イベント2日目は、ハインズCEOによるセッションと、BlackBerryのロードマップを語るセッションが設けられました。
↑プレス向けのセッションに登壇したトーステン・ハインズCEO。いわく、RIMのCEOとプレスが直接話すのは初めてのことで、「どうしてBlackBerry 10に変えたのかを話したい」とのこと。 |
↑ロードマップのセッションを担当した、RIMのソフトウェアプロダクトマネージメントディレクター、マイケル・クルーリー氏。 |
……と言っても、昨年同様、将来の具体的な話はほとんどなかったのですが……。
↑現行のBlackBerry。ストレート型のキーボード搭載タイプ、フルタッチのタイプ、スライド型のキーボード搭載タイプに分かれる。 |
↑カラバリを含めると、エントリー向けの“Curve”は3種類、縦型液晶の“Torch”は2種類、最も売れている“Bold”は3種類が販売中。これらのOSのバージョンは7.1だ。 |
今後のBlackBerryはどうなるのでしょう? クルーリー氏は「BlackBerryは万人向けではない。成功したい人のためのもの」と話しました。成功の分野や意味は人によって異なり、たとえばビジネス、家庭、スポーツなどがありますが、つまり「使う人を満足させるもの」を目指していると言っていいでしょう。
そのために開発したのがBlackBerry 10です。
↑BlackBerry 10のホーム画面。マルチタスクで動作中のアプリはサムネイル表示され、左右スワイプでアプリ一覧などの画面に移れる。NokiaのMeeGo OSに似ている。
ハインズCEOは、「BlackBerryのタイプは世界中で最高のものにしたい。ハードウェアキーボードではなくソフトウェアキーパッドに変わって行きますが」と名言。「ハードウェアキーボードに替わるものはない、という言う人もいる。ハードウェアキーボードが好きな人もまだいる」と認識してはいるものの、今後はソフトウェアキーボードにフォーカスしていく方針です。
「デバイスの開発計画は」とのプレスからの質問には、「Dev AlphaとPlayBookでBlackBerry 10をテストする時間が必要だし、その後OS 7から10への移行も必要。2年はかかる」と答え、すぐにはデバイスの開発計画がないことを示唆しました。
しかし一方で、「今後もOS 7の開発は継続していく」そうです。これまでのユーザーは安心ですね。
クルーリー氏は、「ハードウェアキーボードをあきらめるわけではない」と発言。ただし、BlackBerry 10の特徴である入力時の予測機能はハードウェアキーボードと両立しないのでは、との指摘に苦笑していました。
[ハインズ先生こぼれ話]「プレスと直接話したい」と言い、予定時間を20分ほどオーバーしてまでしゃべり続けたハインズ先生。ある媒体が「株価も下落しており、多くのRIMの社員がフラストレーションをためていると思いますが、どうですか?」と質問したところ……。
「24時間仕事している。家族も犠牲にして成功のために戦っている。家に帰ると家族に“RIMはどうなったの?”とか、友人にも“これもあれもおかしいんじゃない”と訊かれる。マネージメントのチームは明確な戦略を示して、社員をリラックスさせるようにしている。そうしている中でも毎日たくさんのメールを受け取る。世界中から1万6000人のスタッフがメールでフランクに意見してくる。成長には痛みが伴うもの。でも進歩できると信じています」
フラストレーションがたまっているのは先生自身のようでした。がんばれ〜!!
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