週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ニコニコ町会議島根ほぼ完全レポ ニコ厨のおかげで来場者が倍増!

2012年10月10日 23時00分更新

 niconicoが今年の2012年7月、8月に“ニコニコ町会議 全国ツアー2012”というイベントを開催した。その名のとおり開催地は全国の町で、鳥取の八頭町、佐賀の呼子町、北海道の長万部町、福島の三春町、東京の八丈島(八丈町)──という5ヵ所で夏祭りとコラボして、ブース展示やライブを実施。各地のお祭りと合わせてリアルでは3万7750人、ネットの生放送では85万7000人という来場者を集めて、普段はニコ動に触れないような人々にその存在を知らしめてきた。

ニコニコ町会議島根

 その町会議が8月30日の八丈島でファイナルを迎えたのかと思いきや、10月2日に急遽、番外編をやるとのプレスリリースが流された。開催日は4日後の10月6日で、場所はなんと島根! あまりのサプライズに面食らったが、会場をすべてレポートしてきた週刊アスキーが行かないわけがないでしょう……。ということで強行取材してきましたよ!

 

■町会議の実績が認められ、自治体から初めての“お呼ばれ”
 今回、町会議がコラボしたお祭りは、今年で2回目の“輝け11しまね町村フェスティバル”というイベントだ。島根県内の11町村が一堂に会し、伝統芸能の披露や特産品の販売でアピールするという、まさに町会議がコラボするのにぴったりな内容だ。

 実は今までの町会議は、地元のユーザーの応募でニコ動側からコラボを申し込んでいたが、今回の町村フェスティバルに関しては初めて自治体側からオファーがあって訪問したという。「謎のインターネットの企業(失礼)がなぜうちの町に!?」と怪しまれながらも自治体と地道に交渉を重ね、町会議の本番を成功させて“きちんと人が来る”という実績をつくってきたことで、こうした招致に至ったのだろう。

ニコニコ町会議島根

↑会場は松江市向島町。東の中海(なかうみ)と西の宍道湖(しんじこ)をつなぐ大橋川沿いに位置しており、松江駅から徒歩15分ぐらいで行けるアクセス性のいい場所だ。

ニコニコ町会議島根

↑白いテントがいくつも立てられた会場全景。松江市は県庁所在地で、人口が20万人ということもあってか、とにかく若い来場者が多かった!

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑会場の見取り図を見ると、入口の左側に町会議のブースが並んでいることがわかる。

ニコニコ町会議島根

↑町村フェスティバルのほうも、各町村から出展者が集まっていることもあって、多くの人を集めておりました。食べ物関連では売り切れるところもちらほら。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑フルーツ、海産物、ソバ……。都市圏のデパートで開かれる物産展のように、名産がすぐに買えるのがいいですよね。メインステージでも各町村の歌や踊りが披露されて、大いに盛り上がってました。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑ともかくネットで慣れ親しんでるニコ動が地元に来てくれるということは、ニコ厨(ニコ動ファン)にとってとてもうれしいことなのです。ミニステージでは多くの人がライブを囲んだり、サインや記念撮影を求める行列ができたりと、テレビに出てる芸能人が来たのに近い熱狂ぶりを見せてました。

ニコニコ町会議島根

↑町会議は、午前から物販やニコニコカーの生放送が始まっていたが、本番は午後から。12時40分頃にミニステージでオープニングイベントが始まり、今回の出演者である7人が挨拶する。メインMCは、左端にいる生主(生放送の提供者)の“Hamar@キラー”さん。コメントで“MCハマー”と書かれていたのに思わず笑ってしまった。

ニコニコ町会議島根

↑町村フェスティバルを代表して、吉賀町の町長、中谷勝氏が挨拶。「町村ががんばっているところをみなさんに見ていただきたくて、芸能や伝統文化、特産品を持ち寄ってイベントしております。10月、島根県は“神在月”で神様が集まる月ですが、みなさんも10月といわず来て町村を盛り上げていただければと思っています」とコメントしていた。

 

祭りの華! みんなで楽しんだ“歌ってみた”&“踊ってみた”
 番外編としていきなり告知された町会議だが、メインステージでのライブあり、ブース展示あり、ニコニコカーありという本編と変わらないフルラインアップで臨んでいた。まずは歌ってみたや踊ってみたなどステージ系のイベントからチェック! 有名ユーザーを見るだけでなく、その場で参加を申し込んだ人も歌ったり踊ったりできる点がニコ動らしい。

ニコニコ町会議島根

↑有名ユーザーによるライブは、15時半過ぎから始まった。最初は、声まねで知られる生主の“じゅん☆じゅん”さん。ボーカロイド曲『十面相』をちびまる子ちゃんなどのアニメキャラの声で歌う芸を披露していた。7月には鳥取の町会議、9月にはフジテレビのものマネ番組に出演と、このところぐぐっと知名度を上げてきている。

ニコニコ町会議島根

↑続けてHamar@キラーさんが、テレビアニメ『ポケットモンスター』の初代オープニング主題歌『めざせポケモンマスター』を熱唱した。Hamarとしては、2007年からガチな歌ってみたを投稿。キラー名義では化粧の様子を生放送(ニコ生伝説の化粧配信)したり、踊ってみたユニット“ケミーキラー”として動画を上げたりと、有無をいわせぬおもしろさで見るものを魅了する人物だ。

ニコニコ町会議島根

↑島根在住の歌い手、里都(りと)さんは、鬼束ちひろさんの『月光』と坂本真綾さんの『Remedy』をしっとりと歌い上げた。2007年から“Re:A”名義で投稿している古参で、ボーカロイドP“Re:nG”さんとのコラボでも知られている。澄んだ歌声が秋空に響き渡り、自然とステージに引き込まれてしまう。

ニコニコ町会議島根

↑男性歌い手の“あにま”さんは、光永亮太さんの『Always』とwowakaさんの『ワールズエンド・ダンスホール』を熱唱。きれいな高域が光るイケ声と端正なルックスに島根(?)の女子が大集結して、固唾をのんで見守っておりましたぞ。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑踊ってみたでは、“さっちゃそ”さんが出演。踊る曲は、さっちゃそさんがが振り付けしたニコニコインディーズの名曲『スイートマジック』で、本番前に1時間ほど会場内でレッスンしていた。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑歌ってみたの後に、12人が本番に参加して大いに会場を盛り上げました。みんなで一緒に楽しそうに踊っているのを見てると、こっちも自然とニコニコしちゃいます。さっちゃそさんいわく“今回は800万点”と大盤振る舞いの採点。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑一般参加者のカラオケや、町村フェスティバル参加団体のPRパートも、多くの人がステージの周りを取り囲んで耳を傾けたり、手拍子を打ったりして楽しんでいた。

 

■ゲーム実況、射的、似顔絵……行列必至のブース展示

ニコニコ町会議島根

↑ブース展示のテントは、ミニステージの左脇に設けられていた。いずれも無料で体験できるとあって、人だかりや行列がスゴい(笑)。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑ニコニコ射的は、輪ゴム銃で紙コップを打つ遊戯。倒したコップの数で、フィギュアやペーパークラフトなどもらえる景品が異なる。96連発が可能なガドリングゴム銃など、さまざまなゴム銃が体験できるのがおもしろい。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑ゲーム実況コーナーは、“史上最大の(中略)マインクラフト実況”シリーズで知られる“ぬどん”さん。この日はマインクラフトではなく、ぷよぷよなどでユーザーと対戦して盛り上がる。ブース前にずっと付いて見ているファンも多く、ゲーム実況の人気の高さが感じられた。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑やってみたコーナーでは、ニコニコ静画にて『ぶたボット』を連載している五月病マリオさんが似顔絵を描いていた。人気絵師にタダで顔イラストを描いてもらえるというだけあって、ここの行列も長かった……。休憩もそこそこに、ひたすら描きまくっていたせいか、エンディングでは「もう右腕が限界です」とコメントしていた。

ニコニコ町会議島根

↑町ニコニコフードでは、謎の青いドリンク“オリジナル調合ポーション”を無償提供。そのスゴい味に集まったお客が顔をしかめたりしかめなかったり……。ちなみに配ってるのはゲーム実況者の“せんとす”さん。

ニコニコ町会議島根

↑せんとすさんは今回、ドワンゴ社員として来ており、物販ブースでも活躍されていました。ちなみに物販ブースは朝8時から行列ができて午前中に販売を開始したとのこと。

ニコニコ町会議島根
ニコニコ町会議島根

↑町会議のシンボルであるニコニコカー神社。荷台の神社にお祈りする様子がネットに生中継されて、神様(視聴者)からコメントがもらえるという仕組みだ。車の脇にある生放送モニターも含めて、多くの人に取り囲まれていた。

 

■昨年の倍以上の来場者を達成!

ニコニコ町会議島根

↑あっという間に時間が過ぎてエンディングに突入。じゅんじゅんさんは「島根は涼しいし、空気も美味しいのでまた来たいと思いました。ありがとうございます」と感謝。里都さんは「地元のニコ厨のパワーを改めて感じました。こんなにたくさんいると思わなかったです。田舎と言われてますけどなめちゃいけないですよね」と、会場の共感を呼んでいた。

ニコニコ町会議島根

↑『みんなに逢いたくて来た』つながりでMONGOL800の『あなたに』を全員で熱唱するはずだったのだが、あにまさんとHamarさんのデュエットに。それでも即興でハモったり、EXILEのぐるぐるダンスを見せるなど、大いに盛り上げる。

ニコニコ町会議島根

↑最後の「あなたに逢いたくて」の部分はみんなで合唱。客席にマイクを向けると、最前列に座っていた青シャツの男性が参加してくれた。

ニコニコ町会議島根

↑町村フェスティバルの事務局長が登壇し、締めの挨拶で「去年と比べて今日の来場者数は倍以上です」と語ると「おおおっ」と会場から歓声があがる。ニコ動については「去年おいでになかった若い人が多く来た。ブースを回ってみると、売り切れがおおい。大変ありがたいと思います」と感謝していた。

ニコニコ町会議島根

↑というわけで約4時間の町会議島根も大盛況のまま終了。みなさんおつかれさまでした!

 

■本当にこれで今年の町会議は終わり!?
 若者にニコ動の楽しさを肌で実感してもらい、共催イベントにも来場をもたらす。さらにドワンゴは普段ネットに縁がない人にもニコ動を知ってもらえる、といったように町会議は多くの人に“ニコニコ”をもたらす充実したイベントだ。取材していても、出演者や観客の笑顔を見られるので、楽しいことこの上ない。

 ぜひ来年も日本全国で開催して、都市圏のイベントに行けないニコ厨を満足させてほしい。今年はもう多分、ないと思いますが……まだあるなら早めに教えてください(迫真)。

ニコニコ町会議島根

↑ちなみに楽屋のテント裏にあった小型発電機が青色の“AIRMAN”(エアーマン)……。こんなところでもニコニコしてしまいました。

■関連サイト
ニコニコ町会議 全国ツアー2012|niconico
ニコニコ町会議番外編 in 輝け11しまね町村フェスティバル(ニコニコ生放送)

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります