いよいよ発売になったWindows Phone 8端末。日本国内でもじょじょに購入者が増えているようです。先週の開封レビューやACCNによるレビューも合わせてご覧ください。
Windows Phone 8と合わせて使いたいのが、マイクロソフト初のPC製品『Surface』です。実は、Surfaceを母艦にしてWindows Phone 8を使うことができます。
↑Surfaceを母艦に、Windows Phone 8を使える。 |
今回はSurfaceとWindows Phone 8の組み合わせについてレビューしてみたいと思います。
■Zune ソフトウェアの後継となる同期アプリが公開
これまでWindows Phone 7.5の同期アプリといえば『Zune ソフトウェア』でした。マイクロソフトの音楽プレイヤー『Zune』用の同期アプリとして開発され、Windows Phoneに受け継がれてきました。一般的なウィンドウズデスクトップアプリで、iOSでいうところのiTunesに相当します。
Zune ソフトウェアはWindows Phone 7とWindows Phone 7.5に対応していました。しかしWindows Phone 8ではZune ソフトウェアに代わる同期アプリを使用します。
・Windows 8向けWindowsストアアプリ
まずはWindows 8に対応したWindowsストアアプリ(外部サイト)です。
↑Windows Phone 8用のWindowsストアアプリ。アプリ名は『Windows Phone』とシンプル。 |
このWindowsストアアプリでは、Windows Phone 8端末内の写真や音楽、動画といったコンテンツを、Windows 8との間で同期することができます。
・Windows 8デスクトップ/Windows 7向けアプリ
Windows 8のデスクトップモードや、Windows 7上でWindows Phone 8の同期に利用できるのが『デスクトップ用Windows Phoneアプリ(ベータ)』(外部サイト)です。
↑Windows 7にも対応したデスクトップアプリ。 |
デスクトップアプリの特徴として、Windows Phone 8のコンテンツを既存のiTunesライブラリと同期する機能があります。これまでiPhoneを使っていたユーザーにとって嬉しい機能と言えます。もちろん、ウィンドウズ標準の“ライブラリ”と同期することもできます。
・Mac向けアプリ
これまでMac向けには、『Windows Phone』(外部サイト)というアプリが用意されていました。今回リリースされた最新バージョンである3.0では、Windows Phone 8に対応しています。
↑MacでもWindows Phone 8端末との同期が可能。 |
■Surfaceを母艦としてWindows Phone 8を運用する
それでは、実際にMicrosoft SurfaceとWindows Phone 8を接続するとどうなるのか、試してみたいと思います。
まず、現在発売されているSurfaceのOSは『Windows RT』となります。そのため、既存のx86/x64向けデスクトップアプリは動作しません。動作するアプリは、基本的にWindowsストアアプリのみとなります。
Windowsストアアプリはx86、x64、ARMという3種類のCPUをサポートすることができます。この中で、Windows RTで動作するのはARMに対応したアプリです。Windows Phone 8用のストアアプリはARMに対応しているので、Windows RT上で動作します。つまりSurfaceとWindows Phone 8をUSBケーブルで接続すれば、同期が可能となります。
↑Surfaceに『HTC 8X』を接続し、コンテンツを同期できる。 |
また、Windows Phone 8端末をUSB接続するとエクスプローラにマウントされるので、USBストレージとしてもアクセスできます。この機能もWindows RTから利用できました。
↑エクスプローラからWindows Phone 8内のコンテンツを読み書きできる。 |
↑Windows RTのデバイスマネージャー表示。HTC 8Xが正しく認識されている。 |
これまでのスマートフォンやタブレットは、PCと合わせて運用するのが基本でした。しかしSurfaceとWindows Phone 8の組み合わせにより、Surfaceというタブレット端末を“母艦”としてスマートフォンを活用できることになります。
たとえば音楽ファイルがたくさん入ったUSB HDDをSurfaceに接続し、Windows Phone 8と同期するといった使い方も可能になります。
■Surfaceの通信環境はWindows Phone 8のテザリングで
Surfaceの通信機能はWiFiとBluetoothのみで、3GやLTEの通信には対応していません。これは3G対応モデルが用意されているiPadやAndroidタブレットに比べてやや見劣りする点と言えます。
しかしWindows Phone 8のテザリング機能“インターネット共有”を使えば、Surfaceでも3GやLTEでの通信が可能になります。インターネット共有はWiFiのアクセスポイントとして機能し、最大8台までのクライアント端末を接続できます(Windows Phone 7.5では最大5台まで)。
このように、SurfaceとWindows Phone 8は組み合わせて活用することができます。日本国内での入手はまだまだ困難ですが、そのぶん他人には真似できない最新のWindows体験ができそうです。
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