ウイルス」って言う人大嫌いです。あの人病原体じゃねえから。
いきなり例外から入りましたが、そんなソムリエの心を掴んで放さない、良質な爆発アクションがあります。しかもシリーズもの。今回どっちにしようか迷ったんですが、まずは惜しくも第2位から。クリストファー・ノーラン監督による「バットマン」3部作、これはいずれも壮大な爆発シーンが用意されています。中でも圧巻なのは、シリーズ最高傑作である「ダークナイト」。この中盤でナース姿のジョーカーが爆破するんです。病院を。これが素晴らしい。一瞬ショボイかな、と思わせてからの、想像以上の大爆発。ダークナイトを見るときは、このシーンは必ず巻き戻してもう1回見ましょう。
そして、マイベスト爆発がある映画。それはマット・デイモン主演「ボーン」シリーズ3部作の2作目、「ボーン・スプレマシー」です。しかも結構序盤にドカン。いきなりテンション上がります。間違いない、この映画は面白いと思わせてくれます。家が1件吹っ飛ぶだけなので、規模的にはダークナイトの比ではないです正味の話。じゃあ何が素晴らしいのか。「爆発で吹っ飛ばされる人間の、吹っ飛ばされ方」です。マーベラス。この手の吹っ飛びって、最近はだいたいワイヤーアクションを使うんです。腰のあたりにつないだハーネスにワイヤーをつないで引っ張る。だから基本、真後ろとか、直線的にしか飛ばない。でもこの映画は違う。回転しながら吹っ飛ぶんです。人が。すげえと思いましたね。このアクションもワイヤーなんですが、特別製なんです。ワイヤーを引っ張る方向とは別に回転軸があるハーネスを用意してるんです、ええ特注で。ほんの1秒くらいのシーンのためにですよ? すごくないですか? 何回見ても素晴らしいです。いまんとこ、これを超える爆発シーンはありません。火薬の量じゃないのよ。CGのすごさでもない。作り手の情熱なんです爆発は(諸富)。
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(HD版レンタル:400円、SD版レンタル:300円)
ダイ・ハード3(字幕版) |
どんな映画でも始まってから30分以内に爆発が起きてほしい私ですが、初見以来、長年不動の爆発ランキング一位は「地獄の黙示録」です。有名な「ワルキューレの騎行」をBGMにしたヘリボーン作戦のシーンで、展開の最後にキルゴア中佐の指示でヤシ林をナパームで焼き払うシーンがあります。海岸でサーフィンやるのに、林の中から敵が撃ってくるからなんだって! F-5戦闘機が林を通過して、ちょっと間を置き、とんでもない面積が大爆発。そして中佐がひと言。
「I love the smell of napalm in the morning」
このセリフ、アメリカ映画協会による名セリフベスト100位中12位なんですよ。中佐のキャラが良すぎて何度も観てしまうシーンです。おそらく巨神兵の攻撃を実写化するとこうなるのでは? という大爆発なのですが、残念ながら映画開始から40分くらいしないと観れらません。あと、iTunesにもありません。
仕方ないので、シリーズ全作爆発しまくりの「ダイ・ハード」を推しましょう。ついていない刑事、マクレーンが行く先々でテロに巻き込まれるアクションですが、最近公開されたシリーズ5作目がおもしろかったので、また1作目からダイ・ハードマラソンをしてみました。
日系企業のビルにテロリストが立てこもり、装甲車やヘリが大爆発する1作目。空港施設がテロリストに乗っ取られ、旅客機が大爆発する2作目。中でも爆発好きの先走り野郎の期待に応えてくれるのが、ニューヨーク連邦準備銀行がテロリストに襲撃される3作目。オープニングテロップが終わるや否や、前触れなくビルが大爆発ですよ。よーく見るとそこに人が歩いているのに大爆発。とりあえずビールひと口みたいに、早々に出してくれると落ち着いて作品が観られるというものです。白人と黒人のコンビという典型的なコメディ要素も笑えます。
しかし、ハリウッド映画は爆発してナンボなもんですから、どれ観てもだいたい爆発しますよ。あとはいかに主人公がカッコよく爆発を決めるかでしょう。最後に町山智浩さんのイベントで紹介されて感動した、究極の爆発ものを紹介します(三宅)。
「Cool Guys Don’t Look At Explosions」
(クールな男は爆発を振り返らない)
「ダイ・ハード3(字幕版)」をiTunes Storeで見る
(HD版レンタル:400円、SD版レンタル:300円)
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