アジアの携帯屋・スマートフォン屋というと、ちょっと怪しいイメージのお店を想像されるかもしれません。これまでにもジャカルタのITモールや台湾のスマホビルをご紹介しましたが、買い物しなくてもお店に並べられている海外端末を眺めに、それらの怪しいお店を訪問するだけでも楽しいものです。
フィリピン・マニラのショッピングモールへ突入 |
とは言えお店めぐりしながら気に入ったスマートフォンを見つけても、怪しいお店ではクレジットカードの利用は大丈夫だろうかとか、売っているものはちゃんとしているんだろうか、なんてあたりが心配ですよね。
でもアジアにだってちゃんとしたお店もあるんですよ。高級なショップから、庶民が多く立ち寄る中級のショッピングモールなど、人が集まるところには携帯関係のお店が入っていることが多いんです。
今回はフィリピンの首都、マニラにあるRobinsons Place(ロビンションズ・プレイス)モールをご紹介しましょう。ここは一般的な買い物や食事もできるので、家族旅行などでマニラを訪問したときも安心して立ち寄れるショッピングモールです。
3階にはサムスンやXperiaの看板が見えます |
Robinsons Placeモールはマニラのベイ・エリア付近にある中級の上、といったビル。1階にはスターバックスやハーゲンダッツもありちょっとお茶するのに立ち寄れます。
ちなみにマニラでは小さいショッピングビルでも入り口で荷物検査をされるのが一般的。X線検査機でボディーチェックもされますが、まぁ形式的なものなので緊張する必要はありません。
建物は4階建てで、中央の吹き抜けから上を見てみると3階になにやら見慣れた名前の看板が見えます。そう、この3階に携帯ショップがずらりと軒を連ねているのです。
アップルの正規代理店もあります |
正面入り口を入ってすぐのエスカレーターに乗って3階に上がると、まず見えてきたのはアップルの正規代理店。ここではもちろん正規品が販売されています。
ソニーのお店は“Xperiaストア” |
もちろんサムスンのお店も |
フロアは真んなかの吹き抜け部分を中心に携帯関連ショップが集まっていますが、メーカー店舗としてソニーやサムスンのお店もあります。
グローバルモデルのXperiaやGALAXYは大抵の機種が販売されているので、日本未発売モデルを入手したい人は要チェックかも。なおソニーはお店の看板に“Xperia”と大きく目立つようにディスプレイして、ブランド浸透を図ろうとしているようです。
独立系のお店も多い |
ショーケースからは売れ筋が見えてくる |
そして各メーカーの端末を扱う独立系のお店も多数入っています。フィリピンは基本的にSIMロックフリーの国なので、メーカー端末が単体で販売されています。
独立系のお店は当然のことながら“売れる端末”、“利益の高い端末”を中心に品物を揃えていますから、マニラでの売れ筋端末を各店舗のショーケースから判断することもできます。やはりGALAXY、iPhoneが強く、健闘しているのがBlackBerryという印象でした。
意外と目立っているアルカテルのスマホ |
ノキアのQWERTYキーボード端末も人気 |
また大手メーカー以外の製品で目立っているのがアルカテル。最近では世界シェアの9位あたりに見かけることが増えていますが、低価格のフィーチャーフォンだけではなくスマートフォンも続々製品を投入しています。日本ではほとんど知られていない同社のスマートフォンもマニラでは普通に売っているようです。
そしてフィリピンと言えばSMS大国。音声通話よりも料金が安いのため、誰もがメッセージを送り合う国だけに、QWERTYキーボードのフィーチャーフォンやスマートフォンも人気が高いようです。スマートフォンでやや苦戦のノキアも、QWERTYキーボード搭載フィーチャーフォンはかなりの人気とのこと。
Cherry Mobileってなに? |
スマホも出しているのですか! |
さて3階を歩いていると、独立系の店舗なのかメーカー直営のお店なのかよくわからない、Cherry MobileやMyPhoneなんて名前のお店があります。これらはアジアで携帯を販売している中小メーカーで、製品はみなメイド・イン・チャイナ。でもきちんとブランドをつけて販売しているのです。
安いフィーチャーフォンがラインナップの中心ですが、よく見るとスマートフォンも結構な数を出しています。最安値はGSMのデュアルSIM対応Androidで約5600円。怪しい中国スマートフォンと大差ないスペックの製品ですが、ちゃんとメーカー保証をつけて売っているのでそれなりに使えるようです。もちろん3G対応のスマートフォンもあるのでサブマシンに買うのもいいかも。
いい感じのケース屋さんもあります |
カバーはマイナー機種まで豊富に対応 |
ほかにはケースやカバーを売っているお店もあるので、3階を一回りするだけで本体からアクセサリまで一通りのものが揃います。これらのケース・カバー屋さんにはマイナーな機種のアクセサリーもあるのはマニラならではでしょうか。
実は怪しいショップの集まるエリアもある |
小さいお店がたくさん入ってます |
このように小奇麗なお店がたくさん集まるRobinsons Placeモールの3階ですが、ちょっとそれでは物足りない……って人もいるでしょう。実はモールの1階の隅のほうに、ちょっと怪しい系のお店が集まる一角があるのです。“Telecom World”という看板が掲げられた一角で、なかに入ると各ショップの人が「ミスター!」と「アイフォーン」と声をかけてきます。
中古スマホやSIMカードはここでゲット |
ここでもスマートフォンやケースが売られているのですが、輸入品が売っていたりバルクの製品が置かれていたり、そして著作権的に問題なケースがあるなど、3階とはだいぶ雰囲気が違います。
またSIMカードを並べて売っている店もあるので現地SIMの調達にも便利。さらには多くの店が中古端末を扱っており、最新スマートフォンの中古も安く見つけることができます。もっとも中古品は日本のように箱付き新品同様なんてものは少ないので、購入するときは自己責任。動作確認は確実に行ないましょう。
忘れちゃいけないノキアのお店もありますよ |
3階で新品を眺め……1階で中古を確認……また3階に戻る……なんてのがRobinsons Placeモールの正しいスマートフォンチェックの巡回ルートかもしれません。そうそう紹介を忘れていましたが、3階にはノキアのお店もありますよ。Windows PhoneのLumiaシリーズも全ラインナップが揃っています。
4100万画素カメラスマホの『808 PureView』をゲット |
今回は実質の滞在時間が1日半と短くて、お店周りに気を取られて買い物することをすっかり忘れていました。でもノキアのお店に立ち寄ったところ、そろそろ発売されると噂の新製品、4100万画素レンズを搭載した『Nokia 808 PureView』の在庫があるっていうじゃありませんか!
まだ店頭にも並べられておらず、聞きに来た人だけに売っている状況とか。思わず買ってしまいました。
フードコートもあるのがうれしい |
モール内は飲食店が多く、お茶したりレストランできちんとしたご飯を食べることもできます。またフードコートもあるのでジャンクな現地メシを体験することもできるのはうれしいかも。そしてスマートフォンの掘り出し物も見つかるかもしれません。マニラに行ったらRobinsons Placeモールにはぜひ立ち寄りたいものです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
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