Windows情報局ななふぉ出張所
COMPUTEX TAIPEI 2012でHTCやNokiaのWindows Phone発見
6月5~9日まで台湾で開催された『COMPUTEX TAIPEI 2012』。筆者も現地でWindows Phoneを中心に見てきました。イベント全体としてWindows 8とUltrabookに注目が集まった展示会ということもあり、スマートフォンに関する展示は控えめでしたが、Windows Phoneについてはマイクロソフトブースに展示がありました。
↑COMPUTEX TAIPEI 2012のマイクロソフトブース。 |
■HTC端末が勢揃い
第1世代も含め、Windows Phone端末を最も多くリリースしているメーカーがHTCです。そんなHTCからは地元台湾ということもあり、『TITAN』、『TITAN II』、『Radar』の3機種が展示されていました。
TITANは、2011年秋に発売されたWindows Phone 7.5世代の端末で、Windows Phoneとして最大の4.7インチディスプレーを搭載した大型スマートフォンです。
↑HTCのWindows Phone 7.5端末『TITAN』。4.7インチの大画面が特徴。 |
さらにブース内には、米国でAT&Tから発売されているTITAN IIもありました。TITAN IIは1月のCESで『Lumia 900』とともに発表された、最初のLTE対応Windows Phoneです。TITANとの違いとして、1600万ピクセルというWindows Phoneとしてこれまた最大画素数のカメラを備えています。
↑AT&TのLTEに対応する『TITAN II』。LTE対応、1600万画素カメラが特徴。 |
TITANとTITAN IIは、ほかのWindows Phoneと比べてもタイルや文字が大きく感じます。画面解像度は480×800ドットと共通なので、そのぶん大きく描画されるのです。ソフトウェアキーボードも大きく描画されるので、とても打ちやすくなっています。実は1.5GHzというプロセッサーもWindows Phone端末中で最速です。
ほかにもHTCのミドルレンジ端末として、Radarが展示されていました。
↑『Radar』も展示。カラーはホワイトとグレーがあります。 |
■日本からはIS12Tも
マイクロソフトブースには、日本でおなじみの『IS12T』も展示されていました。台湾ローカルのWindows Phoneブーススタッフに尋ねたところ、日本語で「かわいい!」との評価。来場者の台湾女性も「かわいい」を連発していました。
↑日本代表はIS12Tマゼンタ。 |
現在ではLumiaシリーズが多色展開をしているため、単にカラーリングが豊富というだけでは難しいかもしれません。しかし雨が多いと言われる台北では、防水機能も大きな売りになるはず。会場の説明パネルでは“防水・防じん性能”を言及していなかったのですが、ブース担当者に伝授しておきました。
ほかにも6月6日に開催された米マイクロソフトのSteven Guggenheimer(スティーブン・グッゲンハイマー)氏によるキーノート会場にも、IS12Tシトラスが展示。存在感を放っていました。
↑キーノート会場の壇上にはIS12Tシトラスが。 |
■Lumiaは900と610を展示
ノキアのLumiaシリーズとしては、『Lumia 900』と『Lumia 610』の展示がありました。特に、展示ブースで最もたくさんの台数が展示されていたのがLumia 610で、ホワイト・ブラック・シアン・マゼンタの4色すべてが勢揃いしていました。
↑ノキアの『Lumia 610』ブラック。 |
↑Lumia 610は4色すべてを展示していた。 |
6月に入ってグローバルモデルが各国で発売されているLumia 900もありました。OSはWindows Phone Tangoとして知られる“ビルド8773”となっている点も共通。テザリング機能“インターネット共有”や、表示言語として日本語も入っています(ただし日本語が入っているかどうかは発売地域に依存します)。
↑ノキアの『Lumia 900』。 |
↑OSは最新ビルドの“8773”。Windows Phone Tangoだ。 |
■マイクロソフト台湾のマネージャーにインタビュー
それでは、台湾におけるWindows Phone事情はどうなっているのでしょうか? マイクロソフト台湾の劉彦伯(Paul Liu)氏に、最新情報を聞いてみました。
↑マイクロソフト台湾のプロダクト・マーケティング・マネージャー劉彦伯氏。 |
(聞き手は筆者)
――日本のWindows Phoneは1キャリア、1機種にとどまっています。台湾におけるWindows Phoneの状況はどうですか?
劉氏「台湾の3大キャリアである中華電信(Chunghwa Telecom)、台湾大哥大(Taiwan Mobile)、遠傳電信(FarEasTone)は、いずれもWindows Phone端末を取り扱っています。HTCはもちろん、ノキアのLumiaシリーズもありますよ。台湾新幹線のアプリや、台湾の映画館と提携したキャンペーンなど、台湾ならではのプロモーションにも力を入れています」
――COMPUTEX TAIPEIのマイクロソフトブースでは、さまざまなWindows Phone端末を展示していますね。
劉氏「そのとおりです。COMPUTEXには世界中からたくさんのお客様が来場されるので、台湾向けの端末だけでなく、様々なWindows Phoneを手に取っていただきたいと考えています。たとえば米国向けのHTC TITAN IIや日本のIS12Tなど、台湾で売っていない端末も展示しています。実は私もIS12Tはお気に入り端末のひとつです」
――残念ながらCOMPUTEXでは『Windows Phone 8』の情報はありませんでしたが、6月20日にイベントが予定されていますね。
劉氏「6月20日にサンフランシスコで開催されるイベントは招待制となっています。内容については私もまだ聞いていないのですが、イベントには米マイクロソフトのJoe Belfiore(ジョー・ベルフィオーレ)も登場します。新しい情報が提供されるかもしれませんね」
――Windows Phone 8ではどのような新機能が追加されるのでしょうか?
劉氏「現時点で公式にお答えできるのは、既存のWindows Phoneアプリは次のメジャーバージョンでも動く、ということだけです」
――E3で発表されたXbox Musicは、既存のWindows Phone 7.5にも展開するのでしょうか? また、台湾や日本向けの展開も検討していますか?
劉氏「Xbox Musicについてコメントできることはありません。発表された内容がすべてという答えが精一杯なんです(笑)」
――ありがとうございました。
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