■昔撮ったおバカな写真がおバカ分増量でよみがえる
『工作系プリンター活用術』も今回で最終回なので、紙工作らしい紙工作に挑戦。前からやってみたかったシャドウボックスに手を出してみる。
シャドウボックスは同じ画像を何層も重ね張りして立体感を出す技法。ペーパークラフトのように展開図を考える必要もなく、手軽に立体的なアートを楽しめるのだ。
でもって、せっかくつくるんだからやはり週アスっぽいおバカな写真でやってみるべきかと。
↑しまった。写真だと立体感がわかりにくいかも。給料泥棒がかなり飛び出しているのにッ。 |
↑角度をつければちょっとわかりやすいかな。 |
使用した写真は1年ほど前に『2Dなのに飛び出す! 3D環境ゼロでつくる3D写真のつくりかた』で疑似3D化したことがある。比べて見てみるのも一興かと。
■シャドウボックスをつくってみよう!
[用意するもの]
・プリンター
・厚手の用紙
・シャドウボックス用の道具類
↑フレームとボンドとモデラは専門店で購入。赤字街道まっしぐらだ。 |
シャドウボックス専用フレーム、カッティング定規、シリコンボンド、カッター、モデラ、つまようじ、カッティングマット。シリコンボンドは水漏れ修理や絶縁に使われる“シリコンシーラント”を手芸用に転用したもの。実験してはいないが、ホームセンターなどで売っているもので代用可能だと思われる。厚手の両面テープを重ね張りしてもいいかも。
1.画像を印刷する
立体化したい画像の出力サイズをフレームのサイズに合わせて調整し、印刷する。今回は同じ画像を8枚印刷して重ね合わせた。足りなくなったり失敗しても、いくらでも追加印刷できるのがプリンターを使った工作の強みだ。
2.切ったり貼ったりする
印刷した画像の1枚をフレームの裏板に張り付け、背景にする。別の画像から立体化したい部分を切り抜き、この上にどんどん貼り付けていくのだ。
↑飛び出させたい部分を切り取る。写真ではカッターナイフで切っているが、やはりデザインナイフのほうが切りやすい。前日に第4回用のアイロンがけを徹夜でやっててヘロヘロだったせいか、スタジオに持ってくるの忘れちゃったんですよ、お道具箱。 |
接着にはシリコンボンドを使用して、下の画像とのあいだに隙間をあけて貼っていこう。
↑ボンドは塗りつけるのではなく、真ん中へんにこんもりと置く感じ。細かい部分は爪楊枝を使うと便利。 |
↑背景画像の上に重ね貼り。飛び出し方は貼るときの力加減で調整する。 |
基本工作は以上だが、角度をつけて貼ったり、モデラで紙に丸みをつけたりすれば、クオリティーが格段に上がるので試してみよう。
■いろいろと応用が利くかもしれない
完成品のフレームをはずすとこんなふうになっています。 |
↑あと何枚か重ねて、札束のびらびら感を出したかったような気もする。 |
シャドウボックスのキットについているプリントは、お花や果物など、お上品なイラストがほとんどだ。アーリーアメリカン好きな奥様が支配するリビングや、喫茶店のインテリアに使われそうな感じ。技法的にはおもしろそうなのに、そういったイラストはちょっとなーとか思ってた。まあ、気に入った絵がなかったら自分でなんとかすればいいわけで。
今回はデジカメ写真を立体化したが、アニメの1シーンやガンプラの箱絵、ゲームのスクリーンショットなどなど、立体化するとおもしろそうなものっていっぱいありそう。基本切って貼るだけだし、制作時間もそれほどかからないので、いろいろとつくってみたい。
今回使った用紙はこちら↓です。
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